後継者

親子経営の意見の食い違いは意見の食い違いではない??

親子経営に関するアドバイスでよくある言葉にこんなものがあります。
「親子でちゃんとコミュニケーションとりましょう」
こういうのを見るといつも思います。
それができたら、やってるよ!と(笑)

みんなそれができないから困ってるんです。

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みんな知ってるんです。
親子経営では、ちゃんと親子でコミュニケーションとるべきだ、ってことは。
しかし、実際にそうしよう、と努力してみても
大抵ケンカで終わる。
ケンカしないまでも、まったく話が通じない。
もう同じ日本語を使ってる人同士とは思えないくらい、
意思疎通ができないんです。

後継者ならそのもどかしさは誰もが知っているでしょう。
ところで、経験した人ならわかる(逆に経験していない人にはわからない)
あの社内での親子の会話の「通じてない」感じ、果たしてなぜ起こるのでしょう。
そのヒントは、昨日ご紹介したこの動画。

今日のコトバvol.136『相手に見えていることが自分には見えないことによって争いが起こる』親子経営のヒント

 

ここでご紹介した書籍では、意見の食い違いの前提は、
持っている意見ではなくて見えているものが違うといいます。

 

先代は過去を見て、
後継者は未来を見る。
先代の最大の強みは過去の経験。
しかもそれは成功体験とともにあり、
その記憶から物事を判断する。

後継者だって過去の人生経験の中から
使えそうな経験を参考にしながら
物事を考える。

自分が持つ意見というのは、自分の経験の集大成。
その経験から見えるものは人それぞれ。
これをそろえようということ自体が難しいのです。
それぞれが歩んだ何十年の人生経験がベースにあるのですから。

 

さて、「見えている事」を変えるには、経験が必要です。
こうすればうまくいく、という公式を書き換える。
つまりけっこう大ごとなのです。
確かに話し合いによって行うことも不可能ではありませんが、
先代に「これも悪くないな」と思える状況があってほしい。

そこでできることは、「場」を作るということです。
「場」というのは会社を取り巻く雰囲気というか、流れというか。
そのために、後継者がすべきことは、会社を一体にすることです。
会社を一体にするには、社員とのコミュニケーションを強くする必要があります。
会社全体とする核に後継者がなる。
たぶん、親子で議論するより簡単だと思いますよ。

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