後継者

親子経営で後継者が自由なことは本当に良い事なのか?

「なかなか思うようにさせてもらえないんです。」
跡継ぎの方がよくおっしゃる言葉です。
自由にできればどんなに素晴らしいか。
そんな思いをもっておられることでしょう。
しかし、今のあなたにとって、自由は本当に重要な事でしょうか。





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まずは、このたとえ話に少しお付き合いください。
真っ白なケント紙があなたの目の前にあります。
傍らには、120色の色鉛筆、絵の具、油絵の道具もあります。
数十種類の筆、あらゆる濃さの鉛筆、サインペン、
考えられる限りの画材があなたを取り囲むように、整然と並んでいます。

あなたは、程よい硬さのクッションの椅子に腰かけ、
静かにクラッシック音楽の音色が耳に入ってきます。

「この道具を使って、渾身の絵を1枚書いてください。どれだけ時間がかかっても構いません。」

そんな風に言われたとしましょう。

 

さて、あなたは何を描きますか?

 

あなたは、深く椅子にもたれかかり、目を閉じる。
耳をくすぐる音楽を聞くともなく聞き、
頭の中にイメージを膨らませる。

頭の中には思考がぐるぐる回ります。

「渾身の一枚・・・。そもそも何を描けばいいのだろう。」
「自分が描くとすれば、大好きな自然かな…」
「いや、家族の事を描くだろうか。」

浮いては消え、浮いては消えるイメージ。
どれも決定打に欠いたもので、渾身の一枚というのにふさわしい題材は浮かばない。
1時間も思考を巡らせていると、だんだんと煮詰まってくる。
おもむろに席を立ち、コーヒーでも淹れに行くのかもしれません。

はたして、その絵はいつ描きあがるのでしょうか。

 

では、逆にこんな状態ならいかがでしょうか?
まるで小学校のような机に、固い椅子。
目の前にはやはりケント紙が置かれている。
手元にある画材は、鉛筆1本と消しゴムのみ。

そこで言われます。
「この鉛筆を使って、鳥の絵を描いてください。時間は5分です。」

言われるとすかさず、机に向かい、鉛筆を手に取る。
一瞬目をつぶり、書くべき鳥のイメージを頭に浮かべる。
これだ、と思ってためらうことなく筆を走らせる。
5分後には恐らく完成しているでしょう。

 

事業承継のブログで何を言い出すのか?とおしかりを受けそうですね。
人は、何でも自由にやっていい、というとどうしても迷います。
回答は無数にあります。
自由というのは、悦びである反面、苦しみでもあるわけです。

幾つもの制約の中で生きていると、自由というものの素晴らしい面ばかりが目につきます。
しかし、実は、制限があることは、恵まれている状態なのかもしれません。
少ない選択肢だからこそ、その範囲で判断すればいいわけです。

まだまだ未熟な時期は、そういった制約の中での判断を鍛え、
徐々に自由な中で難しい決断をしていく、という段階を追ってるのかもしれない、
とさえ思えてきます。

 

さて、このテーマでブログを書き始めて、たまたま見つけたのが、
為末大さんのメルマガのこんな一節。

私自身は自由というのを非常に重んじていて、会社への出勤も出来る限り無くしていきたいと思っていますが、一方で実は人間自身が自由から遠ざかろうとしているのではないかと思う時があります。

自由とは自ら選べる権利を有し、且つそれを活用することが背景にあると考えていますが、自ら選べば当然その責任は自分に降りかかってきます。それが現実的に責任を取らされるかどうかはさておいて、心理的にはそれなりに負担が大きい状態なのではないかと思います。

人は受け身でい続ける限り、心理的に感じる責任を外に置いておけるのではないかと思うのです。言われた通りの学校に行き、言われた通りの会社に入り、言われた通りの仕事をする。自分で選んでいるようでいて、実のところ自分の人生に自分の意志はあったのかと言われると、少しどきっとしてしまいます。

自由とはもしかして、人生のどこかで自分で自分の人生を生きていくのだと覚悟を決めることなのではないかと思いました。そしてそれは思ったよりも大変で、日々自由でい続けようと挑戦していないとすぐになまってしまって勇気が出なくなるような気がします。

アウシュビッツの鉄のゲートを出た時に、ものすごく全身が自由に解放された気分になりました。不自由からの解放が自由なのかもしれないなと思えてなんとも考えさせられました。

TAMESUE 自由の難しさ(第九回メルマガより抜粋)

 

わたしたちにとって、自由は本当に”今”、必要なものなのでしょうか。
その事を見据えたうえで、手を伸ばすべきものなのかもしれません。

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