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文章を書ける人と書けない人の違い

少し前からよく言われているのは、「経営者は文章が書けないとキツイ時代に入った」という事。
たとえば、会社の理念を言語化したり、会社のコアな価値観を説明する文章を作成したり、思いを文字にのせて伝える能力はあるに越したことはありません。
そういった部分を、口述して社員にまとめさせるのもアリなのでしょうが、やはり経営者の想いを直に文字にするのとは少し距離感が出てしまうかもしれません。
しかし、多くの経営者は言います。
「自分は、文章は書けないから」
果たしてそれは本当なのでしょうか?




こんにちは。
中小企業二代目サポーター田村薫です。

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経営者・後継者をみていると、文章を書く事をこともなげにやり遂げてしまう人と、そうでない人がいます。
特に、現場に強い人ほど、文章を書くことに苦手意識を持っているようです。
「いやいや、自分はかけないから」
としり込みする人の文章を興味深く見てみると、立派な文章を書いてたりするんですね。
少なくとも、技術的に劣っているようには見えません。

なぜ、この人は「書けない」というのだろう?と不思議に思い、考えてみました。
文章が書ける書けない、上手い下手というのをどこで判断しているか、という事です。

すると、いくつかのレベルに分けることができそうです。
簡単に分類してみましょう。

LEVEL1.何が書かれているかが理解不能な文章

さほど多くはありませんが、文章の内容が理解不能な文章を書く方がいらっしゃいます。
多くの場合は、主語・述語、そして目的語があいまいで、「だれが、何を、どうした」という基本的な構成が十分ではないことがあります。
また、前後の文章のつながりが見えにくい事が多く、Aの事を話していたと思ったら、Bの話になっており、またある時にはAの話に戻るという構成が多いように思います。
早い話が支離滅裂(笑)

実は、こういった文章を書く人の多くは、話す言葉もあっちこっちに飛ぶことが多く、聞いているほうは理解に苦労する事が多いのです。
しかし、こういったタイプはなぜか、トップセールスマンであることが多いのです。
感覚的に話し、感覚的に書くタイプですから、落ち着いて「だれが、何を、どうした」という構成に気を付け、「しかし、さて、ところが」といった文と文をつなぐ言葉を意識さえすれば、読み手にわかりやすい文章が書ける可能性が高いと思います。

LEVEL2.文章としては成立しているが自信の持てない人の文

「文章を書くのが苦手」という人のほとんどはここに当てはまると思います。実際には、内容はきちんと人に伝わる文章が書けてますし、決して下手というものでもありません。
恐らく、国語力という意味での文章力は、このレベルの人も上位の人もさほど変わらないのではないかと思っています。
では何をもって「文章を書くのが苦手」と言っているかといえば、表現技法のバリエーションではないかと考えています。
体言止め、倒置法、比喩などを使うか使わないかの差なのでしょう。
確かに、こういった方法を使ったほうが見栄えはよくなりますし、場合によっては思いが伝わりやすくなることはあります。
しかし、それを使えないからと言って、しり込みしてしまうのはもったいないと思うので、このレベルの人は本を読み、その表現技法を試していく事でグングン上達していく伸びしろを持たれていると思います。
そもそも、文章には人柄が現れるものです。決して華やかさはなくとも、その人柄のにじむ文章は人の心を打つものだと私は思っています。
しり込みせず、どんどん書いてみてはいかがでしょうか。

LEVEL3.全体の構成力がすぐれている人の文

プロの小説家や脚本家、セールスライターとまではいかないまでも、それなりに文章を書ける人になってくると文章の構成力に違いがあるように感じます。
一つの出来事を時系列で書くか、結論をはじめに書くか、比喩的な話から始めるか、衝撃的な言葉から始めるか。
こういった構成のバリエーションを、書く目的に応じて使い分けられる人は、「上手い」といわれるレベルにある人だと思いいます。
何かしらの目的を達成するために文章を書くとすれば、このレベルに到達できれば、さほど困ることはないでしょう。
LEVEL2から3に成長するためには、目的に応じた文章を多く読み、書いてみるという事の繰り返しのトレーニングが必要となると思います。
セールスレターを書く人は、「写経」といって、秀逸なセールスレターを書き写すことで、その構成を学んだりしているといいます。

LEVEL4.プロ

ここまでくると、文章を書くことで人を動かす事が約束でき、それがお金になるレベルです。
メディアにコラムを持ったり、小説を発表したり、脚本を書いたり、お金を頂いてその会社のセールスレターを書いたり。
やはり、プロと呼ばれる人は、当たり前かもしれませんが、文章の基礎はしっかりされていると思います。
ただ、このレベルだからと言って、文法力や語彙力が桁外れてLEVEL3と違うか?といえばそこまで大きな違いはないように思います。
技術面においては、伝えたいことを、指定された文字数でかける必要があったり、リサーチ力や着想の独自性を持っているなど、確かに素人とは一線を画するものがあります。
また、依頼者の要望を満たしつつ、その文章がそこから広まったときに期待される成果を満たす必要があったりと、求められるレベルが違ってきます。
しかし、むしろ重要なのは技術というより感性で、その感性は人や世の中をどのような視点で見ているかが非常に重要なことのように思います。
特に驚かされるのは、普通なら3行、4行かけて説明することを、シンプルな一文で表現できると言ったところにその力量が現れるように思います。
多分、このブログの内容なら、プロはきっと半分くらいの量で表現してしまうのではないでしょうか(^^;
一般的に、自分のビジネスの目的を達成するために文章を書くために、ここまでのレベルは必要はないように思いますが、普通の人がもたない視点を持つクセというのは、経営者においても参考になる部分だと思います。

 

さて、勝手に文章力をレベル化してしまいましたが、何が言いたいかというと、
ぜひ、書く練習をしてください
と言いたいのです。

実は、人は話し言葉さえ、頭の中で文章にしています。
つまり、人を引き付ける文章を書く練習をすれば、人を引き付ける話もできると考えられます。

ところで、例外的に書く能力が弱い人がいます。
これは少し難しい話ですが、人が周囲の情報を受け取るときに、
目で受け取ることが得意な人、
耳から受け取ることが得意な人、
体感覚で受け取ることが得意な人とに分類されています。
これをVAKモデルと呼びます。

身体の機能に異常がない限り、どこかの感覚に100%依存するということはないと思いますが、かなりの部分を一つの感覚に頼る傾向はあるようです。
この場合、特に体感覚に多くを負う人は、話す言葉も書く文章も、苦手である、という感覚をお持ちの方が多いように思います。
これはその人の特性ですから、良し悪しではありませんが、体感覚が優位な方は理路整然と話したり、論理的な文章を書くのが苦手という人が多いようです。
友人であるNLP(行動心理学の一種)のトレーナーによると、これは訓練である程度補えるそうなので、日ごろ目や耳からの情報に注意する訓練も有効かもしれません。

 

少なくとも、LEVEL2~3については、試行錯誤しながらたくさん書けばだれでも到達できるレベルだと思います。
大事なことは、読み手の事をイメージしながら書くという事だと思います。
相手がわかりやすい順番で、相手が理解できる内容であるかをちぇくしながら書けばたいていは、大丈夫です。
何のために書くかというと、あなたの想いをできるだけ多く拡散するためです。
そういう意味では、後継者には必須のスキルといえるかもしれません。

 

 

会社経営における思いは、社員には直接伝えることができるかもしれません。
しかし、お客様にその思いを届けるには、限られた方法しかありません。
その手段として、文章はとても効率の良い方法の一つです。

ブログ、お客様宛のニュースレター、セールスレター、お礼状、イベントのお誘い、何でもいいと思います。
まずは書く習慣から始めてみませんか。

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