後継者が「言葉」を操ることの重要性

進化人類学者であるジャレド・ダイヤモンド氏は、ご自身の著書
昨日までの世界(下)」でこんなことを語っています。
「言語は、敵と味方を区別する機能を持っている」、と。

さすがに、人類の進化をこのブログで取り上げるつもりはありませんが、
人の根底にあるものは仕事にも役立つものです。
私たちは、「コトバ」をどう使えばいいのでしょうか?
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もちろん、後継者に限ったことではありませんが、
リーダーにとってつかみどころのないものを言語化する、
というのは非常に重要なことだと思っています。

その代表選手が、経営理念とかいうものでしょう。

しかし、ここでそこまで高尚な話をするつもりはありません。

冒頭の話ではピンとこないかもしれませんが、ちょっと思い出してみてください。
たとえば、若者は若者言葉を使います。
それを私のようなおじさんがまねをしようとすると、
娘なんかは一笑にふします。
彼らはきっと、使う言葉で仲間の内と外の人間を判断しているのでしょう。
それは敵対するという意味ではなくて、ああこの人は同じ価値観を持っている人だ。
ああこの人は、同じ価値観を持っていない可能性のある人だ。
そんな風に判断する材料なのだと思います。

同じ日本語でも、ギャル言葉があれば、オタク言葉にやくざっぽい言葉、まあいろんな言葉があります。
みなさんでも、業界特有の言葉を操る人がいたら、なんとなく親近感を感じたりすることもあるのではないでしょうか。
地元の方言を東京で聞くと安心するとか、初めての海外旅行で日本語を耳にするとつい心を許すとかいうこともありますね。

そうやって見てみると、それなりの企業文化を作り上げている企業には独特な言葉があることが多い。
たとえば、リッツ・カールトンホテルにはクレド(信条)という、社内での行動指針のようなものがあります。
これは今や、ずいぶんと広く知れ渡りましたが、もともとは社内での公用語のような形でその存在が重要視されていたのではないでしょうか。
これが単なる「行動指針」と言われず、「クレド」という当時の日本では聞きなれない言葉だったからこそ、そこに真っ白な状態から意味付けできた可能性はありそうです。
社内では、「クレド」といえば、会社のコアを形作る価値観である、と即座に誰もがイメージでき、間違うことがない。

もう一つ、ちょっと面白い例があります。
私はあるセミナーで、その聴講者のおかれている状態を示す際、ちょっと刺激的なスライドとともに、デカデカと
「残念なお知らせ」
とタイプしておきました。

すると、その後もその集団の中では、一般的な会話の中で
「あの残念なお知らせの状態だよね」
なんていう言葉が交わされるようになり、それはその集団の象徴的な価値観の中に組み込まれていったような気がします。
そのコミュニティの外の人にとっては意味不明な会話になるのですが、だからこそ内の人にとっては結束が固まり、
共通の価値観を確認しあう言葉にもなっていきました。

 

こういったことを社内で起こす。
これ、社内のチーム作りにはとってもお手軽な方法です。
コストゼロ。
時間も大してかかりません。

もし、社内の結束を固め、価値観を共有したいなら、後継者はこういった言葉を操る努力をすると近道ではないでしょうか。
その方法はそんなに難しくありません。
社内の公用語としての言葉を設定し、日常的に使う。
できれば、その言葉のバックグラウンドを物語として伝えることができればベターです。

それが浸透すれば、自分たちは意識していなくとも、その言葉が外では通用しない現実を知るたび、
従業員はその内容を説明しなければならなくなります。
そして、それを自分の言葉で説明することでまた、その価値観を自分の中に刷り込んでいくようになります。

小さな工夫ではありますが、効果は絶大。
後継者は、こういった言葉を意識して操ってみると、その効果に驚くのではないでしょうか。

 

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