後継者

他責か?自責か?後継者の悩みを解消する考え方

先代は、自分の思うようにやらせてくれない。
社員は自分についてこない。
状況は何一つ変わらない。

後継者という立場から見ると、親の会社というのは居心地の悪いもの。
しかし、それって、誰の責任なのでしょうか?

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最近の人たちって、常識がなくて困る」
あの人ってなんであんなにワガママなんだろう」
そんなことにイラつく人、周囲に一人や二人はいるでしょう。

どちらかと言えば、私はそういう人たちに批判的でした。
しかし、ふと気づくと同じことをやっていました。
「最近の人」「あの人」を「先代」に変えるとよくわかります。

先代って、常識がなくて困る」
先代ってなんであんなにワガママなんだろう」

 

周囲の人には寛容であったとしても、親である先代には厳しい目を向けている。
そんな自分に気が付いたのは、割と最近です。

こういった、「困った人」は自分が間違ったことをしている、という認識はあるのでしょうか?
たぶんない。
というより、この人たちにとっては、「それが常識」なのではないでしょうか。
誰も間違ったことをしていると思いながら、日頃のふるまいをしているわけではない。
だから、余計に、それを正すことは難しいのです。

 

あなたが正しいと思ってやっていることを、
「それは君が間違っている。今すぐ正すべきだ」
と言われたとして、すぐに考えを改めることができるでしょうか?
もう少し具体的に言うなら、先代と意見が合わないとすれば、自分の考えが間違っていると高名なコンサルタントや専門家に否定されたとして、すぐに納得できるでしょうか?

たぶん、あっという間に自分の考えを捨てることはできないでしょう。
それは先代も同じことです。
長いこと、自分が正しいと思ってやってきたことを、ある日突然あなたに否定されたところで、
「ああ、そうか」
と取り下げることなどできるはずもありません。

あなたにできないことを、先代の立場ならできる、と考えるのは少し偏ってはいないでしょうか?

 

先代の考えと、後継者の考えがぶつかった時、多くの人は「話し合い」で解決せよ、と言います。
しかし残念ながら、多くの場合、話し合いはうまくいきません。
それは、対立する意見を自分よりに変えさせるか、自分が相手に合わせるかのどちらかが結論だからです。
要は、譲歩するか、させるかのどちらか。
となると、ついつい相手を譲歩させようと、必死になるのが人の性。
それがどんどんエキサイトして、ケンカになるわけです。

何度も何度も同じことを繰り返して、私は気づいたわけです。
親子で対立が始まったら、話し合いで決着をつけるのは難しい、と。

 

ある時、「すべて自分の責任である説」を考えてみました。
起業の専門家と言われる浜口隆則氏はこうおっしゃっています。

 「 雪が降っても、自分の責任 」
■ 浜口隆則の経営論 Vol.1:成功する経営者の第一条件 ■より

これを即座に当てはめてしまうと、親が自分と違う意見を持っているのも自分の責任。
いやいや、それはキツイだろう。
マゾすぎる。
そんな風に思ったこともありました。

 

けど、ふと思ったんです。
自分と考えの違う人がいる。
その人のことを、自分がどうとらえるかは、自分の責任です。
自分の意見に反対する先代がいるとしたら、そういう人が存在すること自体は変えられません。
しかし、それをどうとらえるかは、自分次第。

それを、「注意しながら進め」ととることもできるし、「中止すべき」ととらえることもできる。
むしろ、「反対があるからこそイノベーティブである」と考えることもできる。
とらえ方は無数で、そのうちどれを選択するかは、私たちは全く何の制約も受けない自由を持っているわけです。
そして、自由である以上は、責任を伴います。

きっと、浜口氏の言葉も、雪が降ること自体はどうしようもない。
それをどうとらえて、どういう行動のきっかけにするかは自分の責任です。

 

たとえば、このWEBサイトが3日間にわたってアクセスできなくなりました。
結構重要なメディアという位置づけでしたが、Worpdress(このWEBサイトを作る基本的な仕組み)のプログラムが一部動かなくなったようです。
これを単に、「機会損失だ」と慌てふためくのも自分の選択です。
私は、ブログ書きという習慣化した行動への依存を気づくきっかけになったと、ある意味喜んでいます。
次の行動を考えざるを得なくなった(苦笑)

まあ、復旧へ向けてできることはしましたけど、コントロールできないことを思い悩んでも仕方がない。
しかし振り返ってみると、親子経営ってコントロールできないことばかりを思い悩むものだったように思います。
自分は変わらず、親を変えよう。
自分は変わらず、子を変えよう。
こういうエゴイスティックな考え方のぶつかり合いです。

その争いを一段上の視点から見たとき、見えてくるものがあります。
たぶん、それを成長というのではないでしょうか。

 

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