家業を継ぐ後継者がちょっと仕事が楽しくなるずるがしこい戦略

家業を継ごうと親の会社に入った後継者の多くは、きっと何かしらの使命感を持っていると思います。
それは何か?と問うと、親の会社を維持していくこと。
けどそれ、面白くないと思いませんか?
だから嫌になるんですよ。
親の会社でいることが。

 

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後継者が会社を辞めたくなる理由

後継者には「〇〇」がない!?

人間、ワクワクするような夢を持てると、けっこう苦しいことも頑張れたりします。
むしろ振り返ってみて、「あの時大変だったけど、けっこう楽しかったな」と思えたりすること、ありませんか?
後継者として親の会社を辞めたい、という人、たくさんいます。
理由は様々ですが、すごく大雑把に言うと、本人も気づいてませんけど、夢がないんです。
ワクワクする夢が。

ゴールが「親が作ったものの維持管理」だとしたら、そりゃあやる気も出ませんよ。

もちろん他にもたくさんの理由はあります。
それはブログの他の記事で散々書いてますので、関心があれば見てくださればと思いますし、無料で配布している小冊子にもけっこう書いています。

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しかしもう少し本質的な話をすると、前に進むためのエネルギーが足りないのです。
それが、ワクワクするような「夢」です。

後継者はどこへ向かえばいいのか?

「そんな、夢とかゆわれても・・・」
おとぎ話じゃあるまいし、夢とかぬるいことを言われてもこまる、という方もいるかもしれません。
また、親の会社の維持管理が自分の役割じゃないとすれば、どうすればいいんだ、という方もいるかもしれません。
もっというと、「自分の夢は親の会社を大きくすることだ」という方もいるかもしれませんね。
それはそれでOKだと思います。

ただ一つ、どういう手段をとるかで、考えていただきたいことがあります。

それは、直線的な努力は、うまくいかない時代に入っている可能性が高い、という事です。
同じやり方で、親の時代の活力を持ち得る可能性は非常に低いのです。

会社が続かない本当の理由

高齢経営者の会社の廃業は、本当に問題なのか?

いま、いろんな形で、事業承継がテーマとなっています。
伝統ある会社をつぶすな、と。
そして事業承継においては、何を承継するかでいくつかのジャンル分けができると思います。

①蓄積されたノウハウやノレンといった無形物
②ヒト・モノ・カネといった有形物
③アフター承継の経営体制

便宜上このような三つのジャンルに分けたとしましょう。
①については、実は中小企業においては、これを持っているケースは案外少ないのではないでしょうか。
自社の極秘のノウハウ、と本人は言っていても、実はたいしたことのないものはけっこう多いと思います。
ノレンというか、顧客リストと顧客との関係性についてはかなり価値が高いと思いますが、M&Aで狙われるものの一つはそこでしょう。
これは、うまくやれば別の会社にかわれても、続いていく可能性はあるかもしれません。
国として残したいものがあるとすれば、それを残そうという方向への動きは見えないわけではなさそうです。(実効性があるかは別として)

②についてはその多くが、節税対策・相続対策になります。
税理士先生が大活躍の分野ですね。
たいていは、ロジカルに継承されるケースが多いと思います。
どっちにしても財産は何らかの形でとどまりますから、国の損失というわけではないでしょう。
問題になるのは「ヒト」の部分。
雇用される場所を失うと、人が路頭に迷います。
日本としてはこれが少なくなるのは、確かに国としての損失。

とはいえ、先代経営者とともに年齢を重ねている人が多いので、今後役に立つスキルを育ててきた人たちならどこかでそれを活用する場所もあるでしょう。

③についてがおそらく、大きな問題なのですが、ここをフォローする人はあまりいません。
だから、せっかく会社を親から子へ形式的に渡したとしても、後継者の代になってあっという間に潰してしまうこともあるかもしれません。
一般的にはこれを後継者の問題とする考え方が主流ですが、そもそも中身が腐りかけていた会社を、たまたま後継者が引き継いだタイミングで膿が出た、という場合も結構多いのではないかと思います。

高齢経営者の会社が廃業する本当の問題

個別の話を見ていくと、まあ、会社が続いたほうがいいに越したことはないけど・・・という感じはあります。
しかし、私は少し違った部分に着目しています。
それがこのグラフに現れています。

2017年版 中小企業白書の概要
2 開廃業率の推移と現状
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H29/h29/html/b1_2_1_2.html

企業の廃業率は、実は1982年には6%近くでした。
2015年では3.8%で、これと比較しても決して高いとは言えません。
2010年あたりのトレンドから見ると、むしろ廃業率は下がってきています。

問題は、開業率が低いこと。
1999年あたりから、開業率と廃業率が近い数字になり、2001年で開業率が廃業率をしたまわっています。
どういうことかというと、失われた20年とはすなわち、新たな企業、新たな産業があまり生まれていなかったことが大きな要因なのではないでしょうか

企業の寿命30年説の正体

また、これはあくまで私の私見ですが、まことしやかにささやかれる企業の寿命30年説。
これは恐らく、元ネタは日経ビジネスの調査によるもの。
1980年代に100年にわたって遡り、上位100社の起業の栄枯盛衰を調査しました。
その結果導き出されたのが、どうやら企業の多くは30歳あたりが一つの区切りになるらしい、という事のようです。

ではなぜ、そのような寿命ができるのでしょう。
もしかしたら、組織が金属疲労を起こすのだとかいう考え方もあるかもしれません。
しかし私は、そもそも商品やサービスの寿命がまさに30年程度なのではないかと思うのです。
もちろんもっと長いものもあれば短いものもあるけど、だいたい30年くらいが一つの目安。
この商品やサービスが衰退を始めたとき、企業も衰退を始めます。
だから、ある商品で有名になった企業が、次の一手を成功させることができれば、企業の寿命は相応に伸びているのではないでしょうか。
息の長い企業は、30年以内に大きな商品ラインナップの切り替えに成功しているのではないでしょうか。

これが、大企業なら様々なチームで、様々な研究開発も可能でしょう。
それでもなかなか生き残れる大企業が少ないのは、単純に「古い商品から脱皮できない」組織の問題でしょう。
しかし中小企業だとリソースは限られています。
当然生き残りにかける商品の開発は難しい反面、リーダーの決断ひとつでそれが継続できるという身軽さもあります。

後継者のミッション

後継者が成し遂げるべきたった一つの事

ここまでの話をまとめるとこんな感じです。
・高齢経営者の企業の廃業そのもの自体は悪いと決めつけなくてもよい
・日本としての問題は廃業率より開業率の低下ではないか?
・企業の寿命は、主力商品の寿命
ではこれらを含めてみたときに考えたいのは、後継者(会社の後継者というより日本の未来を支える人)としては、

「やっぱり、新しい産業、商品、サービスを生み出すことこそが、ボクたちのミッションだよね」

と考えるのが、健全じゃないかな、と思うのです。

話は一番初めのところに戻りますが、会社をつぶさないのがゴールじゃなくて、新たな産業を創り出すのがゴール。
そうすると、ちょっとワクワクするような夢を描けるんじゃないでしょうか。

後継者のずるがしこい戦略

この時に、家業の後継者である私達だからできることがあります。
それは、これまで会社を支えてくれた事業を頑張って親に維持・管理してもらうのです。
そうやって、寿命が来つつあるとはいえ、会社を支えてくれる商品からの売上は大事な会社の栄養として受け取ります。
この「基礎代謝を先代が稼いでくれている」環境を利用して、後継者はこれから30年、会社を、そして日本を支える商品と出会うことに専念します。

親と子の確執がおこるのは、親が自分の立場を後継者に奪われる恐れから来ます。
だから、お互いがあるていど領土を分けて働くことである程度確執を回避することができます。
もちろん、いろいろと干渉されることもあるかもしれませんが、それをいなしながら自分の道を自分で作っていく。
リスクゼロの起業みたいなものです。
ああ、なんてずるがしこいのでしょう(笑)

もちろん、言うほど簡単ではないかもしれませんが、目の前が明るくなる話題ではありませんか?

「家業を継ぐ」というゴールだと、どこか地味な感じですけど、こんな風に見方を変えるとすごく見え方が変わってきます。
状況は同じでも、文脈・とらえ方で、世の中は変わります。

そんな視点をより多くの人に持ってもらうため、私は

後継者ONLINE倶楽部

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Jason GohによるPixabayからの画像

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