事業承継においてあるあるな話が、社員の退職。
特に仕事ができる人ほど、代替わりとともに会社を去っていきがちです。
実は、これ、後継者にとってはとてもつらい。
なんだか、自分が認めてもらえなかったような、社員をがっかりさせたような複雑な気持ちになります。
しかし、ちょっと物の見方を考えると、これは社員の人たちにとても大きな転機を作っていることにもなりはしないでしょうか。
私の著書です。
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現時点で、会社を変わる、つまり転職するというのは結構な決心が必要だと思います。
会社の代替わりがそれを決断させるとしたら、これはとても大きな出来事です。
もちろん、社員の一人一人は、きっと「ずっとこのまま安定して会社に居られたら」と思われた人が多かったのでしょう。
けど、それで波風が立たなくとも、その人にとってベストな人生と言えるかどうかは怪しいと思います。
また新しいチャレンジで開かれていく道というのがあるような気がします。
事業承継で会社を去っていく人たちというのは、ある意味そういうチャンスを得た、と言えるのではないでしょうか。
普通ではなかなかできない転職という事を、会社の代替わりというキッカケで決心できるのですから。
こういうと、なんだか自分に有利に考え過ぎだろうとか、ご都合主義とか言われそうです。
そんな意見も当然だとは思いますが、逆に言えば、人の人生の責任をとれる人なんて誰もいないのです。
私は私の人生を精一杯生きます。
だから、社員の皆さんも、ご自身の人生を一生懸命生きてください、と願いたいと思うのです。
世の中は理不尽です。
そんな理不尽な世の中に文句を言ったところで何一つ良いことは起こりません。
会社がどうなろうと、社員はその状況に合わせて生きなければならないのです。
そんな苦難を得て、きっといろんなことを考え、家族で会議もしたことでしょう。
そんな機会を良き機会と捉えられる人は、きっと幸せな未来が待っているのではないでしょうか。
後継者とて、会社を潰そうと思って経営しているわけではありません。
彼らに不満をぶつける気持ちもわかりますが、どこかで区切りをつけて前に進んではいかがでしょうか。
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