後継者

二代目社長・後継者のメンタルが押しつぶされそうなとき、社内では何が起こっているのか?

多くの二代目社長・後継者が、あることを経験します。
それは、組織の崩壊、あるいは二代目社長・後継者自身の精神的な停滞。
そして、その状況が起こる際には決まって同じシチュエーションに至っているようです。
もちろん私も同じような経験があります。
そのシチュエーションについてと、その場を抜け出すコツについて考えてみたいと思います。

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二代目社長・後継者は、仕事における選択の多くを、どのような心理的な根拠に従って行っているでしょうか。
たとえばある機械設備を入れるとか、人の採用を増やすとかいう、そこそこ大きな決定を行うとき、自分の心の奥底にはどんな決定がなされているのかを考えてみてください。
それはたった二つの価値感しかありません。

一つ目が、喜びによる選択。
もう一つは、怖れによる選択です。

たとえば、社員を増やすというシーンにおいて、「ああ、新しい人を入れることで、新しい出会いがあって楽しみだな」という風に根っこから考えているか。あるいは、「今のままでは会社が回らないので人を入れないと」とか、「このままいくと売り上げが落ちてしまうから人を入れないと」とか、もしかしたらもっと直接的に、「社員を減らすというのは会社の規模を縮小させ、自分の無能をさらしてしまうからそれだけは避けたい」なんていう考えが奥底にあるのかもしれません。

こういった自分の本心を明らかにすることは、なかなかできるものではありません。
自分の弱さをじかに見ることを人は避けたがるからです。
しかし、ぜひとも、常に自分の決断の根拠が喜びによるものか、怖れによるものかをしばらくの期間ウオッチしてみてください。

 

白状しますと、私はほとんどすべてが恐れによる決断でした。
会社の売り上げを上げたい、なんていう根本的な思いさえ、「恐れから」下した思いだったのです。
本音は会社の売り上げなんてどうでもいいのに、表向きは会社の売り上げを上げることが至上命題だと思いこもうとしていました。
なぜならば、ボンクラな二代目社長・後継者と思われることが怖かったからです。
自分の無能をさらすことが怖かったのです。

 

さて、この恐れからの決定は、たいていその人を焦らせます。
うまくいかなければかなり焦るし、何とかならないのか、とうろたえます。
そして私たちは多くの場合、その気持ちを周囲にぶつけようとします。

思うような結果が出ないのは、社員が自分の言う通り動かないからだ。
うまくいかないのは先代である親が自分の邪魔をするからだ。
いっぱいいっぱいになった自分の心を守るため、私たちはすべての問題を「自分以外の誰かのせい」にしようとします。

 

その結果行うのが……
・社内ルールの徹底
・マニュアル化
・報酬制度によるモチベーション政策
・直接的な社員への圧
など、「会社」というものをかっちりした大企業っぽい堅苦しい世界に変えようとします。
なぜならば、すべてがルールや仕組みの上で動くことで、二代目社長・後継者は自分の責任の一部を荷下ろしできる気がするからです。

これを「恐れから」の価値判断で行うと、たいてい社内はモラルやモチベーションが低下します。
いうことを聞かない社員、社員同士のいざこざ、横領といった犯罪などが社内で蔓延し始めたり、二代目社長・後継者に反抗的な態度を示す抵抗勢力が出来上がってきたり、会社の分裂が起こったりします。
会社の表立った変化がない場合は例えば、二代目社長・後継者のメンタルが非常に厳しい状態になり、それこそもう現状から逃げ出したくなるほど精神的に追いつめられたりしがちです。

二代目社長・後継者が会社の中のルールを厳格化し始めるとき、会社あるいは二代目社長・後継者のメンタル崩壊は始まるのです。

これを避けるシンプルな方法があります。
それはすべての判断基準を「恐れから」のものを「喜びから」行うように変更することです。そうすると、一般常識からはかなりかけ離れた決断をすることになり結構な勇気を必要とすることがしばしばあります。場合によっては会社を傾けることもあるかもしれません。しかし一方で、今の時代くそ真面目に普通っぽく装っても会社がつぶれるときはつぶれます。であるなら、自分がやりたいことをやりたいようにやっていくことが結構大事なのではないでしょうか。

恐れからの経営は誰も幸せにはしない、と私は思います。
であるならば、初めはすべての判断を「喜びから」と変えることは難しくとも、一つ一つの自分の主張を省み、自らの喜びに帰依する判断に変えていく努力をしてみることで確実に人生の充実度は高まると思います。

二代目社長・後継者にとっての最大の目的は、私は幸せに人生を生きることだと思います。その手段の一つが、事業承継をしっかりとやり遂げることなのではないでしょうか。ぜひ、自分の人生を生きてほしいと願ってやみません。

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