後継者

後継者は親のビジネスモデルを卒業する?どっぷりつかる?

このブログでは、どちらかと言えば、
「親から引き継いだ事業はもはやオワコン」
「賞味期限切れ」
なんていう風に、従来のビジネスモデルを全否定するような言葉を並べがちです。

しかし、それは一般論です。
個別の事業を見れば、必ずしも変えなければならない、というわけではありません。
むしろ、今のビジネスモデルをより深めていく必要がある場合もあるでしょう。

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一般論で語ると、中小企業のビジネスが賞味期限切れであるケースが多いのは事実だと思います。
しかし例えば、非常に特殊な環境や立地でビジネスをしていたり、地域の特性上古いままのほうがいい場合もあります。
決して、今のやり方を全否定してまで、別のビジネスモデル導入を進める必要はないことももちろん多いです。

そこは、誰かに言われたからこうしよう、ではなく、
自分はどう考えるか?というのが最も重要なのです。
悲しいかな、社長と呼ばれる人でさえ、「誰かがこういうから、きっとそうなんだろう」と空気を読む人が大半です。
しかし会社を切り盛りする立場である以上は、自分はこう思う、という意見は持っておきたいところ。

自分達のビジネスモデルが上手くいかなくなる予兆は、同業や関連企業の大企業がリストラを始める、
価格が下がったり、利益率が下がったり、受取手数料が減ったり、という数字にも表れます。
基本的に、業界や商品全体の発展・普及にかかった年月と同じだけの年月をかけて衰退していきますから、自分たちの商品やサービスのライフサイクルをつかむことは大事だと思います。
たとえば、私の父が始めた保険代理店というビジネスは、保険の普及に相当の時間がかかっているので、衰退にかかる年月もそれなりに長時間の猶予があります。
実際のところ、ピークは打っているので、極端な変身を遂げるか、このまま消えていくかのどちらかという分かれ道に立っていると言えるかもしれません。

PexelsによるPixabayからの画像

 

 

 

 

 

ところで、地方と都会はやはりビジネスのやり方に時間差はあると思います。
そこで気を付けたいのが、「地域のつながり重視」のビジネスをしているひとが、いきなり同じ商品で通販をしようというパターン。
独自性のある商品ならいざ知らず、どこでも手に入る商品で通販をやっても、競争にさらされるだけです。

こういったときに必要なのは、「他社にまねされにくいものを残す」という選択です。
それはまさに、地域のつながりではないでしょうか。
これを短期間で構築するのは、いかに巨大資本でも、GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)のような勢いある企業でも難しい。
ならば、その地域とのつながりを活かしたビジネスの広げ方はできないか?を考えるべきだと私は思います。

とすれば、今までは取扱商品が例えば、「電気屋さん」でかつ顧客と顔見知りという関係を持っているなら、食品や野菜を売ることができるかもしれないし、何か別の物を売ることができるかもしれません。
しかし不思議なことに、この誰にも負けない顧客との関係性を見落として、商品に依存しがちです。
電気機器を広めることがミッションであれば、電気屋さんに専念すべきでしょうが・・・

Andreas LischkaによるPixabayからの画像

 

 

 

 

 

さて、親のビジネスは、子から見ると古臭く見えることも多いかもしれません。
こんなチマチマしたことやってられるか!なんていう風に思うこともあるかもしれません。
そういった思いが先に立つと、自分たちの会社の良さを見誤ることがあります。
だからまずは、フラットな目で、自分の会社を見てみましょう。
すると、なぜここまで会社が続いてきたのかが見えるようになると思います。

数年で消えていく会社が多い中で、親の世代を生き抜いた会社には何かしらの強みがあるものです。
そのことを考え続けることで、会社の次の方向性が見える音があるのではないでしょうか。

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