先日、友人の会社を尋ねました。
彼は親が保険代理店を営んでいたのですが、親と不仲で自身も不動産業で起業。
その後、後継者のいないタオル工場を買い取って成功させます。
そんな彼の成功は一体どこからもたらされたのでしょうか?
私の著書です。
親の会社を継ぐ後継者は、経営に対する自信を持てない人が多い。
だから、学んだことをそのまま実行したいという思いがあるのではないでしょうか。
しかし現実は学んだ通りには動かないことが多い。
そんな時、立ち往生しがちです。
件の友人は、親の会社を継ぐというより、親に反発して起業しました。
最終的には親の会社も含めて面倒を見ることになります。
そしてさらには、後継者のいないタオル工場を買い取ってその再生を試みます。
その流れを遠巻きに見ていましたが、決して上手くいく方向がわかっていたわけではありません。
ただひたすら、人に聞きながら動きまくった結果です。
そもそも、保険屋さんがタオル工場をやるなんて、顧客もずれてるし、ピントもずれてる。
結局、何の関連性もない起業をするようなものです。
それを成功させた背景には何があるのでしょうか
私が見た限りでは、ただそこに想いがあっただけだと思います。
彼は地方都市で生きており、その地の若者は殆どが県外に出ていくそうです。
自分も子供を持った時、彼らもまた地元から出ていく。
それがたまらなく嫌で、みんなで地元を愛し、守り、育てていきたいという思いだけがあったようです。
実は事業承継における後継者に足りないもの。
それは、その想いであることが多い気がします。
私たちは、事業を引き継ぐことに気を取られ、何を目指したいかが抜け落ちていることがあります。
考えたいのは、事業を通じて何を成し遂げたいのか。
そこに想いを馳せてみてはいかがでしょうか。
私の著書です。