最近、アトツギなんていう表記をよく見かけます。
これまでどちらかというと、親の影で今一つ光を浴びなかった後継者が、
パッと明るくなる雰囲気があってよいな、と思います。
そんな勢いのあるアトツギは、勢いがあるゆえの課題も抱えがちではないかと思っています。
そんな部分について考えてみたいと思います。
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アトツギって、やっぱりどんどん前に出なきゃ、という思いが強いと思います。
親が育てた会社を、自分が大きくするんだ。
そんな思いですね。
けど実際には、後継ぎのそんな思いが強ければ強いほど、ブレーキがかかることってないでしょうか。
先代の反対だったり、古参社員からのクレーム。
あるいは社員たちのやる気のないムードだったり。
悲しいかな、こういった「ブレーキ」は、
後継ぎが頑張ってアクセルを踏めば踏むほど強くなっていきます。
何が起こっているかというと、変化の速度が速まれば早まるほど、
従来の場所にとどまっていたい人たちのブレーキは強くなっていく、ってことなんです。
だって、ジェットコースターみたいで怖いじゃないですか。
元々人は変化を嫌う生き物です。
会社というバスにみんなが乗っています。
今までは、先代が運転していました。
社員はみな先代のペースも知っているし、運転の癖も知っています。
さらにいうなら、そのペースや癖で運転してきて、今まで会社は存続しているし、社員たちも社内で安全だったことが証明されています。
出来ることなら、このまま安全・安心なドライブを楽しみたい。
しかし、誰も気づかないけど、道路は色々と変わっています。
制限速度は時速80Kmから100Kmにあがっていて、いつものスピードではむしろ危険。
けどその危険に気づいているのはアトツギだけ。
だから、必死に運転席を先代から奪い取って、バスをコントロールしようとする。
けど残念ながら、それを受け入れてくれる人はいず、バスから降りたり、後継ぎを制止したりする。
これが、事業承継中の社内(車内?)でおきていることです。
じゃあどうすればいいか、なんですが、まずは彼らの考えを私たちが受け入れること。
急にスピード上げたら怖いよね、急にハンドル切ったら怖いよね。
そういった共感を持ちつつ、けど、環境が変わってるから少しずつ変えていく。
少しだけアクセルを強く踏むけど、皆大丈夫だよね、と配慮する。
そういったステージが必要なんじゃないかと思うのです。
そうやってちゃんとついていけるスピードでの進化ができるといいですね。
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