非常識な後継者50の心得

非常識な後継者50の心得(49)あり方とやり方を意識して考える

あり方とやり方。
これは事業承継でなくとも大事な考え方だと思います。

ある象徴的な実話があります。
海外のマクドナルドで、ある店舗で、一人のアルバイターがこんな工夫を始めました。
それは、お客様にお釣りを渡す際、左手でお客様の差し出した手を下から支えて、右手で小銭を渡す。
そんな心遣いをしたところ、そのアルバイターのレジに列ができるようになったと言います。
それを見たほかのアルバイターも、「じゃあ、自分もやってみよう」とばかりに同じように振舞ったところ、そのお店の売上は驚くほど上向いたそうです。

その事実を知った本部では、マニュアルの中に、「お釣りを渡す際はお客様の手を下から支えて渡しましょう」という項目を増やしました。
それを現場に徹底したのち、売上が上がったかと言えば…
まったく変化がなかったと言います。

この二つの間にあるものは、なんだったのでしょうか。

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「何をやるか?」よりも大事なこと

ノウハウだけではうまく行かない!?

親の会社を事業承継する後継者としては、自分が足りないであろう「知識」を一生懸命取り込もうとします。
勿論経験も足りないわけですが、経験は一朝一夕では身につくものではありません。
だから、経験は諦めて、知識を手に入れようとするのが、多くの後継者の思考パターンです。
さらに言うなら、そこに一足飛びの成長を求めるケースも多く、そこに「ノウハウ」と言ったものに関心を持つケースが少なからずあります。

さて、ノウハウというのはいわばコツのようなもの。
それを学ぶことで、成長が加速することは確かにあります。
ただ、どうしても表面上をなぞるだけになりがち。
冒頭のマクドナルドのケースにあるように、マニュアル通り振る舞えばうまく行く、という事ばかりではないようです。
特に人対人の対応の場合、同じ「目じりを下げて口角を上げる」という笑顔を出したとしても、ある人は柔和に見えるけど、ある人は不気味に見える事さえあります。
内面は、何かしらの形で外に出てきます。
同じ動作をしても、同じ結果が得られるとは限らないのです。

心を整える

経営者としての能力を発揮する際、何をやって、何を伝えるかよりも、自身の心が整っていることが大事、という話もよく伺います。
実際に、ビジネススキルとしては全然いけてない社長が、結構会社を大きくしているケースはかなり多い。
私の友人で、経営者専門のメンタルコーチとして活躍される方は断言します。
経営は、スキルや知識も大事だけど、メンタルが最も重要だ、と。

経営者はいい人であるべきなのか?

良いか悪いかという判断の危うさ

心を整えるというと、どういう形が完成形で、どこへ向かうべきかを知りたい、と思うのが人情でしょう。
この時に、「いい人であるべき」という考え方は私はそぐわないと思っています。
というのも、「いい人」というのは環境によって変わっていくからです。

たとえば、昭和の時代は社員をぐいぐい引っ張っていく機関車のようなリーダーが正解だとされていました。
熱血漢で、愛のムチが使える人。
そんなリーダー像が強く心に焼き付いているのではないでしょうか。
しかし今そんなことをやれば大問題。

経営の方向性においても、とにかくたくさん作ることが重視された昭和の時代と、
モノ余りの平成・令和時代とでは、進むべき方向は違います。
これを一時的な状況判断で、良い、悪い、と判断するのは少し見ている世間が小さすぎそうです。

自分に偽りのない状態

ここで私が考える「経営者メンタル」はどういう状態かというと、それは自分に偽りのない状態なのだと思うのです。
ガッツリ儲けたい人もいるでしょうし、ボランティア的な仕事をしたい人もいるでしょう。
世界を変えたいと思う人もいれば、社員の幸せを願う人もいるでしょう。
どれもこれもきっとアリなんだと思うのですが、大事なのはそれが自分に正直である、という事です。

冒頭のマクドナルドの例では、「お客様への素直な心遣い」だったり、「仕事をより良くしたい向上心」をもって行動した人たちのお店は繁盛しました。
しかし、その意味を考えることなく、「ただ会社のルールに迎合するために」行動した人たちのお店は失速しました。

大事なのは、気持ちと行動が合致していること。
そしてそのためには、自分の本心を知ることが大事です。
その本心、果たしてあなたは気づいているのでしょうか。
私は何十年もかけて、未だ自信を持って言える本心はありませんが、生涯をかけて向き合うつもりではあります。

皆様はいかがですか?

  

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