何かをお願いするとき、人間関係ができている人と、そうでない人、どちらのために働きたいでしょうか?
意見が食い違ったとき、人間関係ができている人と、そうでない人では、どちらが冷静に議論ができるでしょうか?
ビジネスの世界では、形式的なスキルについては様々な形で論じられていますが、ウェットな人間関係についてはさほど議論されることはありません。
しかし、同じことをするにしても、人間関係があるのないのとでは大違い。
すべての基本は、人間関係にあると言っても過言ではありません。
しかし、後継者・跡継ぎ・二代目社長という立場にあると、ついついそのことを忘れてしまい人間関係ではなく、圧力やお金の関係で人を動かそうとしがちです。
その結果様々な問題が起こるのです。
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Contents
離職率を250%も改善したたった1時間の研修
あるコールセンター会社による実験
2010年ブラッドリー・スターツ、フランチェスコ・ジーノ、ダニエル・ケイブルという三人の研究者により、ウィプロ(インドに本社を持つコールセンター会社)はある実験を行った。
STEP1.
新入社員を二つのグループに分けるSTEP2.
Aグループ:ウィプロのアイデンテティについて学ぶ1時間の研修を普通の研修に加えた。優秀な社員にあう時間を設けたり、会社の第一印象について語ったりする。研修終了後、社名入りのフリースのパーカーが参加者に配られた。
Bグループ:普通の研修に加えて、Aのように会社のことではなく参加社員それぞれのアイデンテティを考える1時間の研修を行った。「どんな時に幸せを感じるか?」「どんな仕事にやりがいを感じるか?」といった質問に答え、自分の個性を発見していく。研修終了後、社名だけでなく、自分の名前も入ったフリースのパーカーを受け取る。7か月後、Bグループの社員は、Aグループに比べ250%も会社に残る率が高かった。何の条件も与えられない統制群と比べても175%高い。
この実験の意味は、Aグループは会社への愛着を生み出そうと、会社に関することをインプットする研修。
Bグループは、社員一人一人の思いを語る研修。
シンプルに言うと、Bグループは「会社は、新入社員であるあなたたちに関心を持っていますよ」というシグナルを送っているような状態です。
人は関心を持ってもらうことで、その会社へのロイヤリティを感じ、会社を辞めにくくなるということが分かった実験です。
後継者・跡継ぎ・二代目社長にできる事
このような研修は、決して難しいことではないので是非取り入れるといいと思います。
しかしそこまでしなくても、日常的にできる事はあります。
それが、後継者・跡継ぎ・二代目社長が、社員にちゃんと関心を持つことです。
関心を持ち、彼らの話に耳を傾けることです。
実は、そういった姿勢が、耳を傾けた後継者・跡継ぎ・二代目社長のカリスマ性を高めることになる、という研究もあるくらいです。
そして話の内容は、単なる業務上の話だけでなく、社員一人一人の価値観に関する話であったりすることが望まれます。
彼らはどんな価値観を持って働き、生きているのか。
それを語ってもらうことが、人間関係を醸成するとても大事な要素となります。
後継者・跡継ぎ・二代目社長が犯しがちな間違い
気が付けば人を人と見ていなかった……?
これは私の経験なのですが、私はもともと人付き合いがあまり上手な方ではありませんでした。
だからというわけではないと思うのですが、社員とはちょっとみえない境界みたいなものを作って、心理的な距離を取っていました。
将来自分は彼らの上司となるわけだから、人間関係において深入りしすぎるのもどうかと思ったりもしていました。
だから会話は業務上のことオンリーですし、それ以上の付き合いもほとんどなし。
そして私は自分に、「仕事上の付き合いなのだから、それ以上の付き合いなどむしろないほうがいい」と割り切っていました。
しかしこの関係というのは、後から考えてみればいわゆる「お金だけのつながり」なわけです。
そしてイヤイヤ働いている、という状況を作りがちで、社内の雰囲気はまったくどんよりしていて、お互いを信用するどころか疑心暗鬼な状態で働いていたように思います。
給与と立場をかさにかけて社員を動かそうとしますが、社員はそう簡単には動きません。
まったく社員を信用していませんでしたし、社員も私を信用していなかったのでしょう。
そうすると、何か小さなほころびができると、お互いが「アイツが悪い」といった状況に陥ります。
結果として、些細なことが修復不可能なほどの問題になったり、大変でした。
まさに当時は社員をただ働くだけの部品と思っていたのです。
今考えれば当たり前のことなのですが、人間関係、信頼関係なくして、組織は動かないのです。
聴いて受け止める
社員との信頼関係を築く対話は、そんなに難しいものではありません。
集中して聴き、それを受け止めるという事。
聴くというのは何かのついでではなく、しっかりと相手の方を向き、相手を見て、しっかりと相槌を打ちながら聞きます。
必要に応じて質問を交えながら、という基本的なビジネスマナーの教科書通りのことをすればいいわけです。
そして彼らの話をないがしろにする(例えば即座に否定する)のではなく、いったん受け入れるという事がだいじです。
それを日々の習慣にしているだけで、「後継者・跡継ぎ・二代目社長は自分の話を聞いてくれている」「自分に関心を持ってくれている」というシグナルが伝わります。
人は「ここにいていい」「ここに居場所がある」と感じられたとき、その場に強い愛着を感じるようです。
そこには命令や圧力やお金とは違う絆が生まれます。
その絆を生み出し、温めることがチーム作りの秘訣ではないでしょうか。
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