後継者

後継者が気になること 事業の効率化の進め方

後継者が社長や、専務といった責任ある立場になると、
社内の効率の悪さにイライラすることがあると思います。
それも放置していくと、だんだんと慣れてしまうから怖いのですが。

私の私見としては、営業の効率化に着手できれば、いろんな意味でベストなことが多いと思っています。
しかし、そこは一番難しく見えるもの。
そこで、比較的成果の上がりやすいその他の業務の効率化を検討されることが多いでしょう。
そういった作業レベルの内容の効率化について、どのように進めていくかを考えてみたいと思います。

 


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親の会社を継ぐ技術

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実は、私自身、積極的にやろうと思ったわけではないのですが、
業務の効率化をせざるを得なくなったことがあります。
事務社員は手がいっぱいで、新しいことに着手できない。
そんな状態でした。

その時に、どのような手順で効率化を進めたか、ここで共有したいと思います。
シンプルに言えば、

  1. 効率化できそうな作業に当たりをつける
  2. 現状を調査する
  3. 改善案を出す
  4. 実行する

といった感じです。

 

こう書くと、さも難しそうに感じられますが、そんなに難しいことはやりませんでした。
というより、出来なかったというのが正直なところでしょうか(笑)
では、具体的に見ていきましょう。

効率化できそうな作業に当たりをつける

その部署の一日の仕事を把握する

例えば事務部門の効率化であれば、事務担当者のヒアリングから始まります。
なにが時間をとっているのか、何が業務の進行に問題なのかを個別に聞き出します。
但し、このヒアリング内容は本質をついていないこともあるので、100%信じるのではなく、あたりをつけるための補助的な情報と考えるのが良いでしょう。

観察する

ヒアリングである程度の問題が見えたら、その視点をベースに事務部門を観察します。
実際のところ、現場では何が起こっているのかを把握することが重要です。
一つのフロアで仕事をしている規模の会社であれば、横目でチラ見するぐらいで十分です。
拠点が違う場所などの場合は、出来れば数日間その場で1日過ごすことができればベストです。

現状を調査する

可能であれば仕事内容を数値化

ある程度、効率化できそうな部分にあたりをつけたら、その仕事の進行具合や、その仕事を阻害するものを数値で把握できれば良いですね。
といっても、無理する必要はありません。
既に忙しい社員に、無理な記録仕事を押し付けると、反発しか起こりませんから。
ここは、出来るだけシンプルにしたいところ。

当社では、事務の効率化がテーマでしたから、事務の進行を阻害するものが何かを探しました。
その代表格の一つは、お客さまや取引先からの電話ではないかとあたりを付けました。

電話の本数と割合

そこで、
①誰から電話がかかったか? →お客様 or 取引先 or その他
の本数をまず明確にしました。

やったことは、表の縦軸を日にち、横軸を電話をしてきてくれた方がお客様なのか、取引先なのか。
この該当欄に、「正」の字を書いただけです。

1週間やってみると、実は圧倒的に取引先からの電話が多かったのです。
私は保険代理店でしたから、ここで言う取引先は保険会社(メーカー)です。

 

さらに、項目を増やしました。
電話の内容は、新規契約のためのものか、事故などの対応のためか。
これは圧倒的に後者です。

で、電話口で事務社員がその場で解決できた話か、そうでないのか。

すべて該当欄に「正」の字を書くだけなので、現場への負担はかなり低かったと自負しています。

改善案を出す

事務社員が出るべきではない電話

ここまでくると、問題はかなり明確になってきました。
つまり、事務社員が自分で解決しない電話に出ることで、時間と集中力を浪費していたことがわかります。
だったら、ナンバーディスプレイもあるのだから、事務をスルーして事故対応担当者が直接電話に出ればいい、
営業担当の形態に直接コンタクトできる流れを作ればいい、事務社員が即答できる教育と権限を与えればいい、
など、解決策が浮かんできます。

実行する

とりあえずやってみる

上手く行くかどうかわかりませんが、とにかくやってみる。
この際は、保険会社(メーカー)と打ち合わせの機会を持ち、連絡方法についてあるべき形を話し合い、メールなどといった連絡手段と併用しながら、
随分電話の対応本数は減りました。
同時に、お客様の問い合わせを増やそう、という話もありました。

とはいえ、それを実施してもなおまだ事務担当者の多忙さは残ったまま。
だとすると、当初付けた「当たり」が間違っていた可能性があります。
そこで、一つの可能性が消去できたわけですから、次のステップに進めばいいだけです。

その本質は、仕事の量の問題ではなかったことに後日、気づくことになるのですが・・・。
そこについては、またの機会にでも。

 


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