同族会社の後継者が大切にしたい、「卒業」という考え方

学校制度というのはよくできていると思います。
小・中・高と、同じ学校内で進学してもいいものを、
あえて一定期間で区切って卒業という形を作っています。

これは人が成長する中で、重要な考え方だと
私は思っています。
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月がかわれば卒業シーズン。
学生たちは、希望と不安を胸に進学していきます。
小学校から中学校へ、
中学校から高校へ、
そして高校からそれぞれの道へ。
それぞれの区切りには、卒業があり、入学があります。
都度、周囲の環境はかわり、新たな気分で新しい環境に飛び込みます。

これはよくできた「人を育てるシステム」だと思います。
なぜなら、生徒をほぼ強制的に不安定な状況に追いやるからです。

 

不安定においやるから良いだって?
何を言ってるんだ!
とおしかりを受けそうですが、少し考えてみてください。

人は居心地のいい場所にいても、成長は難しい。
同じことを繰り返すだけでは、進化は見込めません。
それをうまく説明した図があります。

以下に示した図は、加速学習の権威でもある
ポール・R・シーリー博士が、
人や組織の成長プロセスを図式化したものです。

図はクリックすると拡大します

 

 

 

 

 

この図によると、左に「現在」があります。
まさに安定した状態。
そこには、手順が明確にされており、
規則や方針が明らかです。
要は、今までと同じことを、
手順や規則に忠実にやっていれば、
さほど大きな問題は起こらない状態です。

 

つまり、左下の状態にいる以上は、
今まで通りの結果は期待できますが、
それを大きく上回る結果は得にくいと言えます。

一方、右上は、「来るべき未来」とあります。
何かしら期待する未来の結果があるとき、
それは今の状態とは違うものである、ということでしょう。
となると、同じ行動を繰り返しては得られない結果があります。
それが、来るべき未来です。

そこに行くためには、必ず「不安定」な状態を経験しなくてはなりません。
不安定な中で、試行錯誤をし、体感した経験をもとに行動する。
その結果、「来るべき未来」が現れる、ということを表しています。

 

学生の場合、学生自身に自覚はなくとも、半強制的に
「不安定な状態」に連れていかれます。
新しい学校、新しい友人、新しい学習、新しい通学路・・・
不安と期待の入り混じった状態の中で、新たな刺激に触れ、
新たな心境に浸ります。
結果として、思考回路が変わったり、
発想が変わったりといった変化が起こります。

 

では、後継者は、そんな変化をどこで体験するでしょうか?
大抵は待っていても訪れないんですね。
いつまでたっても、今の立場を
「もう卒業してもいいよ」
と言ってくれる人もいなければ、
「そろそろ次のステップに進学しようよ」
と誘ってくれる人もいません。

そのタイミングを自分で見極め、
自分で道筋を作っていかなければなりません。
そう。
後継者は自分で今の状況から卒業することを決め
新たな状況へ”進学”していく必要があります。
言い換えれば、
不安定に飛び込むタイミングを自分で決める
ということが求められます。

 

ただし、一つだけ、不安定に飛び込む、
つまり今を卒業するシグナルがあります。
それこそが、
解決したい悩みや、望む未来が見えたときです。
大抵は、「どうしても解決したい悩み」という
シグナルでそのタイミングを感じることが多いとは思いますが。

もうこのままではやっていけない。
そんな悩みを感じたときには、
自分自身が次のステップへ成長するタイミングです。
子どものころから今までで学んだ経験や知識、
思考パターンや行動パターンを変えるタイミング。

さて、じゃあ具体的に、どうすれば今を”卒業”できるのか。
方法はいろいろあります。
それはここの状況に合わせて考えてください、
と言いたいところですが一つお勧めできることがあります。

それは、人間関係の変化を作ること。

人は、自分と話の合う人とツルむ性質があります。
それは居心地のいい場所。
つまり安定した場所です。

彼らの話す内容も、笑うツボも、価値観も、
自分と似た人の集団の中にいると居心地がいい。
そうすると、そこにいる自分はいつもと同じ反応をし、
いつもと同じ会話を楽しみ、いつもと同じ遊びをします。

 

で、あえてそこからは卒業し、
少し自分にはレベルが高そうな人たちとの付き合いを始めます。
はじめは、何の話だか意味不明だし、
気の利いたギャグも言えない。
なにより、肩が凝ってしまう。
お尻がムズムズして居づらい。

この感じ、
「高校に進学したら、一部のクラスの人が打ち解けてる中で、
自分だけが知り合いがいないんじゃないか?と不安になる」
様子と似てませんか?

 

その違和感を通り過ぎれば、
いずれそのコミュニティの人の話が理解でき、
気が付けば彼らと同じ言葉を使ってる自分に気づくでしょう。
自分にとっての「常識」が塗り替わったわけです。

状態が安定してきたら、今度は卒業するタイミングを考えていく。
彼らの話のレベルが低い、とか、
出発点は同じでも目指す先が違うとか、
そんな違和感を感じ始めたら、そのコミュニティからも
卒業を意識するタイミングでしょう。

さすがに、中学や高校のように3年で卒業というわけにはいかないかもしれませんが、
少し長めのスパンをイメージしつつも、「いずれはここも卒業しよう」
という意志を持って日々を過ごすことが重要です。

「自分の成長を考えれば、確かにそれもありかもしれない。
しかし、自分が変わっても、今の悩みである親との関係は変わらないのでは?」
と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

そのご意見には私は真っ向から反対意見を申し上げます。
コミュニティの中での立ち位置が変わるほどあなたが成長したのなら、
先代との関係性も大きく変わります。

成長前のあなたの身長が140cmだったとしましょう。
成長後のあなたは、180cmになった。
先代の身長は変わらず、160cmだとしたら、見える景色は変わるはずです。
もちろん先代だって成長するかもしれません。
しかし年齢から考えれば、伸びしろの大きさはあなたに分があるはず。

あなたが成長すれば、先代との関係は必ず変わる。
私が保証します。

 

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