後継者

先代の影響力が強すぎて「影響力を持てない」と嘆く後継者の方へ

とりあえず、後継者が一定の立場に昇進しました。
しかし、相変わらず社員や取引業者は、先代のもとに相談に行く。
後継者にしてみたら面白くないわけです。

先代だって、「お前がやれ」といったんだから、
自分のところに来る相談事を「これからは後継者に」って振ればいいのに。
そう思っていると、面倒くさい事だけが下請けのように振られる現実。

勘弁してよ、と後継者は心を閉ざす。

これ、よくある光景です。


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親の会社を継ぐ技術

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二代目がとりあえず、リーダー的立場になりました。
すると、その朝から何かが変わるのか?
というと、中小企業の場合は、それはないです(笑)

意気揚々と出社しても、今までと同じように社内は動きます。
社外の取引先も、先代を中心に動きます。
いつもと同じように。

ちょっとだけ違うとしたら、先代のところでは、全情報を握りつつ、
面倒くさそうな話だけ後継者におりてきます。
先代の下請け?秘書?的な立場、決定です。

 

いやー、これ、やる気なくなりますよね。
変な責任だけ任されて、決定権はないみたいな感じです。

 

すると、後継者はシャカリキにアピールしだすんですね。
「オレは(私は)ここにいるぞー」って。
存在感示すために、でっかい花火を上げなきゃいけないとか、
社内に何かしらのインパクトをおこす改革するとか。

 

なぜわかるかって?
やっぱり私もそういう過程を経験してます(笑)

 

社外の取引先はともかく、少なくとも社員に対する影響力は持っておきたい。
そういう思いを強く持っていたわけです。
けど、社員って賢いもので、上手く社長(私)と、会長(父)を使い分けるんですね。
私的には、「おいおい、君たち、社長は俺だよ、俺。」と心でつぶやくのですが、
まあ彼らはやりやすい居場所を探しているわけですね。

 

先代の声が大きいから、それ以上に大きい声を出すとか、
先代の考え方が古いから、それを全否定して時代とのギャップを訴えるとか、
私自身の考え方を繰り返し繰り返し語るとか、
いろんなこと試してみましたが、影響力は一向に高まりません。

後に学ぶのですが、何を言うかは実は影響力を持つにあたって、
決して重要な要素ではなかったのです。

 

それは、ただ
「社員の話に耳を傾けた」
という事と、
「隠しごとをしない」
というたった2つのポイントに気を付けただけです。

 

なにかをいくら語っても、人を動かすことはなかなか難しい。
しかし、相手の話をきちんと聞いてあげることで、
相手の中の自分の存在感は刻み込まれます。

隠しごとという意味では、当社においては父は隠しごと大好きでした(笑)
「好き」というと変な表現でしょうが、ファミリー経営ゆえの、
他人に言えないことがたくさんあると考えたのでしょう。
別に、ファミリーにえこひいきしているわけではないはずなのに、どこか後ろめたい気持ちがあ
内緒話にしたがるのです。

しかし、隠された情報は暴きたくなるものです。
それを白日ものとにさらすと、関心は一気に萎えてしまいます。
だから、家庭の内情なんかも含めて、全部ぶちまけてやりました(笑)
親子の確執や、社内にいる弟への私の感情も含めてね。

まぁ、隠しごとをしないといっても、限度はあるのでしょうが、
そこの取捨選択はご自身の自己責任でお願いします。

無意識にとったこの行動は、実は理にかなっていたようです。
『カリスマは誰でもなれる』(オリビア・フォックス・カヴァン著)によると、
カリスマを構成する要素は、

①プレゼンス ②パワー ③誠意

なのだそうです。

相手の話を聞くという行為が①に、
隠しごとをしないという行為が③に対応していたようです。

(このあたりの詳細については、メールマガジンのバックナンバーで詳しく解説していますので、
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結果、社員のみんなは、誰に従うべきか、きちんと把握しています。

 

 


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