後継者

後継者・二代目社長がブレイクスルーをおこすための三つの条件

以前も少し触れたことがありますが、後継者・二代目社長の多くはあるタイミングで内面的なブレイクスルーをおこしているように思います。
それを経験された方は、うんうん、とうなずくでしょうし、そうでない方はなんのこっちゃ、という感じじゃないかと思います。
たとえて言うなら、逆上がりのできない子に、逆上がりのコツをいくら伝えてもピンと来ないことに似ているかもしれません。
そういう意味では、自分でトライ&エラーを繰り返し、その感覚をつかんでいくことが必要だと思います。

ただやみくもにその状況を待っているというのも雲をつかむような話なので、私なりの三つの条件(仮説)をまとめてみたいと思います。

 

 

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ある日突然変化を始める後継者・二代目社長

PexelsによるPixabayからの画像

モチベーションとは違う何か

たとえば、ある後継者は、私のセミナーに来て、すべての物の見方が変わった、といってくださいました。
まあセミナーの数時間を過ごした後なので興奮しているからかもしれない、と思っていました。しかし、翌年にまたお目にかかるとその時の状態が続いているようでした。
セミナーや本を読んだりして、一時的にモチベーションが上がることはよくあります。しかしこれはひどい時には翌日、そうでなくとも数日たてばそのやる気の炎は消えてしまいます。

私の体験ですが、三日間にわたるアンソニー・ロビンズという全米ナンバーワンと謳われた方のセミナーも、モチベーションは1週間しか持ちませんでした。

モチベーションってとても水物で、安定しないものです。
人の本質が変わることなく、単なるモチベーション・やる気を上げたところでそれは長続きしないようです。大事なのは、その人の本質が変わることです。

どん底を経験して変わったものの見方

ある後継者は、もう自分の立場ではやっていけない・・・という思いにさいなまれていました。親との関係は最悪だし、会社に行くのが嫌で、精神的なストレスから仕事を休みがちでした。しかし、このコロナ禍において何かが自分の中ではじけたといいます。こんなところで、体調悪くしてる場合じゃないぞ、と。

彼はそれから精力的に働き、今も次々と新しいチャレンジをしています。
これもやっぱりモチベーション・やる気とはどこか異質のものになるような気がします。
実はこういう人は多くの場合、目覚める前と後で、発言が根底から変わることがあります。まさに別人です。

きっとかれらは、逆上がりができなかった人から、逆上がりができる人になっちゃったんだと思います。
ここで大事なことは、逆上がりは、一度できるようになった人は、デキない自分には戻れなくなるということです。

後継者・二代目社長の内面では、このときブレイクスルーがおこっているのだと思います。

後継者・二代目社長の変化

Steve JohnsonによるPixabayからの画像

結果にコミットするその前に・・・

後継者・二代目社長というと、どうしても結果にこだわりがちです。一定の成果が出せないと、自分がダメ人間のような感覚に陥るケースが多いのではないでしょうか。その原因としては、そもそも二代目社長に対する風当たりがあると思います。二代目社長はポンコツだの、無能だの、わがままだの、何かと世間ではたたかれがちです。本来同程度の能力の人でも、サラリーマンであれば目立たない成果が、後継者・二代目社長だと如実に表れて客観的に見られてしまうという辛さはあります。

私たち後継者・二代目社長は、そういった評価を知っているがゆえに、そこから逃れたいという思いで必死に学ぼうとします。この状態は、スポーツでいうなれば、次々と新しいウルトラC級の技を練習しているような状況だと思います。しかしそれは、そのスポーツを好きでやっている分にはいいかもしれませんが、好きになれない人がそんなことをするならあっという間に心が折れてしまいます。案外大事なのは、そのスポーツそのものを苦しい練習はあれど楽しいと感じている状態が大事なのではないでしょうか。

仕事においても同じことがいえると思います。結果を出すことはとても大事なのですが、いやいややりながら結果を出そうとすればそりゃあしんどくなります。後継者・二代目社長がうつ病になったりするのはそこに問題があるんじゃないかと思います。逆に仕事が好きになるとか、それなりに責任を積極的に持とうとする気持ちがあるとかという状態になると、まさに好きこそものの上手なれ、です。楽しく努力できる土壌ができがるのではないでしょうか。彼らの多くは嬉々として働いています。

知識やスキルが仮に足らなかったとしても、案外結果につながるものではないかと思うのですがいかがでしょうか。

後継者・二代目社長の立場を楽しむコツ

後継者・二代目社長の立場を、苦しくて窮屈なものから、そこそこありがたいと思えて楽しいと感じる状態にはどうすればなるのでしょうか。親や社員が自分の言う通り動いてくれた時でしょうか?仕事をしなくても会社の業績が勝手に上がる時でしょうか?きっとどちらもNOだと思います。親や社員が自分の思い通り動いてくれたとしたら、その時に自分にのしかかるのはとんでもなく重い責任です。何しろ何か失敗が起きれば、すべて指示を出した自分の責任になるからです。そしてその重責から逃れたいばかりに、「うまく自分の支持をこなせない他人」を責め始めます。こんな状態が愉しいはずがありません。また、会社の業績が勝手に上がってしまったなら、逆に自分の存在意義が感じられなくなるんじゃないでしょうか。

私が考える後継者・二代目社長の立場を愉しむコツというのは、自発的に働くということです。後継者・二代目社長だから仕方なく今の立場でいる、というのではなく、肚を決めて、その立場が持つべき責任はちゃんと自分で受け止めるし、おこることすべてに自分なりに対処していこう、という覚悟のようなものを持つことではないかと思っています。

ここがまさに、逆上がりの話のように、伝えにくい部分ではあるのですが・・・。

たとえば、すごくべたな話ですが、こんな風に考えてみます。
今、本屋さんに行くと、結構な人が起業本コーナーにいたりします。きっと、コロナ禍で会社がこのままではやばいかも、とおもっていたり、会社で副業解禁あるいは推奨となってきているから何かしなきゃならない。けど何をやっていいかわからない。そんなことで次から次へと起業本をチェックされているんじゃないかと思います。

だいたい、本になるような一般化された情報で、ほとんど資本をかけずにできるとすれば、せどりだったりアフィリエイトだったり、noteでの有料コラムやYouTubeなど、だいたい限られてきます。この世界でももちろん工夫次第でいろんなことができると思うのですが、すでにレッドオーシャン化している側面もあるのでそうそううまくいくものでもありません。

一方私たち後継者・二代目社長は、実業があり、組織があり、設備什器や社屋があったりします。すでに会社は会社として存在し、人材だっているわけです。少なくとも一人であてもなく起業するよりかは圧倒的に新規事業の立ち上げをやれる準備が整っています。そのことをありがたく活用してみようと思えるか、そういったあるものを見ずにないものねだりを続けるかの違いになってきます。

後継者・二代目社長がブレイクスルーをおこす3つのコツ

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

ブレイクスルーのきっかけを作る三つの要素

では、その逆上がりができるようになった自分に向かうために、できることってあるのでしょうか。私自身の経験と、何名かの「確実にブレイクスルーをおこした人」と思える人の状況を総合してみるとこんな特徴があるように思います。

1.精神的に追いつめられる

いきなり泣きたくなるようなコツですが、じつは、追いつめられることが大事というよりは、強い動機が必要なのです。人は自分が変わらないよう、変わらないよう、無意識に「いつもと同じ自分」にとどまる習性があります。これは人間の本能の中にある強い修正なので、容易に変えることはできません。だから最も手っ取り早いのは、「今までの自分」でいればもっと危険である、ということを心身ともに退官することが必要になります。

ただ、一方で希望を捨ててしまうとそこで終わってしまいますので、希望を持ちつつ、ここから抜け出したい気持ちは手放さない状態で追いつめられる必要があります。

精神的に追いつめられているということは、おそらく自分たちから見た現実は八方ふさがりの状態ではないかと思います。そこをぐるぐる回っているわけですが、その状態を打開するにはシンプルに、違う高さから物事をみる視点が必要になります。平面上をぐるぐる回ってる自分を、上から見下ろす視点です。すると自分のこれまでの考え方がいかに矮小だったかに気づくことになります。アインシュタインは、問題はその問題が起こった次元では解決できない、というようなことを言っていたそうですがまさにそんな感じです。

実はきっと皆さんはいまこの状態にあるのではないでしょうか。そうでなければこのブログにはたどり着いていないと思われます。

2.問題に正面からぶつかる

今までは、問題から避けていなかったでしょうか?たとえば、親との関係がうまく言っていないとき、単に親と距離をとって終了とやりがちです。もちろんこれは応急処置的対応として、一旦距離を置くことはとても大事だと思っています。ただ、落ち着いた時にはもう一度考え直してみたほうがいいと思います。なぜ親とうまくいかないか、をです。確かに親は理不尽であるとか、古い考え方とか、言い分はあると思います。しかしそれは問題に正面からぶつかっているとは言いません。そういう親がいるという事実は認めたうえで、そのことに対して自分はどうあるべきかが大事なのです。もんだいというのは、自分の外側にあるのではなく、自分の内側にある、という前提で物を見る必要があります。

今目の前にある問題を通して、自分がどう変化すれば、その問題を楽々飛び越えられるのか?という問いを常に自分に発してください。

繰り返しますが、問題は自分のうちにある、という前提で物事を見てください。

3.常に新しい刺激を受ける

少し考えて振り返ってみると、私たちの日々は常に同じことの繰り返しの連続ではないでしょうか。いつも同じ会社の同じ席。周囲には同じメンバーで、基本的には同じ仕事にまつわる話ばかり。娯楽はテレビだったり、ネットやいつもお気に入りの音楽かもしれませんが、同じようにそれを愉しみ、同じように就寝する。

特に私たちは一つの考え方を持つと、その考え方以外のものを受け付けない傾向があります。〇〇がいい、といわれてすぐに飛びつく人もいれば、絶対そんなものやらないぞ、と拒絶反応をする人もいますが、その行動パターンは大体その人その人で決まっています。ある学者が、「人間が選ぶことで完全にランダムに、ということはありえない」と言い切ってましたが、いつも同じパターンの中で生きているわけです。

そのパターン、是非時々変えてみる努力をしてみてください。ある後継者の方は、「そんなところ絶対行きたくない」と思っていた自己啓発セミナーに誘われていった結果、自分でも驚くようなブレイクスルーが起こったとおっしゃっていました。

これは特にいろんな考え方を持つ人たちとのコミュニケーションなどもいい効果を発揮することがあります。大事なのは、「あいえない」と思える他人の言動に対しても一旦は受け入れて、「そうかもしれない」という思いで聞いてみることがコツだと思います。

常日頃の悪あがきが大事?

ある日突然起こるように見えるブレイクスルーですが、私の感覚としてはそれまでの努力も大事だと思います。いろんなことが積み重なって、初めのうちは受け入れられなかった考え方なんかもあるわけですが、それがあるタイミングで全部が腹落ちするというか、つながるという感覚を得る感じになります。

そういう意味では、日々の悪あがきは決して無駄ではないと思っています。逆にその積み重ねがあるから、ある日ジャンプアップすることができるのだと思うのです。

スキルや状況が変わるわけではないけど・・・

では、このブレイクスルーが起こるとどう変わるのでしょう。
実は内面の変化なので、ある日突然ビジネス上のスキルが見違えるように変わったとか、今までの状況が一変したとか、借金がゼロになるとか、目に見えることに変化が起こるわけではありません。しかし、後継者・二代目社長の行動が変わります。そうすると、後継者・二代目社長の周囲の人がいつもとは違う反応をし始めます。すると変化はどんどん起きて、気が付けば結構な状況変化に至っていた、なんてこともあると思います。

その時に思うのです。ああ、自分一人が変われば、すべてが変わるんだ、ということを。

 

 

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