後継者・二代目経営者が最も大事にすべきものは組織

親の会社を継ぐ後継者・跡継ぎ・二代目経営者の方にとって最も意識したいこと。
そう聞かれれば私は、「組織」について考えることではないかと思います。
なぜならば、会社がこれからどんなことをするのであれ、それを実行するのは人です。
その人との関係性をしっかり作り上げていくことがとても大事なのだと思います。

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どんなに素晴らしい戦略も人が動かなければ成立しない

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USJもブルーオーシャン戦略も人が命

一時期、経営が思わしくなかったユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させた立役者として有名な、森岡毅さんという方がいらっしゃいます。
この方は、著書『マーケティングとは「組織革命」である。 個人も会社も劇的に成長する森岡メソッド』の中で、どんな素晴らしいマーケティング戦略も組織が動かなければ効果を発揮しないと強調します。また、ビジネス用語として定着した「ブルーオーシャン戦略」を説くW・チャン・キム さんレネ・モボルニュさんもまた、著書『ブルー・オーシャン・シフト 』の中で実際の戦略を練ることと同じくらい、それを実行する人たちの重要性を説いています。

二代目経営者・後継者はとても勉強熱心な方が多く、脊髄反射的な行動ではなく、熟考して練りに練った戦略を実行しようと計画する方も多いと思います。しかしそれを阻むのは、組織という壁。以下に自分が、戦略の良し悪しを分かっていても、組織の人たちを動かす火をともさなければ、効果は上がりにくいと思います。私たちはそういったところで足踏みをしている場合がけっこうあるのではないでしょうか。

組織を束ねるのは誰?

ではその組織は、何を根拠にこれまでは働いてきたのでしょうか。
それは恐らく、先代社長・創業社長のカリスマというか、実績というか、そういったものではないかと思います。
良くあるパターンは、親である先代社長。創業社長は、力のリーダーシップとでも言いましょうか。
強い力でグイグイと引っ張っていくワンマンスタイル。
このスタイルは、「トップがいつも正しい」という前提に則って動いていますから、逆に組織は思考を停止させなければ組織からはみ出してしまいます。
そう言う意味ではワンマン経営者のいる会社の組織は、考える事よりもしたがうことが大事にされ、良くも悪くもリーダーの言いなりになる組織です。

このスタイルを後継者がマネするとなかなかに大変です。
なにしろ、なんだかんだ言ってこれまで出来上がってきた社員と先代社長の絆はけっこう強固だったりします。
一つは、人は今までと同じが一番安心できるという事。
もう一つは、なんだかんだ言って、少なくともこれまでは先代社長が正しかった(とりあえず会社は今までもっているし、給与も払われているから社員は安全を感じている)実績があります。

それを後継者・二代目経営者に乗り換えるとなると、変化へ踏み出す必要があり、また後継者は過去の実績がありません。
未来の希望に心をはせるなんて言うことは、なんだかんだ言ってほとんどの人はできないのです。
増えるかもしれないチャンスよりも、今持っているものを失いたくないという思いが強いのが、普通の人の感覚です。
過去の事業承継というのは、この「先代経営者のスタイルを後継者が引き継いで従業員をぐいぐい引っ張っていく」という前提で語られていることが多いと思います。
それが親子での事業承継がうまくいきにくい理由の一つではないかとさえ思っています。

組織論は恋愛論に通じる

Free-PhotosによるPixabayからの画像

まずはこちらが好きになれ!?

では、後継者・二代目経営者は、社員の人たちとどう接していけばいいのでしょうか?
実はこれは、恋愛論に通じる部分があります。
先日あるYouTube動画でこんな話が出ていました。
「相手を振り向かせたいとき、まずは自分が相手に関心があることをさりげなく示します。すると、相手も自分のことを意識し始めます」

なんとなく恋愛マニュアル的なものにありそうな話ですが、実はこれ、科学的にも証明されています。

インドで有数のコールセンター会社がこんな実験をやっています。

STEP1.
新入社員を二つのグループに分ける

STEP2.
Aグループ:ウィプロのアイデンテティについて学ぶ1時間の研修を普通の研修に加えた。優秀な社員にあう時間を設けたり、会社の第一印象について語ったりする。研修終了後、社名入りのフリースのパーカーが参加者に配られた。
Bグループ:普通の研修に加えて、Aのように会社のことではなく参加社員それぞれのアイデンテティを考える1時間の研修を行った。「どんな時に幸せを感じるか?」「どんな仕事にやりがいを感じるか?」といった質問に答え、自分の個性を発見していく。研修終了後、社名だけでなく、自分の名前も入ったフリースのパーカーを受け取る。

7か月後、Bグループの社員は、Aグループに比べ250%も会社に残る率が高かった。何の条件も与えられない統制群と比べても175%高い。

『THE CULTURE CODE最強チームを作る方法』ダニエル・コイル

詳しくは、私のnoteにレポートしてますので、良かったらどうぞ。

離職率を下げ250%も会社に残る確率を高めた1時間の研修

この事からわかることは、企業として「あなたに関心を持っていますよ」というシグナルが、半年先の離職率を改善したという事です。

社員の今日のネクタイをおぼえているか?

まあベタな話ですが、自分の近くにいる社員のネクタイ、ヘアスタイル、その他色んなシグナルを受け取っているでしょうか。
あんがい私たちは社員のことを知らないものです。
イマドキは下手をすればセクハラだのパワハラだの言われるため、気をつけなければいけませんが、一定程度の距離感をつめる努力はリーダーにとっては必須ではないかと思います。

これも夫婦関係の変化に似てるんじゃないかと思います。
昭和の時代のオヤジさんは亭主関白、俺についてこいスタイルでした。
イマドキは、イクメンなんて言われますが、家族の中で「俺が偉いんだ」主張等することもなく、フラットな環境を作る家族が多いと思います。
そういったメンタリティは家庭だけでなく、オフィスで求められるものも似たようなものになっているはずです。
人は場所によって価値観を根本から覆して生活できるほど器用ではないと思います。

だから、会社でも後継者・二代目経営者としては、リーダーとして社員一人一人に関心を持ち、彼らに近づくアプローチが必要になります。
そしてそういって作られる関係は、間違いなく後継者・二代目経営者の大事な力になるはずです。

組織の弾力性

常に見直しが必要な日々

かつてのワンマン経営は、経営者が思いついたことを、その方向に向かって組織を焚きつけることでそれなりに成功を得ることができた時代のスタイルです。
逆に、この方向感を制御するセンサーは、ワンマン経営者一人に負っています。
そのワンマン経営者が自説に疑いを持たない限り、今進んでいる方向が間違っていても、そのまんま会社は一直線に進んでしまいます。
未来がわかりやすい時代であればとても効率的な組織ですが、未来が不透明で予測不可能(流行りの言葉を使うならVUCA)な時代にあってはなかなか難しい部分もあるように思います。

常に弾力性をもって、小さな軌道修正をしながらプロジェクトを成功させるというのが、今の時代の一般的なスタイルではないかと思います。
ということは、軌道が正しいかどうかを測定するセンサーは沢山あったほうが助かるし、それを処理する演算装置はいろんな視点からチェックできるほうがいい。
その機能を果たすのが、なんでも言い合える組織なのだと思います。

ティール組織やホラクラシー経営というキーワードが注目されているのも、そういった現状があるからなのかもしれません。

こういったフラットな組織は、リーダーは「自分の手柄」にできることが減ります。つまり自己顕示欲の強い人にはなかなかに難しいスタイルともいえるでしょう。だから我慢が必要で、その我慢が人を成長させる一面はあるんじゃないかと思います。

私は常々、後継者・二代目経営者が仕事を通じてまなぶことは、人としての成長だと考えています。
まさにそういった、組織とのコミュニケーションの中で、私たちはそういった成長を促されるような気がするのですがいかがでしょうか。

いろんなところでお話ししていますが、故舩井幸雄先生は、1000年企業を作るコツはいい人を育てることだといっていたそうです。
私たちはまさに、社内のいい人を育てるという前提を持ちつつ、自分自身が成長していくという事が大事な気がします。

 

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