人は、目の前の現実をありのままに見ていない。
本書の著者である、ボー・ロット氏は断言します。
著者は、神経科学が専門となる学者。
特に「知覚」に関してを深く研究しているようです。
さて、知覚という意味においていうと、
人は物事を正確には見ていません。
というのも、目に入る光線すべてを脳で処理していては、
あまりにも非効率。
けっか、脳は、見たいものを見て、見たくないものを見ない。
かなりフィルターをかけた映像が、私たちの脳で処理されることになります。
そしてそのフィルターの正体は「思い込み」というもの。
錯覚などが起こるのも、私たちが現実世界を見るとき、
思い込みというフィルターを通して見ているから。
脳は、世界を知覚するとき「文脈」を読むのだそうです。
その情報を見るに至った背景とでもいうのでしょうか。
その背景をたどった結果、今見ているものを認識している状態が現れる。
さて、この本をなぜ、この事業承継ブログで取り上げたか。
それはシンプルです。
後継者が置かれている立場もまた、
文脈でものを見て、
思い込みのフィルターがかかった状態であるからです。
つまり、事実を事実としてとらえてはいない、ということです。
ここで一つの課題が生まれます。
そのゆがめられた現実を目にしている原因となる
「思い込み」とはどんなものなのか。
私たちは、どんなフィルターを通して世界を見ているのか。
これを解き明かすことで、ずいぶんと現実が変わります。
もちろん、現実世界で起こっていることは何ら変わらないでしょう。
しかし、私たちがそれを受け取る方法が変われば、
私たちにとっての世界は変わる。
たったそれだけのことで、
後継者の方の悩みは一瞬にして吹き飛んでしまうかもしれない。
そして、本書は、その方法を提示してくれます。
しかも、この一冊の本の中に、あなたのモノの見方を変える
様々な仕掛けがあります。
ぜひ手に取っていただき、ご一読いただきたいと思います。
この本は、あなたの人生を変えるほどのインパクトがあるかもしれません。
著者の、TEDでのスピーチが公開されているので、
参考まで。
私の著書です。
関心を持っていただいた方は、画像をクリック。
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