後継者

計画通りいかないことを含み置くことで後継者・二代目社長は成長できる

ビジネスにおいては、計画し、実行し、思った結果を得るということがとても重視されます。
そして、会社を引き継ぐ後継者・二代目社長にとっては、そんなビジネスにおける重要項目は強迫観念ともいえるぐらいに頭の片隅にこびりついていると思われます。

そんな背景もあって、描いた計画通りに事が進まないと、後継者・二代目社長はかなり強いストレスを抱えます。
後継者・二代目社長が親の会社を辞めるとか、会社を分裂させるとか、あるいは自分のメンタルが強いダメージを受ける直前にはそんな状態を経験していることが多いように思います。

実はそんな時こそが、後継者・二代目社長が一皮むけるチャンスなのです。

 

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社員や関係者を思い通り動かしたい、と感じるタイミング

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「無能」と思われたくない後継者・二代目社長

後継者・二代目社長というのは、その立場ゆえ、いろんな評価にさらされやすいものです。多くの場合は先代と比較されて、できるできない、なんていう評価をされることがよくあります。それは当然、後継者・二代目社長には分の悪い話です。なにしろ、先代はいろんな失敗を経験して今に至るわけですが、ある意味現在の完成形を評価されるわけです。一方で、後継者・二代目社長はまだmだ発展途上。たいていは、30年以上のキャリアの差があるものを、比較する方がおかしいと思うのですが、そうみられているという恐怖感が後継者・二代目社長の頭には常にあります。

世の中の風評として、「二代目社長はボンボンで使い物にならない放蕩息子」みたいなイメージが強いため、後継者・二代目社長の多くはその残像に悩まされ、「決して自分だけはそうはなりたくない」と思いがちです。

そんな自分が認められるには何が必要かと考えると、目に見える「結果」ということになります。だから、後継者・二代目社長は結果にとてもこだわります。

結果にこだわるあまりに起こしがちな社内不和

後継者・二代目社長は会社の仕事を覚え、リーダーシップについて自分なりに考え始めるころ、自分が認められるための会社のイメージを抱き始めます。この時にありがちなのは、「自分の未来イメージ」というより「会社の未来イメージ」を頭に浮かべることが多いと思います。そしてその「会社の未来」に合わせて会社をマネジメントしていきます。
結果何が起こるかというと、社員に自分の考えやイメージを強要する、という状況が起こります。

会社の未来イメージを実現することは、自分のためでもありますが、先代のためでもあり、社員のためでもある。だから私は正しい。その正しい道に、社員も従い、率先してその正しさを証明せよ、という姿勢になりがちです。

そうすると、様々なことを社員に強要します。そして社員を動かすためにルールや給与体系を触り、後継者・二代目社長が求める行動だけをするような道筋を作ろうとします。

しかし社員は、気持ちがついてきませんから、反発します。表立って反発するケースもあれば、のらりくらりと後継者・二代目社長の意志をかわそうとするケースもあるし、ひどい時にはクーデターを起こしたり、一斉退職を行ったりします。

苦難を前にした後継者・二代目社長が考えること

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同じ過ちを繰り返す人、一段ステップアップする人

ここが一つの岐路になります。社員が謀反をおこしたり、社内が殺伐としてもなお、「社員が悪いのだから、もっと粛清しなくては」という後継者・二代目社長もいらっしゃいます。こういう人は、たとえば不満分子をやめさせようとしたりします。先代も含めて邪魔者は追い出そう、という考え方です。実は私、このパターンをやらかしたことがあります。その結果何が起こるかというと、2つのパターンに分かれます。

一つ目は、社員や先代をやめさせようとすればするほど、しがみつこうとします。
二つ目は、社員や先代を辞めさせて一旦はホッとするものの、数年内に似たようなトラブルを別の社員との関係の中で経験することになります。

つまり、今のメンバーでおこっていることに真正面から対処しなければ、物事は前に進まず、延々とループするのです。
逆に今の問題が、問題でないようになるような状況を作ることに正面からぶつかった後継者・二代目社長は、その問題をクリアし、次のステップに進むことになります。

問題は自分の外にあるものではない

社員はやめさせようとしてもやめないし、辞めたところで、違う人が似たような課題をおこす。ということは、そこに共通してかかわっているのは、自分、ということになります。

たとえば、社内の雰囲気が殺伐としている、モラルが低下している、社員がすぐやめる、社員が反抗的、社員のやる気がない、リーダーの言葉に社員が全く反応しない・・・などなど、様々な社員の問題が常になくならないということは、その中心にいるリーダー自身の彼らとの接し方に問題がある、ということなのです。

人間関係をコンピューターのOSに例えるとわかりやすいと思います。人がいれ変わるのは、PCのハードウェアの交換と考えてみます。人(PCのハードウェア)をいくら変えても、OSが同じで底に同じ動作を入力する以上、同じ反応しか返ってきません。
そのOSこそが、リーダーである後継者・二代目社長の振る舞いということになります。

そのことに気づき、自分がどう変われば社員の動きが変わるだろうか?という視点に変われば物事は動き始めるのです。

計画通りに進まないことも受け入れられる心の広さ

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自分一人でやる場合と仲間とのコラボレーションの場合

事業に関して、すべてを自分一人でやる場合なら、結果にこだわるのは自分の努力次第ということになります。
しかし、仲間とのコラボレーション、つまり社員とともにその結果を出そうという場合には、すべてが思い通りいかないのが当たり前です。それを社員のせいにして社員を責めるのではなく、結果を達成できるマネジメントをできなかった自分に工夫の余地がなかったかを検討し、なによりも、物事が計画通りにいかなかったことも含めてすべてを受け入れる度量が必要なのではないか、と私は思っています。

たとえば、どんなに計画的に努力をしても、ある日突然地震が起こったり、疫病でビジネスが止まることだってあるのが現実の世界です。だから決めたゴールを目指すという考えは確かに立派なのですが、一方で、臨機応変に対応するということもとても大事なのではないかと思います。

特に変化の激しい今の時代においては、年度初めに考えていたことと、期中に思うことが全く違うこともあるのではないでしょうか。だから、期待した結果がない場合でも、それを受け入れることが大事で、その責任者探しをすることにあまり意味はないと思います。後継者・二代目社長の覚悟の中には、うまくいかないこともあるということを受け入れる覚悟が含まれているのではないかと私は考えています。

他人の評価が気にならなくなる瞬間

さて、こういった形で、結果がすべてという締め付けを少し緩めると、今度は他人の評価が気にならなくなり始めます。
うまくいかないことがあればそれを受け入れることで、自分自身がどう思われてもいい、と思えるようになるんです。
それは決して投げやりなのではなくて、結果をいったん手放すことで、自分がやるべき目の前のことに集中できるようになるから、という感じです。この感覚を言葉で説明するのは難しいのですが、そもそも初めにこだわった結果は、自分の評価を高めたいが故の結果です。その結果に関してこだわりを手放すということは、自分への評価を気にすることを手放すことにつながります。

するとやるべきことよりも、やりたいことに集中しやすくなります。そして、やりたいことのほうがたいていは成果が上がりやすいので、結果として業績もよくなる…なんていう副次的効果もあるようです。

急がば回れ、ではありませんが、結果を手放すと結果が出る。
世の中面白いものです。

 

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