後継者は会社のことから社会のことへの意識転換をしてみると上手くいくときがある

親の会社を継ぐ後継者は、あるタイミングが来ると会社を辞めたいという思いに駆られることがあります。
そういう時って、実は物の見方がかなり狭くなっている可能性が高いと思われます。
たとえば、「会社をどうすればいい?」という視点です。
これが狭いっていったいどういうことだよ!?とおっしゃる方も思います。少し説明させてください。

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問題を作ったときと同じレベルでは解決できない

後継者が見ている”レベル”

『問題を作ったときと同じレベルでは解決できない』というのはかの天才アインシュタインの言葉だと言われています。
これを経営の世界に当てはめてみると、たとえば売上を上げたいという悩みがあるとき、従来通りの営業方法を強化すればいいか?というとそれは一時的な対症療法で終わってしまう可能性が高いと思います。
根本的な解決にはならないし、劇的な改善も見込めない。
ただ、一時的には効果が出ることもあるので、解決した気にはなるのですが実は何も解決しておらず、問題の先延ばしをしているに過ぎないことが多いと思います。

それを根本的に解決するには、たとえば顧客への情報の伝え方を変えるとか、商品を変えるとか、ビジネスモデルを変えるかして、まったく違ったレベルでの工夫が必要になってくるというイメージです。

さて、私たち後継者にとっては、事業承継で会社をしっかりと引き継ぐという課題を解決するにあたってどんなことを考えるでしょうか。
それは多くの場合、会社そのものをどうにかしようという考えではないかと思います。
社員を教育したり、ルールをつくったり、人事制度を変更して会社を変えていく。
システムやツールを導入して会社の動きを変えていく。
コンサルタントを入れて会社を変えていく。

まあどれも悪い話ではなさそうですが、それで根本的な問題解決に至らないというのが多くの事業承継の現場ではないでしょうか。
もしそうだとすると、事業承継を考えるにあたっての課題を別のレベルから見てみる必要があるのではないかと思うのです。

「会社」という近視眼的な視点

普通に考えるなら、事業承継と言えば「会社をいい状態の整えつつ継続させる」ということがミッションと捉えがちです。
もちろんこれは正統派の考え方だと思います。
しかし、正統派の考えではうまく行かない現実があるのが後継者の強い悩みではないでしょうか。
現場では、会社を良くしようと思ってやったことが、社員や先代の批判を浴びせられているわけですよね。
だとしたら、正統派から少し離れたレイヤー(階層)で物事を見たほうがいいように思うのです。

それは何かというと、会社の本来的な目的を見ていけばいいのです。
会社の目的は、ドラッカー曰く「顧客の創造」です。顧客を生み出すということは、世の中への価値提供ということがベースにあることと思います。
それはすなわち、社会への良い意味での影響力を持つということになりますから、そこにフォーカスしてみてはどうでしょうか。

会社の存続よりも社会への価値提供

私たちの会社の存在意義

少し小難しいことをいうようですが、会社が今も存在しているということは、社会にそれなりの需要があるからです。
需要というのはいわば存在意義。
私たちはどんな価値を提供して、社会に求められているのかを今一度考えてみてはいかがでしょうか。

たとえば、新聞屋さんであれば世の中のニュースを人々に伝えることかもしれません。
保険屋さんであれば、人生を思いっきり楽しむことをバックアップしているのかもしれません。
印刷屋さんというのは、知や情報の拡散を手伝っているのかもしれません。
税理士さんなら、クライアントが思いっきり前向きな活動に専念できるための環境を作っていると言えるのかもしれません。

そんな風にとらえていくと、現場で起こる些細なことなどあまり気にならなくなったりはしないでしょうか。

次のその先を見てみる

私たちは多くの場合、近々の課題について具体的に考える癖がついています。
もちろんそれも大事なのですが、その近々の課題に「不安」という感情が絡み合うことで、私たちは正気を失いがちになってしまいます。
慌てふためき、焦り、とにかく何かやらねばと必死になります。
それでうまく行くならそれでいいと思うのですが、上手くいかないならそれを変えていく必要があるわけです。
そこで考えたいのが、会社としてどこへ向かうか?というところにフォーカスするということ。
起点を「会社をどんな形にするか?」ということから、「会社をどこに連れていくか?」ということに見るレイヤーを変えてみるのです。

すると、いわば「会社の形が整う」というのは目標ではなく前提になります。
その結果、会社を整えるというのは前提ですからメチャ簡単に見えるようになります。
そして順番が変わります。
会社を整えて、先に進むというのではなく、
先に進む過程で、会社を整える、という風になります。

すると、目的があって手段があるというわりと正しく見える方向に向かうように思います。
そういった風に、物の見方を変えることで沢山ことが変わる可能性はあろうかと思います。
ぜひ試してみてください。

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