後継者

自分の勝ちパターンで仕事ができていますか?

先日機会を得て、業務改善・オフィスコミュニケーション改善士である、沢渡あまねさんの話を伺いました。
沢渡あまねさんと言えば、『仕事ごっこ ~その“あたりまえ”、いまどき必要ですか?』、『仕事の問題地図 ~「で、どこから変える?」進捗しない、ムリ・ムダだらけの働き方』など、ベストセラーを連発するビジネス書作家でもあります。

この方の話は非常にシンプルでわかりやすい。
その中でも私が非常に印象に残った言葉、
『生産性が高い状態は、一人一人が自分の勝ちパターンで仕事をしている状態』
というものを後継者の立場とともに、少し考えてみたいと思います。

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沢渡さんの講演の中で、彼はこうおっしゃいました。
「自分はダムが好きで、ダムの近くで水の流れる音を聞きながら仕事をするのが一番はかどる。
だいたい山奥なのであまり電波もよくないので電話もかかってこない。
これが私の仕事の勝ちパターンです」

そしてさらに、こういいます。
「生産性が高いというのは、メンバー1人1人がそれぞれの仕事の勝ちパターンで仕事をしている状態です」

なるほど、と思いました。
なぜなら、自分自身、親の会社を引き継いでからずいぶんと考えていたことと近いからです。

 

というのは、後継者が親の会社を継ぐと、どうしても選択肢が狭くなります。
会社はこれまでのビジネスや顧客、やり方やしきたり、その他さまざまな物事が「固定」されています。
言ってみれば、動かすことのできないパズルのピースのようなものです。
そしてそこに後継者が入ると、その周りはがっちり固められ、身動きが取れなくなります。
決められた場所で、決められた仕事をし、決められた成果を求められる。

人は自分の事を意外とわかっていないものです。
しかし、自分の性質に気づくのはたいてい、問題でつまづいたときだったりします。
そこではじめて考えて、こういう仕事はあわないのかも、とか、こういうやり方はあわないかも、と感じ始めます。

それでも、仕事の在り方、会社の在り方、そんなものに自分を合わせようとするのですが、うまくいかないことが多い。
じゃあ、それで仕事がうまくいくのでしょうか。
冒頭の話に戻ると「一人一人が自分の勝ちパターンで仕事をする」ことが生産性を高めることだとすると、会社のリーダーである後継者が自分の生産性を発揮できないというのはあまり正しい事のようには思えません。
そこで一つ考えが浮かぶのが、会社に自分を合わせるより、まずはリーダーとして自分が勝ちパターンで仕事をできる環境を作る、という前提で物事を考えてみてはいかがでしょうか。

そうすると様々なハレーションも起こるかもしれません。
だから、一気にそこへ行くことが正しいかどうかはわかりません。
ただ、そこへ向けて、少しずつ動いてみて、反応に対処し(ある時は反応を無視し?)踏みしめながら前に進んでみる。
今日言って、明日その状態を手に入れられる性質のものではありませんが、一歩を踏み出すことが大事だと思います。

そして、ちょっとだけゆとりがあるときに、周囲の人に目を向けてみる。
従業員さんたちが、勝ちパターンで仕事で来ているでしょうか?
そもそも、彼らにとっての勝ちパターンがどういう状態かも知らないのではないでしょうか?
ならば知る必要がありますよね。
それを知ろうとすると、社員からの人望は恐らく厚くなると思います。
そしてきっと自分が勝ちパターンで仕事ができる状態を作る事へのサポートが得られるようになるんじゃないでしょうか。

 

その先にはきっと、「日々の仕事が楽しい」状態があるんじゃないでしょうか。
会社の売上を何%アップするとか、シェアを何%アップするとかいう話にワクワクしないとすれば、自分の内面での充実を求めている可能性が高いと思います。
だとすると、勝ちパターンでの仕事は、集中を生み、集中は生きている実感をもたらします。
その結果、仕事が楽しくなります。

自分の勝ちパターンで仕事をする。
これはあるいは、人生を良くする秘訣なのかもしれません。

左から筆者、沢渡あまね先生、都築弘典先生(社労士)

 

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