二代目経営者・後継者が自分の能力に不安を感じるなら創業者の行動を分解してみよう!

二代目経営者・後継者として創業者である親と会社を経営するにあたって、不安を訴える二代目経営者・後継者は多いです。
色んな不安がありますが、そのうちの一つ、自分の能力に対する不安について考えてみましょう。
自分に経営者が務まるかどうかがわからない、自分がこの仕事をやっていけるかどうかがわからない、といったことです。

そう言った思いへの対処は、ある日突然すごくデキる人になるというのはドラえもんの道具でもなければ不可能です。
どちらかと言えば、不安をどう和らげていくか、という考えが中心になってくるのではないでしょうか。

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創業者は自分を「凄い人」に見せる天才

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普通のことをすごい事のように表現しているかも?

創業者があえてサラリーマンというありがちな道ではなく、企業の道をなぜ選んだかを考えてみてください。
もしそれをご本人に聞いてみたとすると、割ときれいな話に脚色されているというか、そのご本人がもっている価値観に近いものになっていると思います。
昭和世代を駆け抜けた人なら、自分を試したかったといたチャレンジ風味の話、自分の商品を世の中のために広めたかった的な、世直し風味の話、あとは苦労を買って出る浪花節風味などなど。
どんな話であれ、自分の考えるヒーロー像を、自分の過去のチャレンジになぞらえて話をしていることが多いと思います。

こういった人たちに共通するのは、自己顕示欲の強い人である、と私は思っています。
すごく端的な言い方になりますが、人生の選択を「どれだけ目立てるか」「どれだけ人から認められるか」という基準で選んでいる傾向があるんじゃないかと思います。
たとえば、圧倒的多数を占めるサラリーマンより、希少性のある経営者を選ぶという時点で、その判断基準が伺い知れます。

実際に、自分のことを話すのが大好きで会ったり、自慢話が好きだったり、逆に自分の自尊心が傷つけられると怒り始めたりする傾向が強いと思います。
物言いが「上から目線的」なのは経営者だからというよりも、ある種のマウンティングで常に自分は正しいという前提で語ることが多いのではないかと思います。

こういう特性を持った人が創業者には多いので、おのずとそこに関わる二代目経営者・後継者の悩みも共通点があることが多いのです。
その一つが、自分の能力に対する不安、というわけです。

じゃあその不安はどこからやってくるかというと、創業者は実際にすごいことをやっている部分も確かにあるのですが、そうでないことも含めてすごい事のように見せているからです。
創業者が100の仕事をしているとき、後継者にとって到達するのが難しい部分がたとえば20あるとして、残りの80はそんなに難しい事でもないのに、いかにもその80までもが難しい事のように思いこんでしまっている、という事ではないかと私は考えています。

自らの偉業を「再現できる」形では語らない創業者

もう少し考察を深めてみましょう。
よーく創業者の言葉を真剣に聞いてみますと、自分はこれだけすごいことをやっているという話をすることはけっこうあると思いますが、それを再現可能な形で話すことはほとんどないと思います。
普通、後進に自分と同等の仕事ができるようにするためには、「コツ」を教えることが多いと思います。
基本的なやり方があり、それを上手にこなすコツを教えます。

コツというのは、ある仕事などを完成させるためにそれがうまくいくように、過去の経験からその仕事を行うにあたって共通して起こりそうなことや、抽象化した対処法などを指すと思います。
しかし大抵そのコツを教えず、「こういう時にはああやって、ああいう時にはこうやる」という事例を伝えるのみのことが多いと思います。
そしてこの創業者が言う「こういう時」「ああいう時」というのは、後継者の考える「こういう時」「ああいう時」とはズレていて、結局会話がちぐはぐになる。
そんな事がけっこう起こっているのではないかと思うのです。

多数の事例を伝えることでコツをつかめ、という親心と考えられないわけでもありませんが、そもそも事例の基準になる話がずれていることもあったりしてわかりにくい。
さらには、自分はこの時にこうやってお客さんに大変喜ばれた的な自慢話とも、教義ともつかない話をさしはさむため、後継者は自分のゴールを「たまたま経験した創業者のベストプラクティス」に設定してしまいがちです。

すごくざっくりとした話としてまとめると、「創業者は自分が経験した思いがけずうまく言った状態を、標準的な仕事として後継者に伝える」という傾向があるように思います。

すごいことをやってるけど、すごくないことも含めてすごいことと伝えられ、しかもそれが再現性のない逸話となっているわけですから、後継者的にはそこを目指そうとしても目指すことができないのです。

二代目経営者・後継者の心情~会社を辞めたくなる!?

こういった背景がある中で、私たちがどんな思いを持っているかというと、すごいこともそうでないこともすごいこととして受け取るわけです。
創業者の仕事の100のうち、100全部がすごい事に感じられます。
さらにいえば、そのすごいことをどうすれば成し遂げられるかは、けむに巻かれた状態です。
すると、自分は進歩していないかのような錯覚に陥ります。

これが人間、結構つらいわけです。
頑張っているけど、成長している感がない状態。
たとえば、ダイエットでいろんなことをやってるけど、成果が見えにくくなった時。
試験に向けて勉強しているけど、今一つ点数が上がらなくなった時。
ジョギングをしているのだけど、一向に走り慣れない感じのとき。

成長を感じているときは多少の困難も乗り越えようと思えるのですが、成長が感じられないときはもうやめてしまおうと思ってしまう。
そうやってダイエットも、勉強も、ジョギングも、途中で投げ出したくなるわけです。
二代目経営者・後継者がその状態になった時に何が起こるかというと、「会社を辞めたい」という事になるのです。

自信がないを気にしないための2つの提案

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不安はいずれ過去になる

少し会社のことから離れて、過去のことを振り返ってみてください。
たとえば、初めて自転車に乗った時、
あるいは、初めて自動車免許を取った時、
クラブ活動で先輩たちを見たときのことでも結構です。

私たちが何かを始めるとき、ほんの少し自分より進んでいる人を見たとき、どんな思いがあったでしょうか。
そして、実際に自分がその練習をし始めて難しさを感じているとき、その差がたった1年しかない人でさえ、とてつもなく遠くの存在に見えたのではないでしょうか。
しかしそれから1年で、私たちはその時「凄い!」と思った先輩の立場に立っていたりします。
後輩たちは、あの時の自分と同じように自分のことを「凄い!」と思ってるのかもしれません。

このように、私たちの未来に対する不安は、それと相対した時、まあなんだかんだ言って必死に対処することになります。
確かにその時は大変なんですが、なんだかんだ言って、人はその期間を乗り越えているわけです。
で、いずれ、その時期を通り越せばそれは過去になります。

未来の不安は、いずれ過去の思い出になる。

ただ、それだけなんだと思います。
そのことを知るだけで、未来に不安を感じることがあまり意味のない事であるということがわかるように思うのですが、いかがでしょうか。

創業者はすごいこともすごくないこともすごく見せている

もう一つコツがあるとすれば、冒頭のお話の通り、創業者はすごいこともそうでないこともすごい事のように見せている、という事です。
そこで、創業者がやっていることを、一つ一つ分解していくという事です。
たとえば、お客さんのためにあれもやって、これもやって、あれもやる、なんていう欲張りな話を創業者はしがちです。
しかしそもそも、お客さんはどこまで望んでいるのか、どうなれば合格点なのかを一つ一つ明らかにしていく、という事です。

また、創業者の話は「大変なことがたくさんある」「これ以外にも気を付けることが無数にある」というニュアンスを含みがちです。
この部分が二代目経営者・後継者にとって見えない暗闇の部分になっているので、不安の原因になりがちです。
なにしろ、自分でやるべき仕事とわかっていればそれができるようになるべく努力できますが、その内容がわからないのだから努力しようがないのです。
頑張ろうと思っても何に努力していいのかがわからないというところに、不安が生まれているのではないでしょうか。
何しろどれだけ注意を払っても、「まだまだ気を付けることがある」と言われるのですから。

この対策は、基本的に効くことしかありません。
マジッククエスチョンは、
「具体的には?」
です。

「これ以外にも気を付けることが無数にある」
と言われれば、
「具体的にはどんなことですか?」
と聞きます。

聞かれて怒り出す創業者もいるかもしれませんが、その場合はたぶん本人も具体的には思いつかないのでしょう。
「もっと気を付けるべき」と言っている自分に対して、具体的に答えられない自分に怒りを感じていると思えばいいのです。

創業者は情報共有が苦手

ここからは余談になりますが、創業者は情報共有が苦手な人が多いです。
なぜならば、自分が頼られるのが好きなので、自分がいなければ仕事が回らない仕組みを無意識に作るからです。
だから情報を社内でさえ共有したがらない傾向があります。

いくら教えてくれと言っても教えてくれなかったり、自分で盗めといったり、怒りだすとしたら、自分だけのノウハウとして囲い込んでおきたいのだと思います。
これを幾ら言ってもなかなか難しいと思います。

この情報を引き出すのは一般社員ではなく、どうしても二代目経営者・後継者が当たる必要が出てきます。
とはいえ根掘り葉掘り聞くと怒り出す。
なかなか大変ですね。

こういう時には、「会社のために情報共有を」なんて言う風に上から話を持っていくより、教えを請うという姿勢が結構大事です。
たとえばですが、一部の社員をあつめて、創業者から話を聞く会なんていうのを定例化して、「教えてもらう」体裁で話していただく機会を作るのもアリかもしれません。
良かったらお試しください。

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