後継者

これまで活躍できなかった後継者の時代

たぶん、多くの方が賛成してくださると思いますが、過去の記憶にないくらい、今激しく人の価値観が変化していると思います。
これから多くの企業が、以前にもまして「無駄なもの」をそぎ落とすでしょう。
通勤という当たり前の行為が、当たり前ではなくなり、
移動という行為を行うか否かに選択の余地が与えられ、
テレワークは会社のなかの必要性の薄い作業と、必要性の薄い人間を明確にしました。

ある生活インフラに関わる企業の支社長がこんなことをおっしゃっていました。
「コロナ禍でどれだけ業績が落ちるかと思ったら、驚くべきことに数字が上がっていたんです」
特殊な環境であるとはいえ、今まで一生懸命やってきた営業なんてなくても、結果はそこそこ同じだということに驚いていた様子です。
その業界ではもしかしたら、営業が無駄なことだったのかもしれません・・・。

この変化を、絶望と取る人と、チャンスと取る人がいると思います。
少なくとも、今まで自分の能力を活かしきれていないという人がいるとしたら、その人にとってはまさに後者なのではないでしょうか。

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時代の変化とともに入れ替わる時のヒーロー

Photo MixによるPixabayからの画像

1995年で変わったビジネス

今から約25年前、ある特定分野のビジネスは大きく変わりました。その原因は、インターネットの普及です。Windows95が発売され、世の中は大騒ぎ。インターネットは20世紀最大の発明の一つ、なんていう話もありました。しかし、私のように「仕事でPCを使うことはあるけど・・・」というレベルの利用頻度の人間にはその変化はピンときませんでした。とはいえ、エンジニアの世界では大激震が起きたようで、コンピューターと向き合うだけでよかったエンジニアが、一般人との感覚のズレを補正し、普通の人が使って心地いい商品やサービスを生み出す必要が出てきました。この時に、たんにプログラムに詳しいだけのエンジニアはだんだんと活躍が難しくなってきたという話を聞いたことがあります。その傾向はしばらく続き、今に至っているようです。

ただ、そういったテクノロジーの変化は、実際のところ私自身の仕事(保険の営業)においては、道具の変化に過ぎなかったのでさほど影響はありませんでした。申込書を作るのが楽になったとか、顧客データベースを充実させることができるようになったとか、確かに仕事を進める中で大事な変化ではありましたが、人の価値観を揺るがすようなものではありませんでした。

それでも、世界的に見れば、世界中の企業の勢力地図が変わったということはあったように思います。実体のあるものを作り、売る会社というより、情報を動かして稼ぐ金融業界がますます力を持つとともにIT企業がどんどん成長してきた時代が始まったように思います。

道具の進化が仕事の在り方も問い始めめた

2020年、コロナウィルスの影響を受けて、各企業はテレワークを本格的に実施しました。これまで何度となく議論されてはいたものの、そこに思い切って踏み込める企業はまだまだ限定的だった状況です。ここで、今まで当たり前だったことが、実はけっこう無駄だったことに気付くわけです。通勤が必要なのか、転勤が必要なのか、会議の効果はあるのか、こんなにたくさん管理職はいるのか、などなど。今までは見えなかったことが、一気に可視化されてしまった感はあります。

ベタな話ですが、子どもが幼稚園の時に運動会が雨で延期になりました。平日に開催されるのですが、その運動会にお父さんは参加できるでしょうか?昭和の時代に、そんな事で会社を休むといえば、たぶん針の筵状態だったでしょう。平成でもまだまだそういう感覚は十分市民権を得ていたとはいいがたい。けど今ならたぶん、大丈夫なわけです。これ、スゴイ変化です。

普通なら会社に出て何も考えずにいつも通り過ごしている状況が、いつもと違う異常事態に接して、人の脳は初めて「考える」というモードを起動したんだと思うのです。思考停止の働き方から、働くということについてちょっと考えてみよう、と思い始めたのです。これが原因で、間違いなく世の中は変わりますよね。いえ、もう変わってますよね。

そうすると何が起こるかというと、今までトップだった人が、トップでい続けるのが難しくなる時代に入ったということです。具体的に言うと、会社のなかのトップは「今まで通りだとちょっとやばいかも」という空気が生まれ始めるということです。

昭和の価値観で能力を発揮できた人がそれが難しくなる時代

Sebastian FleglによるPixabayからの画像

パソコン教室に通った上司たちと幸せを意識し始めた現代人

ところで、1995年ごろ、じつはビジネスパースン向けのパソコン教室が流行ったことを記憶しています。聞けば、会社で必須になったものの、パソコンなんて触ったこともないし、タイピングだってできない。しかし、会社で仕事上できないというわけにもいかないので、一生懸命にパソコン教室に通った中年社員が多数いたといいます。時代が変わっていくことに対して、自分も変化しなくては、という考えの表れだと思います。

では、今の状況下において、何かできることはあるでしょうか。ZOOMの扱いになれる?たぶんそれも必要でしょうが、本質ではなさそうです。今一番大事なことはそういった目の前のことというより、周囲の人間の変化をしっかりと察知することではないでしょうか。おそらく、自覚がない人も多いのですがいま、たくさんの人が根本的な「働く」ということへの価値観を変化させてきているように思います。私なりの理解を言語化するなら、

今までは働くことが目的であったが、今の目的は幸せに暮らすことであり、働くことはその手段である

という価値観を重視し始めているのではないでしょうか。

これは「パソコン教室に通い始めた」というわかりやすい変化がないぶん見落とされやすいのですが、多くの人の心の中で起こっている事ではないかと思うのです。

後継者が今まで活躍で来ていなかったとすれば・・・

世の中の変化は、表面的な部分と、内面的な部分で起こっています。
表面的な部分は、まさに、人と距離を取らねばならぬとか、経済的にいろんな不都合が起こっているとか、旅行ができないとか、移動が難しいとか。
だからかつてのように、「パソコンができないからダメな奴」というわかりやすい判定はできないものの、発言や行動が、多くの人がもつ価値観からずれ始めていることがなんとなく周囲から認識されていることはけっこうあるように思います。

もう少し具体的に言うと、先代であり社長である親の感覚が、周囲の社員さんのそれとの乖離を感じ始めたりはしていませんか?
もしそうだとすれば、後継者こそがそこでリーダーシップを発揮すべきタイミングなのではないかと思うのです。
まさにリーダーの交代のタイミングとして、多くの方が受け入れやすい時期ではないかと思うのです。

こういった時期の船出はけっこう責任が重いと思うのですが、一つのチャンスであるk十は間違いないと思っています。
ぜひ自分なりの経営について、社内で語る時間を作っていただきたいと思います。

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