「人の上に立とう」として失敗する後継者

「人の上に立つ」。
リーダーって、そういう思い込みがありますよね。

そして後継者が、その役割について今一つ乗り気になれないとか、不安だとか、地震がないって時、よく聞く話が
「自分は人の上に立つ器ではないんです」
というはなし。

けど、実際のところ、ダメダメなリーダーがみんなに支えられてる会社は多数あります。
一見完璧に見える先代である親だって、冷静に見てみれば欠点だらけです。
だって、大人げなくカリカリ怒ったり、周囲にイライラを当たり散らしたりしませんか?

完ぺきな人間なんていないというのが真実です。
なのに、まじめな後継者ほど、「人の上に立とう」として失敗するのです。

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人の上に立つということ

Wendy CorniquetによるPixabayからの画像

言葉通りに介せば「マウンティング」

たまたま、こんなインタビュー記事を見つけました。これは、『破天荒フェニックス オンデーズ再生物語』『大きな嘘の木の下で ~僕がOWNDAYSを経営しながら考えていた10のウソ。』の著者であり、債務超過の眼鏡チェーンをよみがえらせた田中修治氏へのインタビュー記事です。

どこかの偉い社長さんが「そんなんじゃ人の上に立つ者として失格だ」みたいな感じで注意しているのもよく見かける。「人の上に立つ者の心構え」とか「人の上に立つ者の資格」だとか「人の上に立つ者の条件」だとか、そういう類の本や、記事も沢山目にする。どうやら世の中の多くの人は「出世すること」=「人の上に立つ」ということだと解釈しているっぽいが、この考え方は根本的に間違っているし時代遅れだし、何より偉そうで気持ちが悪い。(中略)自分が「下」の時はその状態を快く思っていなかったくせに、その人から望まれていない「上」の立場になりたいというのは、なんだか階級社会的、差別的で考え方の性根が腐っていて気持ちが悪いので、口にしない方が良い

新R25 田中修治さんへのインタビュー記事より

一昔前は、「人の上に立つ」といえばなんとなく、ヒーロー像をイメージしましたが、今の時代はどうでしょうか。私の感覚で言えば、ただのマウンティングです。誰が上とか、下とか、つまらない話です。
ただ、この古臭い「上に立つ」という感覚を親である先代から強く求められ、後継者は少し戸惑うことがあるのではないでしょうか。後継者はそんな風に、誰かに対してマウンティングなんかしたくないのです。

親の会社を継ぐのがいや、という後継者は多いですが、こういった「上に立つ」という感覚になじめないこともその理由の一つであるのではないでしょうか。

昭和のマネジメントは「恥ずかしい」

実は、後継者が親である先代の会社を継ぐことを嫌がる理由の中には、恥ずかしいというものもあるようです。親と仕事をすることそのものだったり、親が作ってきた昭和を形作った業種業態だったり、また、会社をほぼ一人で支配するワンマン経営というスタイルであったり。改めて考えてみるまで気が付かないのですが、今のスタイルと親の時代のスタイル、もうほとんどのことが真逆の価値を持つようになっているようにも思えます。冒頭の「人の上に立つ」という言葉は、昭和の時代は立派なリーダーの必須要件でした。しかし今のリーダー像は、田中修治氏のインタビュー記事を見てもわかるように、人の上に立つという感覚ではない。

となるとです。後継者の不安の元の一つ、「人の上に立たねばならぬ」という昭和的価値観なんて、無視しちゃってもいいのかもしれません。別に無理して反発する必要はないと思います。親である先代だって、周囲の人だって、別に意味を考えてその言葉を口にしているわけではないのです。いわば条件反射。リーダーとしてちゃんと活躍出来ればそれでいいのです。

いやいや、そもそもその「リーダーとして」ってやつが厄介なんだよ、とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。けどそこは安心してください。私たちは、自分で考えることのできないロボットを制御するわけではないのです。きちんと考える頭を持ち、できる事ならやりがいをもって仕事を真剣にしたいと思っているメンバーとともに働いているわけです。そこを思い出す必要があるのではないでしょうか。

仕事はなぜ嫌なものになったのだろう?

TumisuによるPixabayからの画像

「勉強したい!」という子供の不思議

実は私は子どものころから勉強嫌いでした。だからと言って、好奇心がないかと言えばそうではありません。百科事典は私の愛読書でしたから、「人体の不思議」とか、「花と昆虫」みたいな辞典を日々眺めていた子供です。今も、毎日1時間~2時間くらいは読書の時間をとり、勉強してます。割と勉強好きなほうなはずなのですが、学生時代の勉強は大嫌い。それはなぜかというと、どうやら「強制されてやる事」がイヤだったのかもしれません。たとえば、美術の時間に、「何を描いても、どんな道具を使ってもいい」と言われたらこれ、けっこう難しくはあるけどなんかやる気はわいてきます。けど、「水彩画で、校内の風景を描きなさい」といわれるとどよーんとしてしまう。

たぶん仕事も、やらされる仕事って結構つらくなるんです。そもそも私(2020年現在52歳)の世代というのは、食べるためには働かなければならない世代でした。学校を卒業すれば即座に就職。そこから道を外れればその時点で落ちこぼれのレッテルを張られました。まあそれは今も昔もあまり変わらないのかもしれませんが、今でいう例えばユーチューバーとか、歌い手さん的な一発逆転パターンがほぼなかった時代を生きてきた人です。それはすなわち、やりがいがあろうがなかろうが、目の前の仕事をやるしかなかったわけです。前向きに取り組めば楽しいはずの仕事も、なんだか周囲の雰囲気に飲み込まれて、「やらざるを得ない苦行」みたいな感じの時間を過ごすことが多かったように思います。

やらされ仕事=嫌いな仕事。

そういうことなのかもしれません。

意識が変わると仕事も楽しくなる?

勉強も、やらされる環境から飛び出すと、楽しくなりました。
私は理系の勉強はさっぱりですが、今は相対性理論とか、量子論とかいう物理の法則が気になってしょうがないです。さすがに難しい計算式はわかりませんが、概略だけでも理解したい、と同じテーマの本を何冊も悔恨で読むことがけっこうあります。音楽なんかは譜面も全く読めず、大嫌いでしたが、高校になってバンドをやり始めるといつしか譜面は時間をかければ読めるようになりました。その過程、まったく苦痛じゃないんですね、不思議なことに(笑)

さっき言った、

やらされ仕事=嫌いな仕事

だったとすれば、仕事を好きになるとかそうでないとかは、結局「自分のとらえ方次第」といえそうです。やらされ仕事を、前向き仕事に変えてしまえばけっこう楽しみを見つけられるかもしれません。

逆に言うと、「人の上に立つ」というキーワードは、自分の部下たちの仕事をやらされ仕事、つまり強制的にやらされている仕事にしてしまう可能性があります。

力みすぎた後継者が犯しがちな失敗

人の上に立とうとするとやる気のない社員を増産する!?

ここまでのお話の中で、やらされ仕事は嫌な仕事になるという話をしました。そして、嫌な仕事をするとき、人はモチベーションは低い状態です。
実はこの状態を創り出すのが、時として、「人の上に立とうと力みすぎた後継者」であることがあります。
自分は新人だし、まだ若い。
だけど人の上に立つことを求められているから、それを全うしなければならない。
こう考えたときに後継者がとりがちな行動は、
圧倒的な力を見せつけて社員をねじ伏せようとする
ことです。

圧倒的な力というのは、仕事上の能力かもしれませんし、
権威や権力かもしれません。
なんにせよ「俺の方が上だ!」という主張を社員にするし、それはつまり、高圧的にふるまうということです。
これぞ、ザ・マウンティング、ですよね。

ここで一つのサイクルが明確になりました。
後継者が人の上に立とうとする→マウンティング→社員はやる気を失う→生産性が下がる→さらに後継者は高圧的に仕事を強要する→さらに社員はやる気を失う→生産性は下がりミスやモラル低下が起こる

こういったサイクルを延々と続けているケース、意外と多いのです。

後継者としての立場がツラい理由

後継者はその立場が非常につらいという思いを口にされることが多いです。
その理由を聞くと、大抵は、「先代が自分に反発する」とか「社員がついてこない」とか、自分の外にその理由を求めがちです。
しかし、今回ご紹介したケースで言えば、「後継者としての役割を全うしよう」「人の上に建てる人間になろう」という後継者の生真面目さが結果として生み出している現象と言えるかもしれません。
この事を受け入れることは結構葛藤があるかとは思うのですが、まずはそういった「今の状況の引き金を引いているのは自分である」ということを感じ取ることができれば物事の解決はシンプルになります。

なぜかというと、誰かを変える必要がないからです。
他人を変えるのは不可能に近いことですが、そんな難易度の高いことを考えなくてもいい。
自分の行動や振舞を少し変えるだけでこのループはおわります。

無理に人の上に立とうとしなければいいのです。
こうやって考えてみれば、後継者に対して「人の上に立て」という言葉は呪いともいえるかもしれません。そこからすべてがずれていくのですから。

人の上に立とうとせず、人に寄り添うようにしてみてください。
それだけで状況は好転するはずです。

ただし、こういったループは無意識的に行われていることが多く、それを自分で気づくことは難しいと思われます。
これを意識できるようにするには、自分の想いを「書いてみる」ということが一つの有効な手段です。
ブログでも、メモ帳でもいいのですが、ぜひ自分の思っていることをすべて書き出してみてください。
それを後日冷静に読み返してみたとき、何か気付くこともあるのではないかと思います。

また、こんな場所で、同じ境遇の仲間と語り合うのも、自分を発見する手段の一つです。
よければ、後継者ONLINE倶楽部へのご参加もご検討ください。

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