業界で小さくなっていた私が業界メディアに意見を載せていただくようになった理由

30年前、私は家業における業界のフォロワーでした。
それも末端の。
つまり、業界の中で誰も私を尊敬しようとか、
私の考え方を参考にしようとか、
そんな話は皆無。

誰にも知られない地味な存在。
一方、先代である父は業界の有名人。
公の場に出ると、スポットライトを浴びる父と、その影でオドオドする自分という対比にはつらいものがありました。

そんな私がそのご数年のうちに業界新聞に連載を持ち、その連載を終えるとともに別の業界紙の執筆依頼を受けるようになりました。
比較的注目されていた業界団体の長を務める機会を頂いたり、その後も様々な形でそこそこ名前が知れるようになりました。
30年前の日陰にいた自分と、そこから数年後に業界限定とはいえそこそこ自分の声が届けられる立場になるまでにやったことは実はたいしたことではありません。

仕事上の実力がメキメキ育ったわけでもなければ、会社の業績を圧倒的に挙げたわけでもありません。
では、何が違ったのでしょうか。

 

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後継者が目立つには違う道を探せ!?

絶対に縮まることのない距離

後継者の方が親の会社に入社した時、恐らくいろんな競争にさらされると思います。
社内の人間との競争、社外の人間との競争。
それを誰かが監視しているかどうかはわかりませんが、とにかくそんな気がするわけです。

特に、先代である親が業界での有名人だったりすると、業界団体の会合なんかに行くとまあけっこう胃が痛くなる経験をするものです。
私もご多分に漏れず、父と参加した業界の集まりなどはあまり好きになれませんでした。
常に親のすごさを聞かされ、自分の未熟さを認識させられ、時にマウンティングされ・・・苦笑。

そこで思うわけです。
こん畜生と。
営業会社なんで、そういう人たちが頑張って、上に上がっていくというのがその業界の常だったと思います。

じゃあ私はどうかというと、そういう販売活動はあまり振るわない。
自分に苦手意識があるから、なんだかニンジンをぶら下げられた馬のような感じがして、
いえいわゆるラットレース的なネズミになった気分になってあんまりおもしろくもないわけです。
こういうゲームは、勝てる人には面白いけど、勝てない自分には全く持って面白くない。
たまに奇跡的にすごい業績を上げた年があったとしても、それは親である先代が優れているからだろう、と思われる。

そんな事を何年か続けているうちに、悟ってしまったんです。
毎年、3000万円の売り上げがある人は、来年は3300万円になっていて、
たとえば1000万円しか売上がない自分は、来年同じ10%アップをしても1100万円。
つまり、差は縮まるどころか開く一方なんだ、と。

同じ道を進むか、違う道を作るか

もちろん、前向きに頑張っていればいつかコツをつかんで、1000万円の売り上げが2000万円になることはあります。
一時はそういう事を夢見てはいたのですが、いろんな事情もあり、メンタル的にも疲弊してそれはあるタイミングであきらめました。
さて、猪突猛進的に前に進めば、同じ道でもうまくすれば、たまたまコツをつかんで、グッとトップセールスを記録することもあるでしょう。
しかし自分にはそんなことは起こらない、と半ばあきらめのような感覚を持ちました。

そこで、とことんズルをしようと思ったのです。
20年ほど前から、同じ業界の人があまり学ばないことを学び始めたんです。
親の仕事は保険販売で、たとえば、同業者の人たちは、保険業務、税務、法律、福祉や運用といったところを勉強する人は多かったのです。
しかし、私も途中まではそれを追いかけていましたが、追いかけている以上そうそう追い越せない。
だから、そういった部分の勉強はほどほどに、マーケティングを中心としたビジネス書を読み漁りました。
営業力のなさを、マーケティングやビジネスモデルの知識をカバーしようとしたのです。

実際にそういった世界のコンサルタントのセミナーに行くと、いろんな異業種の前向きな方々と出会うことができます。
彼らに刺激を受けたり、違う業界のことを教わったり、またコンサルタントの最新知識を学んだり。
そういったことが私は結構好きになって、自分の手元のお金はほとんどそんなことにつぎ込みました。
そして(自分にとっては)ありがたいことに、そういったセミナーの場で同業者と会うことはほとんどありませんでした。
同業者の誰も学ばないことを自分一人が学ぶ優越感というのは、けっこう楽しいものです。

差別化を実践

差別化とは

ビジネスのシーンでは、「差別化」という言葉がよく使われます。
値段を10%下げて差別化を図る、とかいう感じで使われたりもしますが、1000円の商品を10%程度値下げして差別化になるものかどうか・・・と思ってしまいます。
たしかに、やる方はインパクトありますが、買い手にはビミョウ。
この差別化をとても分かりやすい言葉で表現した人がいます。
競争戦略を専門とする経営学者の楠木健さんはひとこと、「他社との違いを作る事」と言います。
もちろんこれは顧客の眼から見て、とういうことだと思いますが、相手が見てすぐに「これは一味違う」と思われれば、それが差別化できていると考えられそうです。

さて、自分のブランディング(?)における差別化においては、業界の中にいて業界の人が学ばないことを知っているというのは割とわかりやすい差別化になったようです。
たとえば、日本を離れて海外で暮らしたときに、日本の良さや悪さが身に染みた、という人は多いと思います。
それと同じで、業界を離れた視点で見たとき、その業界の良さや悪さが見えますし、顧客との壁がどこにあるかも比較的よく見えるようになります。

そういったことをいろんなところで語ったり、ブログで書いたりするうちに、業界内の新聞社などにお声をかけていただけるようになったりしました。
同業者の人が書けないことを、私が書けるからです。

メディアに名前が載ると、中身や、実力はひとまず置いておいて、有名人にはなることができます。
だからと言って、直接的なビジネスにいい影響があるとは限りませんが、これをもう少し戦略的にやれば業界によってはうまくビジネスを発展させることもできるかもしれません。

今までの商品ではうまくいかないこともある

2020年4月現在、世界中が新型コロナウィルスの関係で経済活動を止めています。
いえ、経済活動を止めているというのは表向きで、実は、これを機会にむしろ平日より忙しくなっている業種もたくさんあります。
たとえば、マスクや医療機器に絡む業界はもちろんですが、部屋の消毒が必要な場合の専門業者や、飲食店のデリバリーや、各種ボードゲームの製造販売、宅配業者さんなど。
インターネットを経由した情報配信サービスや、書籍の販売も結構売り上げは増えているようです。

こういった大きなきっかけを経験すると、次に何かがあった時という事、また、今までのビジネスが一気に賞味期限切れになる事なども想定できます。
たとえば、従来は地域ごと直接販売者が顔を見ながら対面で行っていたことが、ネットやビデオ会議システムで解決可能で、それだったら地元でも東京でも同じじゃないか、なんていう認識が変わってしまう可能性は大いにあると思います。

そんな中で、先ほどの私の経歴。
これまでは「自己満足でしかないかな」なんて思うこともありましたが、このような非常事態においては、会社を変身させるには必要な経験だったと言えるかもしれません。
家業は比較的専門性の高い仕事で、専門性の高い仕事ほど今まで蓄積してきた専門性を捨てることができない傾向があります。
そういったときに、気持ちが専門分野から離れていた自分は、少しアドバンテージがあるかも、なんて思っています。

業界で大事にされていることを裏切ることに対して、あまり罪悪感がないのです。
表現として少し過激に見えるかもしれませんが、業界の中にどっぷりとつかっている人は、その枠から出るのにとても苦労することがあります。
そういった足かせがないぶん、業界を外から眺める習慣を持ったのは割とよかったんじゃないかと思います。

その「変身」がうまくいくかは保証の限りではありませんので、結果はこれからなんですが・・・

評価を変えたければルールを変えよ

色々と話が飛びましたが、冒頭の話に戻りましょう。
業界の中の末端の小物だった私が、それなりに業界の中で目立つ立場になったのは、業界でガチガチにあるルールの中で評価されることをあきらめたからです。
業界ルールで評価されない自分を悟った時、違うルールで評価されるよう業界に(結果として)働きかけるような行動になったという事です。
こういうと、
「いやいや、自分なんて文章とか書けないし」
とか
「そういう業界じゃないから」
とか言って、まったく意味がない情報、と考える人もいるかもしれません。
しかし、そう考えてしまっては話はそこで終わり。
こんな長文を読んだ時間を無駄にしてしまったわけdす。

逆に、この時間を活かすとしたら、きっとこう考えると思います。
「ここを自分の境遇に置き換えてみたらヒントになるだろうか?」
「あそこを自分の業界に当てはめてみたら、今の業界ルールにあるこういう点はこのブログのどこにあたるだろうか?」
そうやって、いろんなパターンで代入したり、抽象化を行ってみてください。
すると、皆さんで応用できる方法が見つかるかもしれません。

大事なのは、「程度問題→このブログでは売上競争」を、「差別化→他社との違いを作った」という部分だと思います。
ぜひ、ご活用いただければ幸いです。

 

そんな考え方の転換につかえる手軽な場として、後継者のみなさんが集える場所を作りました。
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