後継者って基本的に真面目だと思います。
一生懸命会社のために頑張るんだけど、あるタイミングで、何もかも投げ出したくなることがあります。
やった努力が報われないというか、頑張っても頑張っても、何一つ上手くいかない時ってありますね。
まるで、砂漠の砂でお城を作るようなもの。
盛ったら盛った端から、さらさらと崩れていくのです。
そういう時、私たち後継者は、もっと強く回りを変えようとしがちです。
しかし、それこそが空回りの原因なんです。
私の著書です。
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ある実験をしてみて下さい。
たとえば、いつもと違う行動を家庭や会社でしてみます。
そうすると、周囲の反応って微妙に変わります。
初めのうちはみんな遠巻きに見てるかもしれません。
けど段々と、何かが変わっていることに気付いて、そこに巻き込まれる人が出てきたり、
自分の変化に共鳴して相手も変わったりします。
以前書いたことがあると思いますが、例えば私は家の玄関の靴を毎日揃えました。
数日やると、妻が喜んでくれました。
そしてみんなが靴を揃えるようになりました。
これ、逆に、
「お前ら、靴をちゃんと揃えろよ!」
と言ったとして、すると、その場はやるかもしれません。
けど、隠れたところではきっとやらない。
そして、みんなの空気はどんよりした感じになりますよね。
行動の動機って、うちから湧き出るものが健全です。
周りの圧力でやらされていると、段々空気が悪くなってきます。
たぶん、後継者が行き詰まりを感じるのはこの段階ではないでしょうか。
これ、率先垂範とは少し違うんですね。
私心を捨てるという事。
皆にやってほしいとか、変わってほしいという心を一旦捨てて、
自分はやったほうがいいと思うことをただ如実にやる。
ここに、「これを見ていて褒められたらいいな」とか「自分の真似をしてくれたらいいな」とかいう思いを持っているとうまくいきません。
そういう下心は、見透かされて、嫌悪感になるんです。
ただ、自分はやったほうがいいと思うことをやる。
これだけです。
ぜひ、試してみて下さい。
試すだけはただですが、効果はてきめんです。
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