後継者

なぜ私が後継者の支援をしたいと考え始めたのか

なぜ、私が後継者の応援をしようとし始めたのか。
私自身はどんな経験をしてきたのか。
そんな関心を持つ方がいらっしゃるようなので、私がなぜこのようなブログを書いているのかをお話ししたいと思います。
ただし、どうしても公にはできないプライベートな話もあります。
そういう部分については、直接お目にかかった方にだけお話ししています。
ご容赦ください。

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私は、親の会社を継ぐ二代目経営者です。
大学を卒業後すぐに、親の会社を継ぐべく同業者他社で修業させていただきました。
修行と言っても何をするわけでもなく、机を借りて毎日その会社の名刺を持って飛び込み営業。

ここで初めての挫折を味わいます。
学生時代は学習教材の販売のアルバイトで、けっこういい成績を上げていました。
だから自分はけっこう営業の才能はあると思っていたのです。
しかし、商品を保険に持ち替えた途端、まったく売れません。
今から考えると、商品を愛せなかったからです。

そんなつまずきを感じつつも、半年後には親の会社に入りました。
何とかつじつまを合わせてそれから10年ほどその仕事をしてきて、なんと過疎の仕事を好きになろうと頑張っては見ました。
しかし10年もの間で、やればやるほど好きになれない想いが強くなってきます。
また、30歳を過ぎてくると、だんだんと将来のことを考え始めます。
このまま好きでもなく、成果も出せない親の会社に勤めるのか。
自分に合った世界を探すのか。
多分もう年齢的には最後のチャンスでしょう。
それでも、親の会社を辞めるとは言いだせなかったし、親の会社を辞める踏ん切りも尽きませんでした。

 

とにかく、親の個性に合わせた組織だった会社。
将来のことを考えると、これを自分なりにかえていく必要がある。
そう感じて動き始めたとき、だんだんと親と意見が衝突し始めました。
自分がやろうとすることを、親が見下しているかのようにも見えました。
後から考えれば、それは自分がもっている自分に対する劣等感のせいだったのですが、その思いから逃れることは難しかったと言わざるを得ません。

それでも組織を変えようとか、会社の方針を変えようとかもがいていたとき、親はたぶんまったく悪気なく、その過程をつぶしてしまいます。
組織の変化を待てないんですね。
社員に考える時間を持たせようとして社員の成長を意図していた私の動きを見て、「いつまでちんたらやってるつもりか」と私にとっては暴言を吐かれるわけです。
その度、息苦しい思いをしていました。

 

実はこの後、会社に入っていた弟、私の家族、親夫婦などを交えてかなりのすった問題がありました。
うつ病と診断された人が出てきて、それぞれの家族がめちゃくちゃになりかけました。
そんなグチャグチャの状態が何年か続いたのち、私はそのすべての原因が、両親にある、と決めつけました。
そして親に突っかかりました。
この時が一つの転機と言えるかもしれません。
もう自分は保険の仕事から足を洗おうとか、別会社を作ってそっちで自分のビジネスを立ち上げようとか、家族経営のしがらみを断ち切ろうとか考えていました。

じゃあ何をする?と考えたときに、自分と同じような境遇で苦しんでいる人が世の中にはたくさんいるはず。
しかし、誰もそこへの解決策を提示しようとしないわけです。
後継者の味方になるどころか、後継者を親の縮小コピーにしようとする後継者育成コンサルみたいなのはいましたが。

じゃあ自分がやってみよう。
そのために、自分の家で起こったことは何だったのだろう?と考え、研究してみました。
後継者が気持ちの上で自立しようとして、自分なりの戦略やマネジメントを考え始めると親との衝突が激化する。
その原因はどこにあるのか。
世間一般では、「意見の対立」といいますが、意見の対立だけでは整理しきれないほど強いわだかまりがあるような気がします。
そこをどんどん深めていくと、双方の心の問題にいきつきました。
そして、私自身ずっと考えていた「親を変えたい」という思いを持つことそのものが無駄であることに気付きました。
自分は変えられても、人のことは変えられないのです。
しかし、私を含めて多くの後継者はこれをやろうとして、状況を悪化させてしまいます。

私の場合はまだマシです。
両親はなんだかんだ言って、話せばわかる部分もあるタイプですし、
私自身もどこか楽観的な部分を持っています。
しかし、深刻に考えがちな後継者だったり、相当に頑固な親を持った場合、社内が修羅場になることも多々あるでしょう。

 

さて、ここに根深い問題があるのはよくわかりました。
しかしその問題をどうさばくかがわかりません。
さらに研究を深めていくと、一つは自分が変われば、相手が変わらなくともうまくやっていける可能性がある事に気付きました。
物の見方を変えれば、怒っていることの意味付けが相当に変わります。
もう一つは、相手を変えたいと思ったとき、直接言っても変わらない一方で、環境を変えるとその環境に合わせて人は変わるという事に気付きました。
それは、親よりもむしろ先に社員を変えるという事です。

そんな自分なりの結論が出たとき、私はこれらを世に広めたいと思いました。
親との関係性の中で、これからの世界を担う若い後継者がその能力を発揮できないことがおかしいと感じるからです。
後継者が自分の能力を発揮するために何ができるかを考え、それを一つの枠組みとして提供したいと考えています。
その過程がこのブログであり、後継者倶楽部というコミュニティであり、時折開催されるセミナーです。

 

もしよろしければ、何かの機会にお目にかかることができればうれしいです。

 

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