「ここが良くないから、こう変えよう」
後継者・跡継ぎが自分の会社について考えるとき、そんな風に考えがちです。
そうすると、一つの問題に対処を始めると、別のところから違う問題が噴出する。
まさに、問題のもぐら叩きのようにあたふたとせざるを得なくなります。
なぜ、問題にばかり目を向けてしまうのかと言えば、どうありたい、という姿が明確ではないからではないでしょうか。
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たとえば、自動車が故障したとします。
私達にとって、自動車は走ってナンボのものです。
だから故障した車は、
「正しく走る状態を目指して修理」
します。
じゃあ、会社はどうでしょうか?
何かがスムーズでないとすると、スムーズに進むように対処します。
目指している状況は、
「スムーズに物事が進むよう対処」
するわけです。
自働車であれば、ちゃんと走ってくれさえすればいいのですが、
じゃあ会社はスムーズに動きさえすればいいのでしょうか?
たぶん違いますよね。
このままの会社じゃいけないとか、
もっと売り上げをあげないといけないとか、
もっというと一日の大半を過ごす場所だからもっと居心地がいい場所であってほしいとか。
いろんな希望があると思います。
じゃあ、いったいどんな会社になればいいのですか?
どんな会社が理想なのですか?
こう聞くと、意外と具体的な言葉になっていないこともあります。
もしそうだとすると、どこへ向かっているかが見えないまま、
気に入らないことをほじりだして、気に入るように変えようという意識が強まります。
長距離走で言うなら、ゴールテープがどこにあるかがわからないまま、
「楽に走る方法」とか、「速く走る方法」をかを学び、試している状況じゃないかと思うのです。
これって、問題を探して、探して、探しまくった結果、どうする?っていう思考です。
問題にフォーカスするので、問題がなくならないパターンです。
逆にどうなりたい?が明確であれば、目をつぶれる問題も出てくるし、
教科書的に言えば問題かもしれないけど、実は個性という考え方もできる問題も出てくるんじゃないでしょうか。
たとえば、各社員の個人技量が高いけど、社内の協力関係が薄いとしましょう。
経営の教科書からすれば社内の協力関係が大事、という事になりそうですが専門的な技術が試される業種であればそれはそれで、高い専門性を持った技術集団と言えそうです。
逆に個人の技量はほどほどだけど、社内の協力関係は非常にスムーズである、という事であればそのチームワークを活用すればいいでしょう。
どんな企業も個人も、すべてがバランスよくいいなんて言うことはあり得ません。
私達が目指すのは、教科書的に良い会社というより、自分たちの考える理想です。
どうしても経験が浅いと、教科書的に「よい会社」を目指そうとしがちですが、時代やシーンによって「よい会社」という定義はころころ変わります。
膨大の量のビジネス書を読んでみればわかる事ですが、あるビジネス書が否定するやりかたで成功している会社もたくさんありますし、
「これこそ決定版だ」と言われるビジネス書で「お手本」と掲げられた企業が軒並み消えてなくなっているケースも珍しくありません。
セオリーというのは、いつも有効なわけではないのです。
そうなった時に、個人的に自分で納得できる会社像というか、
こういう会社だったらいいな、と思えるイメージを固めておきたいところ。
いきなり言われてもたぶん、ピンとこないんだと思います。
だから、後継者が磨くべきセンスは、たくさんの会社や経営者のスタイルを見て
「これ、いいかも」と思うものや、「こんな風にはなりたない」と思うものをしっかり頭の中にストックしておくことが大事だと思います。
その時気を付けたいのが、「正直、自分では気が進まないけど、正しそうな経営スタイル」というのにぶつかることがあります。
その時には自分の感覚を重視したほうがいいでしょう。
何しろその経営スタイルが実現に近づくほど、自分が苦しくなるのがわかっているのですから。
まあそんな感じで、問題を見つけるのではなく理想に向かう方法を考えて行きます。
そうすると、気になる問題時にならない問題に振り分けることができるようになります。
問題にまみれるのではなく、希望にまみれることができるかもしれません。
だから常に、「どんな会社にしたい?」という問いを自分に問いかけてみる事は大事だと思います。
その問いへの答えは、日々変わっていくかとは思いますが、だんだんと普遍的なものに固まってくるのではないかと思います。
「これだ!」と思えるところまで、意識し続けてみる。
そうすることで、いろんなことが気にならなくなるように思いますが、いかがでしょうか。
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