後継者

後継者として会社を引き継いだ時の不安

後継者である私が父の会社を引き継いだ時最も不安だったこと。
それは、自分が誤れば、後がない、ということ。
野球で外野が打球を取り損ねたら、自分で球を拾いに行かなければなりません。
誰もカバーしてくれない。

これって結構大変だなぁ、と。
しかも、自分は人として非常に未熟だし、仕事に対する情熱も微妙。
こんなやつが経営者なんてやったら悲惨。
そんな風に思っていました。

それでもワタシ、まだ何とか生きてます。

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父の会社に入社して間もないころ、持っていたのは得体の知れない不安。
それを突き詰めていくと、2つあることに気づきました。
一つ目は、この仕事をそれなりにちゃんとやっていけるのか?ということ。
仕事に対する適性の問題です。
もう一つは、経営者という立場に耐えうるのか。
新米のうちはややこしそうな話は上司に振ればいい。
そう思っていましたが、自分が経営者になると、後がない。

 

仕事の適性、という意味ではまったく合わないと、いまだに思っています。
言ってみれば、自分がやりたいことと正反対の世界。
なにしろ規制ばかりの世界で、創造性を感じられない。
もちろん人によっては、規制の中での創造性を楽しむ人もいるでしょう。
しかし、私にはとてもそんな気持ちになれません。
だから、ずっと思っていました。
この世界から離れていきたい、と。

 

経営者としての資質、という意味でもやはりいろいろ考えるところはあります。
自分はルーズだし、気分屋。
責任感は強くはないし、締め切りが近づかないと動かない。
すぐに投げ出すし、飽き性。
一般的な経営者のあるべき資質は持ち合わせていないような気がします。

 

それでもどうにかこうにか生きています。
それどころか、ありがたいことに人前でスピーチする機会を頂いたり、
なにかといろんなシーンで声をかけていただくこともそこそこあると思います。

そんな現状を見ていて思うことがあります。
ありがちな、ビジネスパースン像や、経営者像には何の意味もない、ということ。

後継者の方は、どこかモヤっとした不安を抱いていることが多いようです。
このままで仕事がきちんとできるのだろうか。
経営者なんて自分に務まるのだろうか。
そんな不安を持っているとしたら、こういいたい。

「大丈夫」。

たとえば、親の家業に関心が持てないという問題。
たぶん、その世界固有の常識というか、あり方に反発心を感じることはありませんか?
こんなことやってちゃいかんだろ。
そんな風に思うことはありませんか?
それを抑え込まなきゃいけないと思っていませんか?
いやいや。
その思いを抑え込むのではなく、思いっきり表に出せばいいんです。
おかしいことは、あなたが正せばいいんです。

それが業界的には、「間違っている」といわれることでもいい。
けど、その業界嫌いなあなたの考えは、たいてい、一般常識的には正しいはずです。
誰一人過ちに気づいていないだけなのです。

経営者としてのあり方だってそう。
ステレオタイプな経営者感などくそくらえです。

 

世の中にはいろんな常識があります。
物事は即決せよ、という考え方もあれば、
きちんと考えよ、という考え方もあります。
グローバルカンパニーとして空中戦を繰り広げる会社もあれば、
ローカルスターとして地域発信の高収益企業を目指す会社もあります。
勉強家な経営者もいれば、
感性と勘だけでのし上がる経営者もいます。
つまり、どっちでもいい、ってことです。

だから、できることをできる形でやればいい。
唯一意識するとすれば、苦手分野で勝負しないということでしょうか。
(あ、得意分野で勝負しよう!といってもいいのですが、得意分野を明確にされていない事が多いのでこういう表現しています。)
どこで勝負するかを決められるのは、経営者の特権。
あなたが意識すべきは、業界や世の中の常識ではなく、あなた自身やあなたの会社の中に眠る才能を開花させることだけです。
できないことに気をとられるのではなく、できることに注目すればいい。
そうすれば、たいてい何とかなるようにできてるみたいです。

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