親である先代からのきっちりした引継ぎが後継者になされない

筆者の知る範囲において、非常に多い後継者の悩みの一つが、親である先代から仕事や人脈の引継ぎがなされないというものです。
親子での事業承継となると、とかく近い間柄だけに、仕事上でのコミュニケーションは少し雑になったり、照れがあったり、あるいは後継者のみならず先代社長の甘えもあって、「言わずともわかるだろう」という思い込みがあることもあります。

しかし、後継者としてはいざというときあたふたしたくない思いもあって、親にはきっちり引継ぎをしてほしいと思うのですが、まずそれを口に出して言っていない人が結構いらっしゃいます。そして、それをはっきりと意思表示したとしても、先代はのらりくらりと先延ばしするなんて言うシーンも散見されます。これは一体何が起こっているのでしょうか。

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そこそこ会社が組織化されていて、各部門の作業マニュアルができつつあるようなしっかりした会社でさえ、親子の事業承継においては親である先代から、後継者・跡継ぎに対する様々な仕事の引継ぎに限っては、割と雑に扱われていることも多いように見受けられます。

後継者・跡継ぎ・二代目社長の立場としては、スムーズなバトンタッチができなければ、自分がバカ息子とか、ポンコツとか言われる恐怖もありますので何とかスムーズな引継ぎを望みたいところでしょう。しかし、待てど暮らせど先代はしっかりした引継ぎを行ってくれない。そもそも後継者・跡継ぎ・二代目社長としては、親である先代社長が何をやっていたのかという仕事の全貌が見えない状態だったことも多く、何を聴けばいいのかさえ分からない状態ではないかと思います。

こういう時に何が起こっているかというと、可能性として高いのは先代社長が強い葛藤と戦っている可能性があります。親である先代社長は、会社の今後や子供である後継者のことを考えたとき、そろそろ代替わりしないといけないなぁ、とは頭ではわかっています。しかし、行動レベルでいうと、どうしてもそれを前に勧められない。なぜかというと、本当のところは、会社も、地位も、権限も、まだまだ自分が持っていたい、という本音が心の奥底に隠れているのではないかと思うのです。頭では代替わりしようと思うけど、腹の底ではできればまだ続けたい。この葛藤が、「言っていることとやっていることの違い」に現れてくるのです。

それを見て後継者・跡継ぎ・二代目社長である私たちは、イライラすることもあるでしょう。そこで、「おやじ、はやく引継ぎしてくれよ」なんていう風に言ったりすると、先方は売り言葉には買い言葉的に、「お前にはまだ早い」的な言葉が返ってきたりすることがあります。このやり取りは、子供のころ「早く宿題やりなさい」「今、やろうと思っていたのに」なんていうやり取りそっくりです。こうなったらせかされればせかされるほど前に勧めたくなくなります。

これが親子の確執を生み、一つのルートとしてはどちらかが我を通す形で、相手を支配しようとする形になります。これをやりすぎると、相手を会社から追い出したり、自分が追い出されたり、なんていうことになります。じゃあ我慢して待つとなると、これまたこんどは後継者・跡継ぎ・二代目社長の立場としてはいらいらします。結局、先代社長がその気になってくれないことには前には進まないことになります。

さて、こういった時、どうすればいいのでしょうか。
これは状況によってさまざま化とは思うのですが、一つは、相手のタイミングに配慮する覚悟をするのも一考ではないかと思っています。相手を変えるというのは簡単なことではないので、ある程度は親である先代社長の気持ちを配慮しつつ、いつ何があっても自分はやりきるという覚悟を決めます。やったころのないことに対しては、不安が不安を生みますが、渦中に入れば一つ一つこなすしかありません。それを、自分ならできると信じて、いざというときは一つ一つこなしていくことをあらかじめ覚悟します。大変さを受け入れるということです。あとは、先代が「手放したくない」というなら、手放してもそんなに怖い結果は訪れないよ、という安心を提供すると、手放しやすくなるんじゃないかと思います。いわば、北風と太陽作戦です。

重い荷物を少しだけ任せてもらって、こことここだけは体力の続く限り頑張ってほしい、という仕分けができると着地点を探りやすいのではないかと思います。

正直、アドバイスにもなってないような内容ですが、とにかく自分の主張を突っ切るか、相手に配慮しつつ自分はいつかやってくる責任への覚悟を持ちつつタイミングを待つか、先代に心理的安全性を提供して少しずつ肩の荷を下ろしてもらうか。そんなところが落としどころではないでしょうか。

 

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