なにかにとらわれているかのような、うんざりする毎日。
やりたくてやったわけではないのに・・・
とつい心に浮かぶ不満の声。
後継者の多くは、いろんな悩みを抱えていることが多い。
しかも、自分の家業は将来性がない。
そう感じておられるのではないでしょうか。
そんな方に、ちょっと読んでみてもらいたい事を書きました。
私の著書です。
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Contents
会社の平均寿命は30年?それとも10年?
年々短くなる会社の寿命
一昔前、会社の平均寿命は30年などといわれていました。
今となっては、10年さえ持たないという説さえあります。
下のグラフは、中小企業庁が発行する中小企業白書が帝国データバンクの統計からはじき出した、会社の生存率です。
見て頂くとわかるとおり、10年たてば3割の企業が消えてなくなっています。
で、御社は?
そこで考えてほしいのです。
あなたの家業は、いったいどれだけの期間、事業を存続されているでしょうか?
10年?20年?
恐らく、30年を超える企業が多いのではないでしょうか。
今ブレイクしている新興企業でも得ることのできない歴史をあなたの会社は刻んでいる可能性が高いのではないでしょうか。
「いやいや、単に長くやってるだけでは意味がないよ。」
そうおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。
それだけ事業を継続してきたという事は、それだけお客様に支持された証です。
だからこそ金融機関も、事業をどれだけの期間営んできたかを重視するのではないでしょうか。
歴史はお金では買う事が出来ないのです。
一発屋と演歌歌手
時間と発展の関係
なぜ、事業承継のブログに演歌歌手!?と思われている方もいらっしゃるでしょう(笑)
これが結構、大事な話なのでよく読んでいただきたいのです。
皆さんも、経験的に知っていると思うのですが、世の中の多くのブームは、
一気にブレイクしたものは、一気に落ちていき、
地道に人気が出たものは、人気が落ちる時も緩やか
という法則があるようです。
ある日突然ブレイクしたお笑い芸人が、年が明けたら全くテレビで見なくなった、
というのはよくある話ですね。
一方、演歌歌手は地道に1曲をプロモーションして回り、ランクインした後は、
非常に息の長い売れ行きを示します。
今話題のポケモンGOも、その流れから行くとブームが長くは続かない、
という事が導き出せると思います。
演歌歌手が長く売れるのは自然の法則?
こういった、
「ある日突然売れだした人は、短期の人気で終わり、コツコツと売れ始めた人は、長く人気を保つ」
というのは、自然の法則である、とする考え方があります。
もともと、ウサギやアメーバといった生物の繁殖過程、
技術革新の速度などをグラフ化すると、緩やかなS字を描くといいます。
経営コンサルタントの神田昌典氏は、導入期・成長期・成熟期と区切ることで、
商品のライフサイクルのみならず、会社の隆盛、人生流れや時代の流れを読むことに応用されています。
氏の著書によると、導入期・成長期・成熟期はほぼ同じ期間だといいます。
つまり、導入期が1年とすると、成長期も1年、次の1年でその商品のライフサイクルは終焉に近づくわけです。
(神田氏の著書ではSカーブの話がたびたび出てきますが、2022―これから10年、活躍できる人の条件 (PHPビジネス新書)では、iPhoneの商品サイクルをかなり正確に言い当ててますのでご興味のある方はご一読ください。)
地道に地方回りから積み上げてきた、演歌歌手は息が長い(つまり導入期が長い)一方、ある日突然脚光を浴びた(導入期が短い)人はその人気に陰りが見え始めるのも早い、という事ですね。
これを防止する手はあるのでしょうか?
再び時間の話
少し話がそれましたが、普通の起業家が持っていなくて、後継者が持っているもの。
それは、会社の歴史そのもの。
古臭いとか、時代遅れとか、そんな印象を持っているかもしれない家業は、実は、どんなにお金を積んでも得られないものをすでに持っているのです。
歴史は、対外的な信頼そのものです。
少なくともこれまでは、世の中が必要とするものを提供してきた証です。
そこには、顧客があり、社員があり、商品があります。
そしてあなたの会社は、演歌歌手のように着実に社会での信頼を勝ち得てきた背景があります。
息の長い活動は、息の長い繁栄カーブを描きます。
こういった考え方で見てみると、過去の歴史の重要性を感じられるのではないでしょうか。
とはいえ、このカーブに当てはめてみたとき、自社の事業は今どこにあるでしょうか。
恐らく成長期のピークを過ぎていることがほとんどでしょう。ここで、後継者であるあなたの役割が見えてきます。
後継者の本当の役割
次の一手
ではどうすればいいかといえば、考え方はシンプルです。
以下の図のように、成熟期のビジネスに新たなカーブ(青いライン)を描けばいいわけです。
「そんなにかんたんに言うな!」と叱られてしまいそうですね。
たしかに業界全体が伸びていれば、
営業を頑張ればいいとか
商品ラインナップを増やせばいい
というシンプルな思考でできてしまいそうですが、
ほとんどのケースでそのような状況ではないでしょう。
そこは平面視点に高さを加えると生まれるもの~後継者にお勧めの立体思考という記事が参考になるのではないかと思います。
反対意見が証明するもの
ここで考えてみてください。
あなたが本当にやりたいこと、それは上のグラフのブルーの部分と合致しないでしょうか?
あなたのやるべきことは、今の会社を単に人工呼吸器をつけて生き永らえさせることではありません。
今の会社を新たなステージにバージョンアップさせることです。
そういう意味では、あなたもまた、起業家なのです。それも生まれついての起業家。
今ある技術、資産、人材、信用、歴史といったリソースを再構築し、生まれ変わらせることが後継者に課せられた使命です。
その過程で、同業他社からは白い目で見られることもあるでしょうし、社内外からの反発もあるでしょう。
しかし、新たなものを生み出すとき、ほとんどのケースで大反対にあっているものです。
反対こそ、正しい道を進んでいる証拠ととらえることもできないでしょうか。
ここを乗り越えれば、新たな展開がある。
そんな予感がしませんか?
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