後継者

後継者の前に現れる問題を書き出してみるとわかる事

中小企業の後継者はとかく制約が多い。
やりたいと思っていることは、反対される(かもしれない)。
お金のかかることは嫌みを言われる(かもしれない)。
社員は先代のほうばかりを見る(かもしれない)し、
取引先も、先代にもみてする(かもしれない)。

会社はこの先どうなるかわからないし、古臭い体質が腐臭を放つ。
もうやってられない、と感じるのは当たり前・・・なのかもしれません。

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上手くいかない、思うようにできない。
そう感じる後継者は、一度その内容をすべて書き出してみていただきたい。
10個でも、100個でも。
もうこれ以上出てこない、と思うまでひたすら書き出す。

で、そのリストができれば、分類してみましょう。
あなたがコントロールできることと、できないことに。

 

いかがでしたか?
たぶん、コントロールできないことのほうが圧倒的に多くないですか?
もしそうだとすると、それはあなたにとっての環境です。

この話はいったんおいておいて、ここで少し自動車を運転するときのことを考えてみてください。
あなたは車を運転し、信号のない交差点に進入します。
左から来る車に注意を払いながら、交差点に入るわけです。
しかし厄介なことに、左の視界は駐車車両で一部遮られている。
車が止めてあるから、非常に安全確認がやりにくい。

それでも気を付けて道路に侵入すると、駐車車両の影からバイクが飛び出してきて接触。
相手は転んで相当な傷を負っています。
バイクの人を介抱しながら、119番に連絡を取る。
はじめのうちは、その人に対して申し訳ない気持ちでいっぱいだけど、ふと思い出す。
そもそも、あの駐車車両がなければ・・・
バイクだってちゃんとこちらを確認していれば・・・
オレが悪いんじゃない。
駐車車両とバイクだって悪いんだ。

 

よくある責任転嫁です。
この例では、たまたま視界を遮ったのが、駐車車両でしたが、
左の視界を壁が妨げることだってあります。
バイクだってこちらは予測していなかったから「飛び出してきた」という認識ですが、バイクのほうはそうは思っていないかもしれない。
法律上は、どんな状況であれ、状況に合わせて運転すべきドライバーの責任を逃れることはできません。
車が動いている以上は、事故を起こせば割合の多寡はあれ、ドライバーには責任が伴うのです。

 

話を元に戻しましょう。
後継者の悩みの多くは、「環境」に対する問題だと言いました。
自分以外の誰かが悪いとか、自分以外の誰かが邪魔をするとか、自分以外の誰かが意にそぐわない行動をするとか。
そしてそういった環境の多くは、コントロールが難しい。
駐車車両を「視界が悪いからどけてくれ」といったところで誰もどけてくれないのと同じ。
自分がやりたいようにやるから、黙っていてくれと言っても黙るはずがない(苦笑)

そこで人は、一般的に「環境」を変えたくなる。
じゃあ、環境をかえたらすべてうまくいくのでしょうか。
恐らく万事オッケーというわけにはいかない。
違う環境に身を置けば、違う悩みが必ずと言っていいほど出てきます。

もちろん、環境を変える事を制止するつもりはありません。
しかし、今の考え方であり続ける以上は、悪いのは自分ではなく、周りの状態という思考パターンを続けることになります。
その考え方を変えない限りは、永遠にコントロールできない問題に頭を悩まされるのではないでしょうか。

これは私自身の体験談でもあります。
親が悪いとか、環境が悪いと考えているうちは何一つよくはなりませんでした。
どんな場所であれ、自分はどうありたいかを追求していくことで、少なくともすとれるの大半は霧散しました。

事故を起こしてすぐは、自分を責めるものです。
あの時こうしていれば・・・と。
しかしだんだんと冷静になってくると、自分を守るために責任転嫁を始めます。
あいつが悪い、あの状況が悪い、と。
その責任転嫁をやめて、自分がどうあるかを考え始めたとき、事態は好転するもののようです。

あなたが今気になる問題は、環境の問題ですか?
それとも・・・?

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