後継者

人の評価を気にしがちな後継者が人の評価を気にしなくなる方法

同族会社で親の会社を継ぐ後継者。
後継者・アトツギが陥りがちなのは、「人の評価に振り回される」という状態。
親を超えたと思われたい、
親より成長したい、
親から認められたい、
親よりすごいと称賛されたい。

後継者・アトツギって普通にそんな思いを持っていると思います。
けど、そういう思いで頑張ると、他人にそのプレッシャーを押し付けがちです。
結果として社員が大量にやめていったり、社内クーデターが起きるなんて結果になりがち。

そのためには、後継者・アトツギが、他人の評価のために働くことから脱皮し、
自分の思いのために働く、というフェーズに入っていく必要があります。
じゃあ、どうすれば良いのでしょうか?


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親の会社を継ぐ技術

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人は誰もが、他人の評価をどうしても気にします。
それはそもそも、人が持ってる本能と言えるのかもしれません。
というのも、人は一人で生きていけません。
だから周囲のコミュニティからはみ出ないよう、常に周囲を見ながら自分の行動を決めていきます。

とはいえ、後継者・アトツギは、評価を受けるべき対象が多岐にわたります。
先代、古参社員、部下である社員、顧客、金融機関……などなど。
こういったところに評価を受けるべき人物像となろうとすると、とても大変です。

一方、人はそんなに変わるものではありません。
ある経営者が学ぶために集っている団体でも、10年、20年選手の会員が表面的には変わっても、本質は変わらないな、というシーンをよく見かけます。
だから、評価のための自分を造ろうとしても無駄に終わることが多い。

となると、他人の期待という縛りから抜け出して、本来持っている自分の特質を使う方が、戦略としては現実的ではないかと思います。

そのためにはどうすれば良いのでしょうか。

まず、何か行動を起こすとき、
「やりたい」ことと「やらねばならぬ」ことのどちらかを分けてみます。
やりたいは、やりでいいと思います。
で、やらねばならぬ、について少し立ちどまってみてみます。

なぜ、やらねばならぬのかを考えてみます。
たとえば、営業成績を対前年比20%アップしなければならない、と考えているとしましょう。
それはなぜなのでしょうか。
なぜ業績をあげねばならぬのか。
なぜ20%なのか。

さらにといます。
それは本当なのか?と。

たとえば、営業成績をあげねばならぬ。
その理由は、会社が衰退するから、と答えたとします。
けど実際に計算してみたら、べつに成績は昨年と同様でもいいし、あるいは3%くらいならダウンしても問題ないんじゃないですか?ってこともあるかもしれません。
けど、やらねばならぬ、という動機をさらに深堀してみます。

それは業績を下げたら不安だから。
会社は困らないのに何が不安か?と考える。
結局自分は、親から起こられること、評価されないことが怖いのではないか?とか、
周囲から見た自分について、気にしているのではないか?とか
いろんな仮説が浮かび上がります。

けどたいていその仮説は、「人から認められなくなる」「メンツにキズが付く」といった他者からの評価を気にしているところにたどり着きがちです。

けど事実は、業績をアップしなくても大丈夫なら、それは本当にしなければならない事ではなく、「自分のメンツのためにしなければならない」という事がわかります。
そこでメンツを気にしなければ、何ができるだろうか?を考えてみます。
今業績を上げるより、社内体制を作り上げることが大事かもしれないし、
仕入れルートや条件を変えることが大事かもしれない。
業績を一時的に落としてでもすべきことが見つかるかもしれませんね。

ここまでわかれば、自分の行動が「本来望んでいる行動」か、「誰かの評価を気にしての行動」かがわかります。
分かれば選ぶことが可能になります。
そこで勇気を出して、今までと違う選択を実験的にとってみます。
実験的なので、大きな事ではない方がいいでしょう。
そしてそれが上手くいくなら、それが私たちの本質がの選んだこと。

他人の評価にどれだけ自分の行動が制限されていたかに気付きます。
そこから新たな人生が始まるくらいのインパクトがあるかもしれません。
大事なのは、「やりたい」と「やらねばならぬ」に動機を分けるという事。

そしてやらねばならぬ理由を考え、それは本当か?と問うてみます。
すると、本当にやらねばならぬものかどうかがわかります。
分かった時、はじめて選択することが可能になります。

ちょっと立ち止まって見てみて下さい。


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