後継者が知っておきたい力の配分

後継者が自信のなさを感じるとき、経営に関する知識不足を懸念しがちです。
そこで、何から始めよう・・・となった時、比較的目が行きがちなのが会計。
もちろんそのことも大事なのですが、お金の計算はあくまで「終わったこと」を整理する話。
それよりも先に、どんな行動をし、どんな成果を上げるかが重要なのではないでしょうか?

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後継者が、会計やお金周りのことを学びたがるのは理由があります。
私の見たところ、「先代がやっていることを自分もできるようになる」という思いがあるのではないでしょうか。
つまり、先代のようになることが自分の義務のように感じてしまっている。
もう一つ言うならば、先代がいなくなった時、自分が困りそうなことと感じている恐れからかもしれません。
ただ実際は、冒頭でもお話ししたとおり、会社の会計は結果の整理です。
むしろ大事なのは、稼ぐ力をどうつけていくかではないでしょうか。

では、後継者は、何を学び、どんな行動をとればいいのでしょうか。
ある”法則”をもとに考えていきましょう。

 

あなたは「ランチェスターの法則」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ある高名なコンサルタントの方がこういいました。
「数ある戦略理論の中で、最も再現性の高いのはランチェスターの法則だ」と。

この法則は、もともと戦争の世界で確立されました。
簡単に言うと、武器効率と兵力の関係を数式化したものです。
ここから、弱者が強者に勝つ戦略を編み出す礎となった法則です。
これを経営に生かそうと発想したのが、故田岡信夫氏です。

 

当たり前の話ですが、弱い武器と少ない兵力で戦うには戦い方が変わります。
それをビジネス上でどう展開するかを考え出したということです。

たとえば、Amazonのように圧倒的な資力とシステム、機動性を持つ業者を敵にしたとき、
小規模の小売業はどう勝ち残っていくか?といった事への答えも、ランチェスター戦略から導くことができます。

 

少し前置きが長くなりましたが、その田岡信夫氏の考えを受け継いだ竹田陽一氏という方がいらっしゃいます。
現在におけるランチェスター戦略の第一人者です。
このかたが、ランチェスターの法則からこんな数値を導き出しています。

願望53%、戦略40%、戦術7%

例えばこれを会社経営に当てはめてみましょう。
願望というのは、いわば会社の理念やミッションと言えそうです。
そして、戦略というのは言ってみれば、ミッションを達成する道筋。
戦術というのは、戦略を実行する際の方法論。

たとえば、あのライザップ。
「願望」は、「人は変われると証明すること」のようです。
「戦略」は、ダイエットプログラムをはじめとした、「結果にコミット」した各種サービスの設計。
「戦術」は、マンツーマンでの指導ということになるのでしょうか。

もっと簡単に考えると・・・
「願望」を「会社が儲ける」としたときに、
「戦略」は、「どこで誰に何を売る」かを考え、
「戦術」は、電話セールスで売り込む、
という感じですね。

 

 

一方で、多くの場合、中小企業は、戦術ばかりを考えてしまうわけです。
「なにをするか」です。
セールやキャンペーンをするとか、
電話セールスするか、飛び込み訪問をするかとか、
来客にはお茶だけじゃなくいくつかのメニューから選んでもらうとか、
そのような感じのことです。

 

違う言い方をすれば、戦術は外から見えるのに対して、戦略は外から見えない。
だから、ライバル会社を訪問してチェックしてみても、見えるのはたった7%の戦術の部分です。

この法則に則ると、見えない部分こそが重要だというわけです。

 

こういった見えないモノを扱うのは、どちらかと言えば先代の年代層は苦手な方が多いと思います。
つまり、社内での会話は、戦術レベルの会話が多いのではないでしょうか。
こういう商品を作るとしたら、どうやったら効率が上がるとか、
営業する際こういう話し方をすれば売れるとか。
戦術は、具体的で目に見えるのでわかりやすいですから、そこを改善すればわかりやすい効果が見えます。
しかし一方で、戦略は目に見えないので、効果が出るまでに時間がかかることが多い。
だから敬遠されがちなのですが、ハマった時の効果は戦術ではとはケタが変わります。

後継者の方は、戦略に関するセンスを養っていくことをお勧めしたいと思います。
具体的には、こんなトレーニングをしてみてはいかがでしょうか。
たとえば、Googleは、なぜ無料のツールやサービスをたくさんリリースしているのに、あんなに稼いでいるのだろうか。
他にもたくさん興味深い戦略をとっている会社はあります。
そのからくりは、外からは見えないので想像するしかないのですが、あれこれと想像してみてください。
そういった癖をつけることで、徐々にセンスが磨かれてくると思います。

そして先代があまり気に留めなかった、戦略に着目することじたいもまた戦略です。
先代が知っていること、やってきたことで競い合っても、経験の差はなかなか縮まりません。
ならば、先代の盲点を補うことで、何かしらの成果をあげられる可能性はあるのではないでしょうか。

 

さて、ここで見落としてはいけない部分があります。
戦術よりも、戦略よりも大事なもの。
それが願望だと、竹田陽一氏はおっしゃるわけです。

これを個人の人生戦略ととらえれば、自分の未来における願望でしょう。
会社経営におけることであれば、前述のとおり理念やミッションではないかと思います。
そのもっとも重要な要素が、53%もあります。
願望がなければ、どんな戦略や戦術をとるかを考えることが無意味にさえなりそうな数字です。
どこへ向かっていくのか。
きちんと考えていく必要がありそうです。
そこがなければ、何も始まらない、ということなのでしょう。

あなたは個人として、なにを得たいのか。
会社として、何を実現したいのか。
書き出してみる機会を持つといいかもしれません。

 

冒頭の、会計や経理といったところの話は、主に7%の部分。
(もう少し発展的に考えると、会計における戦略も当然存在しますが)
7%の部分を気にして前に進めなくなるより、その他の93%に力を入れていくことが大事なのではないでしょうか?

 

 

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