新幹線などの車内販売。
あれが、よく売れるときと売れない時、どんな差があると思いますか?
それを実験した事例があります。
そのことから、私たちはどれだけ環境に影響されやすいかを知ることができます。
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車内販売でモノが売れるタイミングというのがあるそうです。
それは、隣の列の人が何かを買ったとき。
この時は30%の確率で、その隣の人が買う可能性が高まるそうです。
これが何を意味しているかというと、人は周囲の人が何かをすると無意識にそれに倣う性質があることをあらわしているといいます。
考えてみれば、経営コンサルタントの大前研一さんがあげた人を変える三箇条のうち、二つは環境を変える事でした。
具体的には、
・付き合う人を変える
・住む場所を変える
といった項目です。
周囲の人の判断が、無意識に自分の判断に影響している。
これはある意味怖いことです。
たとえば、私の父の場合にもこんなことがありました。
もう父は79歳。
身体は健康ですが、周囲の経営者の多くはすでに引退しているケースも多い。
実は亡くなられている方もかなり多くなってきています。
そうすると、だんだんと気弱になってくる。
今では、会社も気になるけど、自分の人生をより充実したものに、という思いの優先順位が高くなってきているようです。
いくら息子の私がそれを進めても頑として聞かなかったものが、周囲の環境の変化で考え方をずいぶん変えたように見えます。
もちろん、私への気遣いもあるのかもしれませんが、それだけではないでしょう。
私自身も経験があります。
保守的な人たちと付き合っている時期は自分も保守的になりがち。
そして、先進的な人と付き合い始めると、過去の自分が恥ずかしくなることさえあります。
日常的に目にし、耳にする情報で、人は大きく変化する。
これは恐らく重要な要素だと思います。
さて、十数年前に立ち上げた大阪の同業者の二代目の会。
そこには毎月わざわざ新幹線で遠方から集う人がいました。
彼は「地元で二代目が集まると愚痴しか出てこない」ということで、学ぶ環境を目指して大阪まで来ていたようです。
きっと彼は、環境が自分に大きな影響を及ぼすのを知っていたのかもしれません。
今はどうか知りませんが、いろんな団体の青年部みたいなところには二世経営者や後継者が数多くいるようです。
前向きに切磋琢磨しているところはいいのですが、時に飲みながら愚痴の共有をすることが日課になっている場もあるように聞きます。
もしそうだとしたら、それは自分にとってもかなり危険なことかもしれません。
自分がどこに身を置くか。
そのことはしっかりと考えておく必要があるのかもしれません。
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