業界の未来が見えなければ、ルーツを探れ ~後継者が知っておきたい会社の起源

どの業界でも、今、たぶん叫ばれていると思います。
「業界に激震を与える〇〇の脅威!」的な話が。
ある学者に言わせれば、もう社会は”変わった”と言います。

そんな状況の中で、自分たちの将来は?
なんていう不安を抱くこともあるでしょう。
そんな時、あることを紐解けば自分たちの行く先が見えるようになる・・・かもしれません。

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あなたのビジネスの起源は?

そのビジネスが社会に存続する理由

業界全体が停滞している。
中小企業の後継者の方とお話ししていると、こんな話を耳にします。
それって、停滞なのでしょうか。
それとも、衰退なのでしょうか。

そんなことを考えるのに、ある方法をお勧めしています。
それは、あなたの仕事がどのようにしてこの世に生まれたかを紐解いていくのです。
世の中にその仕事が今も存在する、というのは何かしらの社会の不便を解消しているわけです。
そもそもその発端となった「不便」は何だったのか?
これを紐解くことで、あなたの業界や会社が存在する理由が見えてくるわけです。

事例~保険の起源

では、我が家の家業の保険について、どんな歴史があるのかざっと振り返ってみます。
古代オリエント時代から、保険に近い考え方があったなどということがネット検索でもわかります。
交易の中で、災害や盗賊に襲われるリスクを、お金の貸し借りなどでまかなった、と。
もう少しさかのぼると、石器時代の「コミュニティ」こそが保険の考え方の起源だ、という話もあります。
親が亡くなっても、コミュニティに属することで子どもはコミュニティの中で育てられた。
早い話が、誰かが被ったマイナスの出来事を、多くの人で支えよう。
これが保険の起源のようです。

 

当初は、必要な人が集い、みんなで負担の仕方を話し合い、運営されていたのでしょう。
そこにルール、公平化、事業化、ということを考えた保険会社というのが出てきました。
当初、保険はほぼ慈善事業に近いニュアンスだったような印象があったようですが、今や保険会社と言えばバリバリの営利企業。
きっと、顧客となる立場の人々にとっても、社会保障制度なども充実し、世の中が近代化する中で、死と隣り合わせだった時代とは感覚も変わってきたのでしょう。
また、ルール・強制といった制度設計があり、世の中に保険会社が一流企業としてはびこるにつれ、人は保険を助け合いとか、愛情とかいうニュアンスで見ることができなくなってきた。
欲しいから列をなして求められたサービスから、特定企業の儲けばかりが目立つ事業になっていった。
そんな背景があるのではないか、と自分なりに感じたわけです。

保険代理店のルーツ

保険という商品は、コミュニティの愛から、特定企業の営利商品に変遷した。
じゃあ家業である、保険の代理店(販売店)とはどんな仕事でしょうか。
どうやら私が調べた範囲では、当初は地元の名士が地元のためにやり始めたこと、という印象を受けました。
ぼろもうけできる商売というより、社会貢献的なニュアンスが強い。
仕方がないから、世話をしようか。
そんなニュアンスじゃないか、と感じたわけです。
その風土は今もないわけではありませんが、どちらかと言えば保険代理店と言えば、「売る」ことに対して執着していることは間違いありません。
もちろん、顧客をないがしろにするわけではないですが、量を売り、保険会社に評価されることが、ミッションとなっている気がします。

違う方法で実現できないか?

同じ目的を効率よくできてしまう時代

次に、そのビジネスの起源における役割を、今効率的に達成するならどんな方法があるか?を考えてみます。

たとえば、私の家業の話ではこんな感じです。
ルーツは、コミュニティの中での助け合いでした。
その問題は、不公平が起こったり、小さなコミュニティの中ですべてを解決しなければならないので、規模は大きくはなりません。

それを解消したのが、保険会社の存在であり、それをパッケージ化することでより広く知らしめたのが保険代理店。

しかし、そこで弊害が出てきました。
高度にルール化することで、顧客の期待と保険商品の間にギャップができ始めました。
わかりやすく言うと「事故の際、思っていたような金額が支払われなかった」「この事故なら保険が出ると思っていたのに出なかった」という顧客の声。
保険の出る出ない、はある程度決めごとで仕方がないとはいえ、保険会社が儲かっているイメージとダブり、顧客は保険というコミュニティの中での不公平ではなく、保険会社という胴元との関係に不信感を持ちがちです。コミュニティの誰かが得をするとかいう話ではなく、保険会社が一人で得をしているのではないか?と。

この鬱積した顧客の不満はなかなか解消される機会がありませんでした。
だから逆に、保険会社も保険代理店も変わらず商売ができてきたわけです。

しかし、一方で、今やスマホを通して世界とつながれる時代がやってきました。
そこで何が起こるかというと、石器時代におこった「助け合いのコミュニティ」がバーチャル空間を通して出来上がる可能性が出てきたわけです。
そういう考えに至った時、ああ、保険という商品は今の形を維持することはできないな。
そう感じたのです。

今、保険業界のことを知っている人は、そういったことを意識している人も多いと思います。
しかし私は、10年近く前、自分の業界の歴史をさかのぼることでそういう結論を出していました。

自分達はどこで生きていくのか?

さてこうなると大変です。
10年近く前、私はとても焦りました。
で、考えたわけです。
どうせ崩れ行く業界なら、それをなくすために尽力できないか?と。

こういうと同業者からは総スカンを食らいそうですが、保険なんて使わずに済むのが一番なわけです。
だってそうじゃないですか。
保険を使わないということは、事件・事故・病気なんかに縁がないということ。
その状況を作ることが顧客が一番望んでいる事じゃないか、と。

さらにいえば、コミュニティに属することは、それがそのまま保険に近い機能を有します。
震災が起こった時、遠方の友人が助けに来てくれたり、物資を支援してくれたり。
そういったコミュニティづくりが保険を(完璧にではないにせよ)代用してくれるんだ、という思いを持ったわけです。

後継者倶楽部というコミュニティの創設を考えたのもその文脈からです。
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まあ10年前こんなことを言ってた私は、「頭おかしい?」と思われてたかもしれませんが・・・笑

「違う方法」が自分たちの活路となることも

私のいる業界は、長いことイノベーション(技術革新)が起こっていない古い業界でした。
ですから、そういった進化が内々から起こるより、業界外部からの破壊的イノベーション(既存のビジネスのあり方を過去のものにするような革新)が起こり始めています。
これ、古く閉鎖的な業界にはありがちなパターンです。
しかし、常に業界全体の進化が激しい場合は、ここで目を付けた「違う方法」というのが自分たちの活路となることもあるかもしれません。
もしそうだとすれば、それを見つけるだけでもめっけモノですね。

どの業界でも起こっている現実

さて、このような話が起こっているのは、私のいる業界だけでしょうか?
多分違いますよね。
あなたの業界でも起こっているはずです。

IBMがある経営上の決断を行った際、こんな質問がかわされたそうです。
想像してみてください。
自分が今、会社の総責任者を退任する。
その代わり、ドアを開けて新たな責任者として、役員室に入ってきたのは自分。
まったく事情を知らない自分です。
そのまったく事情を知らない自分が会社を見てはじめに何をするか?

この質問は、過去のしがらみのない状態で自分の会社を冷静に見るのにけっこう役立ちます。

まとめ

今回は、会社が携わる業種というか、商品の起源のお話でした。
これをさかのぼることで、今やっている仕事が顧客のどんな困りごとを解決するために起こったかがわかります。
そして、その困りごとが、現在、世の中からなくなればそのビジネスは消えていきます。
そこまでいかなくとも、より効率的に、納得感のある形で解決する方法ができていれば、やはりそのビジネスは変化します。

その時、自分の会社が過去のまんまだとちょっとまずい。
何かしらの舵は切らなくてはならないわけです。
こういう話をすると、どんよりする方は多い。
しかし、どんよりするというのはアイデアがないということ。
アイデアがないということは、同業他社もまだそのことには気づいていないということ・・・ではありませんか?
はじめに動き出す一人になりたいところですね。

これを、自分の会社の起源について考えてみるのも一考です。
創業者は何を思って創業したか。
創業者は顧客のどんな困りごとを解決しようとして創業したのか。
直接インタビューができたりすると、いいですね。

では、まとめてみます。

過去から未来を導くには、次のステップで考えてみてください。

①自分たちの仕事の起源をさかのぼってみる(仕事の目的が見える)
②その目的を別の方法で実現できないかを考えてみる
(新たなライバルの状況がわかるor自分たちの行く道が見える)
③古い業界は「起源に近い」ところに立ち返ることが多いように思います。
仕事が始まった状態に立ち返った時自分たちに何ができるかを考えてみる

多くの場合、このステップで(難産ではあるでしょうが)何かしらのヒントが見つかるのではないかと思います。
ただ、一つ。
間違いないのは、未来が見えないとか、不安を抱くだけでは、なーーーんにも変わりません。
どんな方法でもいいのですが、自分の道を、見つけてくださいね。

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