後継者が「ワンマン経営」をする。
これって、多くの場合、無理をしているのではないでしょうか。
「上司は嫌われるのが仕事だ」なんて思っているとしたら、それは昭和の価値観。
リーダーシップについて、誤解をしている可能性があります。
逆に、ワンマン経営をしたいのなら、この鉄則を守ってください。
「画期的な商品やビジネスモデルを新たに取り入れる」ということです。
ワンマン経営を引き継いだ後継者が、どうすれば一致団結できる組織を作ることができるかを考えてみましょう。
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Contents
後継者が親である先代をお手本にしてはいけない!?
人も時代も違う
後継者にとってのロールモデルは誰か、といえば多くの人が親である先代をまねている可能性が高いと思います。
身近に接するリーダーですから、それこそが正解と考えるのも無理もない話です。
後継者としては先代である親の行動をまねようとします。
そして、昭和時代に活躍した中小企業経営者は圧倒的にワンマン社長が多いと思います。
当時のリーダーというのは、隊列の先頭に立って、チームをぐいぐい引っ張っていくことだと信じられており、メンバーもそれが普通だと思っていました。
時代的にも、ひとたび会社が軌道に乗れば、「そのままのベクトルで、とにかく前進すればいい」という感覚だったと思います。
一つの商品やサービスを、いかにたくさん販売するかが企業の目指すべきところでした。
だから、目標管理は「対前年比〇%」。つまり、去年よりいっぱい売れ、という事です。
目指す場所がはっきりしている以上は、そこにわき目も振らずツッコんでいくことが求められます。
昭和のリーダーは、メンバーに「余計なことを考えさせず」「ただ前進の号令をかける」という事が重要な役割でした。
議論は必要はなく、とにかく動け。
だから、ワンマン経営者というのが成り立っていたのではないでしょうか。
次代の転換点でリーダーの役割も変わっている
では最近はというとどうでしょうか。
今までやっていた販促手段も、キャンペーンも、今一つ盛り上がらず、効果が出にくくなっているのではないでしょうか?
同じものを同じ量販売しても、利益率は低下してきてはいないでしょうか?
だとするとどうやら、何も考えずに、身体だけ動かせばいい時代ではなさそうです。
考えたり、戦略を練ったり、改善したり、方向性をさぐってみたり、頭を使う必要が出てきているのではないでしょうか。
ところで、先代である親がやってきたであろうワンマン経営は、なんとなくうまくいってきたようだけど、後継者が自分でやるとしっくりこないことはないでしょうか。
もしそういう事があるとしたら例えば、社員さんは先輩であり、これまで様々な実績を残した先代はリスペクトするけど、後継者であるあなたに対してその念を抱いていないかもしれません。
なんだかんだ言って、会社の中で培われた歴史というのは重いものです。
後継者のほうが組織における立場が上になったからと言って、若造に従う社員ばかりではないと思います。
先代には感謝の貸し借りが頻繁に行われたけど、後継者とはそういった関係はない、と考える古株社員もいるでしょう。
先代がワンマンでい続けられたのは、立場がそうさせたのではなく、社員との関係性がそうさせたと考えられるのではないでしょうか。
後継者にその関係性がない以上、ワンマン経営をしようとしても、うまくいかないのが現実です。
部下ではなく協力者という考え方
下手に出るわけではないけれど
後継者がこういった、特に古株の社員さんに上手く動いてもらおうとすると、高圧的な物言いでは難しいと思われます。
なんだかんだ言って、彼らにもプライドがあります。
後継者的に、そのプライドの源泉がたいしたものでなかったとしても、彼らにとっては大事なものであることはけっこうあります。
たとえば、今どき職人技術なんていらない職種においても、彼らは時代遅れの技術を誇りに感じているかもしれません。
彼らから見れば、後継者は物事の本質がわかっていない、という事で蔑みの対象としているかもしれません。
こういった部分は主観も入ってきます。
だから扱いが難しいのですが、大事なことはそういった彼らの考えを全く受け付けないのは、事をややこしくするだけです。
まずは価値観として認めたうえで、自分の考えを話し、協力を取り付ける。
そういった考え方が必要だと思います。
高圧的に支持するのではなく、ある程度の人間関係ができるまではしっかり相手の話を聞き入れるよう気を付けてください。
そうすると、相手にも譲歩の心が出てきます。
そこで自分の考えを述べるようにすれば、かなりコミュニケーションは円滑になります。
リーダーは自分の考えを伝え、それで人を動かすと誤解しがちです。
しかし実際のところは、人を受け入れる懐の深さが、人を動かすのです。
どうしてもワンマン経営をしたいなら
いやいや、そんな面倒なことはしたくない。
そういう後継者がいるとすれば、これは一つ義務として考えてほしいのは、「これから圧倒的に伸びる商品やサービス」を取り扱う会社にしてください。
たとえば、あのアップル社は、Mac、iPod、iPhoneといった行列ができるような商品を次々リリースしたから、スティーブ・ジョブズはワンマンでいられたんだと思います。
営業力(つまり人力)で会社の売上を上げるのではなく、商品力で会社の売上を上げる功績を作ってください。
そうすれば、渋々でも社内の人間は従うようになります。
なぜ商品力なのかというと、営業力は結局は「従業員の力」なのです。
だから、それをいくら動かしても社内からの評価はあまり高まりません。
しかし、商品力で行列を作るくらいのものを生み出したなら、誰もが後継者を認めざるを得ません。
要は社員の力を借りずとも、売上をあげられればOKなのです。(ここには後継者自身のトップセールスによる功績なども含みます)
検討してみてください。
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