後継者の視野の広げ方~私がやってみた方法

経営者は広い視野でものを見なければならない。
そんなふうに言われることも多いですが、後継者としてはピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。

私には実は、あるコンプレックスがありました。
それは、父の興した家業である保険の業界以外のことはほとんど知らないということです。
そのコンプレックスを解消するためにやったことを時系列でまとめてみます。

——————————————

■後継者向けセミナー開催日程はこちら

 

 

■小冊子『なぜ親子経営では確執がおこるのか?~そのメカニズムを知り、後継者が”今”を打開するための5つのステップ[要約版]』無料ダウンロードはコチラ
■YouTubeチャンネルで動画配信も行っています!こちらをご覧ください。
■時々読書会をやっています。開催情報はこちらをクリック

世間知らずコンプレックスの後継者

「業界一筋」の脆弱性

私は大学卒業してすぐ、同業他社でしばらくお世話になった後、父の会社に入社しました。
つまり、父が興した保険販売の仕事以外を知りません。
それはバランスを欠いているな、という思いがあって入社5年を過ぎたあたりから結構なコンプレックスでした。

比較的若い世代(といっても40歳代、50歳代)の開業医の先生は割とこんな風におっしゃいます。
「自分は世間知らずなんで、経営のこととか、教えてください」
医師という非常に特殊な環境に身を置いてきた結果、世間とのズレを感じているのかもしれません。
私が知る限り、程度の差こそあれ、わりとその業界に染まっている人は多いので、医師だけではないんじゃないかと思っています。
そして私自身も、「やっぱりヤバイ」と思っていました。

私の情報源(新人時代)

まず会社に入社して、右も左もわからない素人だった私の情報源はこんな感じでした。

・メーカーからの情報 95%
・新聞・雑誌からの情報 5%

つまり、仕事上の技術的な情報ばかりでした。
さらにいうと、この状態だとメーカーのプロパガンダに完全に操られるパターンです(苦笑)
しかも、世間知らずコンプレックスを直すための新聞雑誌もせいぜい5%。
これで世間知らずは正せませんね。

そこで仕事に行き詰まりを感じたこともあって、1年目にビジネス書や自己啓発書を読むようになります。
そこで割合はずいぶんと変化をします。
このじてんで、本による情報が急上昇です。
また、情報ソースのバリエーションが増えてきました。

・メーカーからの情報 80%
・業界指示による情報 3%
・新聞・雑誌からの情報 2%
・ビジネス書情報 15%

ちょうどこのころ、父の勧めもありいくつかの業界団体に加入しました。
そのうちの一つが面白い会で、同業他社だけでなく、同業界で働く人たちではあるけど、違う職種(例えばコンサルタントなど)の方が結構いらっしゃいました。
そういった人との対話は、本の内容を議論したり、教えていただくこともできたのでかなり大きなターニングポイントになったと思います。

業界の外へ情報を求め始めたころ

異業種交流会への参加

20歳だ後半から、30歳代前半にかけて、異業種交流会に参加しました。
これはどちらかというと、そこで商売ができたらいいな、という思いだったのですが(苦笑)
経営について学ぶ場、という設定でしたが残念ながらその気概を感じることができない会でした。
なんだか、会の自画自賛ばかりで、ちょっと微妙な印象を持ちました。
とはいえ、異業種の人との話は時にエキサイティングです。
ということで、だんだんバランスがいい感じになってきました。

・メーカーからの情報 70%
・業界紙による情報 1%
・新聞・雑誌からの情報 1%
・業界団体からの情報 10%
・異業種交流会からの情報 5%
・ビジネス書情報 13%

それでも相変わらず業界関連情報が、多かったです。

有料セミナーへの参加

この当時、わずかでしたが、有料セミナーへの参加をほんの少ししていました。
それはほとんどが、業種特化のセミナーです。
保険の販売店が家業でしたから、保険の売り方とか、セールススキルとか、そんな感じです。
ただ、だんだんと業界特化情報が物足りなくなりました。
というか、やりたいことが、隣の同業者と同じことではない、という自分の感覚に気付き始めたんです。
ということで、一応まじめに業界で直接活かせる知識ばかり学んでましたが、気持ちは別のところにいっていました。

割合としては、以下のような感じです。ちょっとした組み換えが起こり始めました。

・メーカーからの情報 65%
・業界紙による情報 1%
・新聞・雑誌からの情報 1%
・業界団体からの情報 9%
・異業種交流会からの情報 3%
・業界特化セミナー情報 2%
・ビジネス書情報 19%

 

「著者に会いに行く」活動

そこそこ高額なセミナーへ

だんだんと自分の意識が業界からはなれ、自分を磨く、ということに強い関心を示し始めました。
この時やったのは、あの憧れのビジネス書の著者に会いに行こう、ということ。
ほぼ1年間という期間を決めて、読んでいいな、と思ったビジネス著の著者のセミナーに行きまくった時期があります。

たいていは安めのセミナーに参加しましたが、大物の場合は、やっぱり一発ウン十万円かかることもあります。
出版記念セミナーなんかは比較的安価で、本の内容を語っているだけの物も結構ありましたが、やっぱり生は違います。
受け取るものの大きさを感じて、セミナーフリークになります。
当時は自分なりに仕事とは分離して、「趣味」という位置づけだったので、全部自費で行ってました。
おかげで貯金がなくなりましたけど・・・汗

ただ、こういった場で出会った様々な業種の方からは学ぶものがたくさんあります。
何しろ高額の費用を出して学びに来る人たちです。
意識が低いわけがありません。
ちなみに、こういった場で同業他社の人と出くわすことはほとんどなかったので、それなりに優越感もありました(笑)

この時の割合はこんな感じ。かなり業界特有の情報から遠ざかってきました。

・メーカーからの情報 40%
・業界紙による情報 1%
・新聞・雑誌からの情報 1%
・業界団体からの情報 1%
・異業種交流会からの情報 0%
・業界特化セミナー情報 0%
・有料セミナー情報 30%
・ビジネス書情報 19%

コーチングを受ける!

この辺りで、ご縁があり、一定期間コーチングを受けることになりました。
そこでちょっとしたブレイクスルーがあるので、情報の内容はがらりと変わります。
もう業界の情報はいらない、と業界団体を退会したり、各種資格を返上したりしました。
今はこんな感じでしょうかね・・・

・メーカーからの情報 10%
・業界紙による情報 0%
・新聞・雑誌からの情報 0%
・業界団体からの情報 0%
・異業種交流会からの情報 0%
・業界特化セミナー情報 0%
・有料セミナー情報 10%
・ビジネス書情報 30%
・その他 50%

かなり偏ってます。
実は、今の情報源って自分でもよくわからない(苦笑)
しいて言えば、人との会話や出会い、目の前で起こる出来事なんかが情報源と言えるかもしれません。

ある意味世捨て人的なんで心配もないわけではないですが・・・。
こんな偏りを人さまにはお勧めしませんが、私に関して言えばかなり偏ってるということが見て取っていただけるかと思います。

関心のある人がいるのかどうかはわかりませんが、ざっくりした経緯をグラフ化してみました。

 

 

 

 

 

視野を広げる方法

さて、だらだらと自分のことを書いてきましたが、これらの流れを俯瞰して感じたことがあります。
それはどうやら、いつもと違う人と会うべし、ということではないかと思うのです。
なんだかんだ言って、人がきっかけになってることって、私自身多いです。
団体加入とか、著者とか、コーチとか、そういう出会いがあって、重視する情報の内容も質も変化しています。

特に著者に会いに行くフェーズは、けっこう勇気がいりました。
なぜか、そういう人たちと、ツーショット写真とサインをもらうことを自分に課してましたから(笑)
講演が終わって、著者につかつか歩み寄って、ノートを差し出し「サインください」っていうの、なかなかの苦行です。
周囲の人はきっと、「あいつ、アホちゃうか。アイドルと勘違いしてない?ああいうやつに限って、実践できないんだよな」
とか思ってるんじゃないか?とか思いながらやってました。

それでも今から振り返ると、やってよかったな、と思います。

同じメンツで、同じ言葉を話せる環境って、居心地はけっこういいんです。
それを捨てる必要はないと思うんですが、そことは違う環境も味わってみるのがいいんじゃないでしょうか。
私の場合結果として、そうなったんですが、そうなると出会う人は、どんどん変な人が増えてきました。
で、変な人っていうのが、偏りすぎててめちゃくちゃ面白いです。

そういう人たちを見習ってると、なんとなく視野は広くなっていったかな、って感じです。

だから、視野を広げたい、という思いがあるならば、日頃接することのない人と接するよう自分を仕向けてください。
それで十分だと思います。

 

 

 

 

 

 

関連記事

  1. 親が会社を私物化するのに我慢ならない後継者

  2. 兄弟経営は、兄弟が競うと上手くいかなくなる!?

  3. お客さまのための”階段”を作る 同族経営者の二代目社長が考える営業戦略…

  4. お金の使い道でわかる、後継者の関心ごと

  5. 「跡継ぎとして、親がいなくなった時、会社を経営できるか心配」という方へ…

  6. 跡継ぎ・後継者の本当の役割

  7. 後継者として苦しんだからこそ見えた生きる道

  8. 自分の成長が感じられず焦りを感じる2代目経営者の方へ