後継者

後継者の”焦り”の正体

親の会社、これ以上はやっていけない!
親子の事業承継では、よくある後継者の悲痛な叫び。
けど、よく話を聞いていくと、自分で自分の首を絞めている事がある。

「なんで、そんなに焦ってるんですか?」

 

中小企業二代目サポーター
田村薫です。

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もう、自分で考える手は尽くした。
先代は、古い考え方から抜け出せないし、
自分が何かをやろうとすると否定される。
もはや、打つ手はない。
誰か、助けて。

そんな思いを持っている後継者もいるようです。
しかし、視点を少し引いてみると「おやっ?」と思う事もある。

 

実は、私のもとに持ち込まれる相談、会社の経営が悲惨なケースは少ない。
今週の資金繰りがうまくいかなければ、経営破たんします!
という話はまずありません。

きっとそういう方は、まったく違う検索ワードで検索されるのでしょう。

 

むしろ、会社の業績は安定されている方の方が多いかもしれません。
もちろん、大雑把に見てじりじりと売り上げが下がってきているとか、
利益率が下がってきているとか、
ぼんやりした不安を持たれているケースもありますが、
緊急を要する話ではない事が多い。

 

なのに、みな焦っている。
今すぐ○○しなければ、××になってしまう。
そんな物言いをされます。
会社も、先代のワンマンぶりで、組織崩壊寸前です!
なんていう話を結構ききます。

 

けど、一つ一つ現状を紐解いて聞いてみると、
多少の不安定さはあるものの、
「ちゃんと会社としてまわってるじゃん」
と思うことも少なくない。

 

もちろん、気持ちはわかります。
時代はこんなに早く動いている。
一刻も早く、その時代に対応していかなければならない。
なのに、先代は遅々として動こうとしない。
自分は手かせ足かせをはめられた状態だし、
何もできない。

 

焦りますよねー。

 

私もそんな時期がありました。
ちょうど今の時代、世の中の常識がひっくり返るタイミングです。

キンコンの西野亮廣さんは、自分で作った絵本、無料公開しちゃいました。
これで、イラストレーターは一斉に彼を批判しました。
こんなことしたら、自分たちの仕事の価値を貶めてしまう、と。

彼は言います。
実力があるものはこれでよりビジネスが加速するし、
実力がないのに既存の枠組みの中で守られた人はビジネスがやりにくくなる。
これって、船井幸雄氏がいっていた「本物時代」の到来なのかもしれません。

 

ま、そんな小難しい話はこの程度にして、誰もが社会の変化を肌で感じている。
そのなかで、同じことを繰り返しても、同じ結果さえ期待できなくなっている。
だから、オヤジ、会社を変えなくちゃいけないんだ。
後継者の私の主張でした。

 

けどね、今の自分が、この当時の自分みてて感じることがあるんです。
なんで、オヤジの行動を変えさせる必要があるのか?
ってことです。

自分がどう行動するか?という問題については「出来ない理由を指折り数えるのに」
オヤジが変化しないこと、変化を受け入れないことを責めるって、どうなんでしょう。
自分が動けない理由を、先代が容認しないというところに依存してたわけです。
これ、自分の殻の中に入った状態だと、なかなか気づかないんですけど、はたからは見えるんです。
実は、そんな逃げ腰が、後継者のリーダーとしての在り方に影響を及ぼします。

逃げてるから、人はついてこない。
人がついてこないから、焦る。
焦るから、先代をどうにかしようとする。
先代をどうにかしようとすると、動けないくなる。(現実から逃げる)

このループを延々と繰り返します。
焦りの原因は、実は、自分が行動することから逃げている憤りなのではないでしょうか。

このループをどこから断ち切るか。
これを考える時、先代をどうにかしようとするところに初めに手をつけがちです。
先代を追い出すか、自分が飛び出すか。
けど、それは根本的な解決にはなっていません。
なぜなら、逃げている自分は、それでもなお逃げ続けようとするからです。

 

これを、別のところからループを断ち切ると考えてみましょう。
人がついてくる、というところをスタート地点します。

人がついてくるから、自信を持てる。
自信を持てるから、自分が行動できる。
自分が行動できるから、先代が何を言っても気にしない。
何を言われても気にしないから、会社が変わる。

 

もちろん、自分が変わることからスタート出来れば一番いい。
しかし、こんな変化球の出し方もできるはずです。
いずれにしても、ハッキリ言ってしまうなら、後継者のかかえる問題は、先代の問題ではありません。
後継者自身が乗り越えるべき問題なのです。

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