特集記事

後継者が会社を変化させる全過程7【社内会議リアルタイム実況】

当社の社内の会議をリアルタイムでお届けしよう。
そんな恐ろしい企画も、第七弾。

 

私たちに、どんな価値が提供できるか?
ただそれだけを追求し続ける会議は、ほんの少しずつですが形になり始めてきました。

ちなみに、前回の記事はコチラです。

後継者が会社を変化させる全過程1【社内会議リアルタイム実況】(最初の記事)

後継者が会社を変化させる全過程6【社内会議リアルタイム実況】(前回の記事)


私の著書です。

関心を持っていただいた方は、画像をクリック。

親の会社を継ぐ技術

親の会社を継ぐ技術

 

 

 

 

 

 

ブラッシュアップアカデミー(無料版)


 

 

小冊子無料ダウンロードはコチラ
Fecebookページに「いいね!」をお願いします。

 

ぼんやりした話から、だんだんと具体的な内容になってきたこの会議。
ありがちなパターンですが、具体的になればなるほど議論は逡巡する。
当社も例外ではありませんでした。

このプロジェクトのミッション

考え方のおさらい

いつもは冒頭に、これまでの議論のレビューをするところですが、今回はそれはかなり簡素化しました。
その前に、あるコラムの読み合わせをしました。
私が繰り返し言っている事がそのまんま書かれたものを見つけたからです。

内容をかいつまんでお伝えするとこんな感じです。

ある業界では、展示会来場者特典としてカニや肉を使って集客していた。
最近それも反応が落ちたので、他のものを試すと、今度はメロンが反応がいい、なんて話があるそうです。
それで目先の売上が上がるからむしろ問題である。

なぜなら、そんな小手先の事では、今は良くても将来はない。

お客さんは自分にとって価値があると感じた物事以外にはお金を出さない。
その価値を中心にビジネス全体を見直すべき時期が来ている。

業界内における勝ち負けにはほとんど意味はなく、
これからの会社は従来と全く異なるビジネスモデルにとってかわられる。

常に私が社員に問いかけている事が、コンパクトにまとめられています。
この会議は、まさにビジネスモデルを見直す会議である、というところからスタートしました。

具体的な行動

前回決めたことは、高齢の方を対象にボーリング大会を開催しよう、という事でした。
狙いの一つは、コミュニティの形成です。

また、前回の会議終了後に、ある社員から出た提案もピックアップしました。

簡単に言うと、社員の奥様になかなか治らない症状があり、いくつかの病院で診てもらった。
しかしどの病院の医師も、原因を特定することも治療法を提案することもできず、老化現象だと言われたそうです。
4つ目の病院でやっとその原因と治療法がわかったため、結果として、今は快方に向かっています。
この4つ目の病院に巡り合わなければ、その社員の奥様の症状は一生持ち続けなければなかったかもしれない、とのことです。

特に高齢の方は、ネットで検索することが苦手なので、情報が十分入らない。
高齢になるほど体の不調は増えるのに、必要な情報が手元にないのです。
高齢な方のてもとに必要なのに届きにくい情報の提供は、お客様にとって非常に大いなる価値となるのでは?
というものでした。

これを仮に、医療情報提供サービスと呼ぶことにしましょう。

今回のテーマはこの二つの具体的な実行ステップを決める事です。

プロジェクトミッション

ここでこのプロジェクトのミッションを確認しました。
なぜなら、具体的な行動レベルの話に夢中になると、目的を見失うことが多いからです。
そこで、プロジェクトが到達すべき理想の状態をイメージし、
高齢者を地域・情報の分断から救え!プロジェクト。
と勝手に名付けました。勝手に、です(笑)

ここから細目を決めていくわけですが、委員長から決めるか、ある程度の枠組みを決めるか。
私としては、委員長を決めてしまった方が楽なのですが、ある程度の枠組みを先に決める方に流れました。
何となく心配したのは、組織の免疫機構が働いているのではないか?という事です。
組織の免疫というのは、実行を妨げる無意識の行動を言います。
(組織の免疫についての詳細はこちらの記事をご参照ください。事業承継の問題は心の問題 )

委員長に任命されたりすれば、大変そうなので無理もありません。
しばらく沈黙があったのち、ある案が出てきました。

妥協案・・・?

少し議論のもみ合いがあったのち出されたのは、こんなアイデアでした。
まずは日程だけを決める。
そこで、何人かのめぼしいお客様に趣旨をお話しし、声をかける。
その状況に応じて、第一回開催を検討しよう。

とりあえずは市場調査をしてみよう、という事です。
ただ、お誘いするお客さまの固有名詞を聞いてみると、そもそも外に出るのに抵抗のある高齢者ではなく、
非常に社交性の高いお客さまばかりの名前が出てきます。

それを指摘し、本来のミッションとずれないか?と問うたものの、とりあえずその”市場調査”の結果を含めて話を進める事となりました。
ここで、ざっくりした参加費、開催地などといったところが決められていきました。

情報砂漠

溢れているようで手に入らない情報

ボーリング大会については、徐々に形が見え始めてきています。
そこで、もう一つの議題である、医療情報提供サービスです。
当然のことですが、私どもは評価機関ではないので、第三者的な情報提供は不可能です。
しかし、「口コミ情報」ならば、提供できる手はあります。

というのも、保険という仕事をしている関係で、病気に関する情報はそれなりに入ります。
お客さまの主観ではあるものの、あのお医者さんは子供でも見てくれるとか、説明が丁寧とか、
そういった感想レベルの話は十分集める事が可能です。

そこに、いくつかのご自身の治療の事例などをお話しいただくことで、お客様に必要な情報をお届けできる可能性はあります。
もちろん、法律の絡みがありますので、どこまで情報を出すかといった所でもいろいろと考えるべきところはあります。
しかし、情報はあふれているものの、自分にフィットした情報がどこにあるのかがわかりにくいのが今の時代。
これは一つの価値にはなりそうです。
継続して進めていく事になる・・・というより、私自身の一押し企画ではあります。

これを新たなビジネスに

そんな話をしている最中に、ある社員がこういいました。
「私は、クックパッドというアプリに月300円くらいですけど払っています。
これは十分に価値があるので、全く惜しいとは思いません。
だから、医療情報だってすごく価値があると思います。
これ自体をビジネスにしてもいいんじゃないですか?」

なかなか面白いアイデアです。
保険の仕事をしているからこそ手に入る情報、一定数のお客さまを持っているからこそ手に入る情報。
これを別の形でビジネスに仕立てるというのは、興味深い話です。
もちろん、法律の関係で、医療情報に関してはかなり難しいハードルはあります。
それを何か別の形で置き換えると、私たちにできる事があるかもしれません。

社内の配置換えを

実は、当社では今月、産休&育休で休んでいた社員が復帰します。
社内の保険に関する事務は、基本一人でも問題なくこなせることがわかりました。
なにしろ、産休社員が休んでいる間は、実務を一人でこなしていました。
産休代替要員を臨時で雇いましたが、彼女には保険実務というより電話応対と、別の独立した仕事をお願いしていますので保険の事務を全くやっていません。
少し余裕を見たとして、繁忙期でも1.5名いれば十分です。

利益を生まない事務に割く人員は最小限で良い。
先程のアイデア(月額課金の情報提供)を出した社員を、保険の実務からある程度フリーにすることにすることにしました。
やることは、新たなプロジェクト創出とマーケティングです。
復帰社員への引継ぎなどで、1~2か月は見たほうがよさそうですが、引継ぎ完了後その体制に移行します。
本人に話をしたところ、「私に出来るかどうかはわかりませんが、面白そう。」とのことで、まんざらでもなさそうです。

会議の中から、人員配置の変更が出てくるという、ちょっと面白い展開になってきました。


私の著書です。

関心を持っていただいた方は、画像をクリック。

親の会社を継ぐ技術

親の会社を継ぐ技術

 

 

 

 

 

 

ブラッシュアップアカデミー(無料版)


 

 

関連記事

  1. 後継者が会社を変化させる全過程1【社内会議リアルタイム実況】

  2. 後継者が会社を変化させる全過程19【社内会議リアルタイム実況】

  3. 後継者が会社を変化させる全過程21【社内会議リアルタイム実況】

  4. 後継者が会社を変化させる全過程4【社内会議リアルタイム実況】

  5. “後継者が会社を変化させる全過程12【社内会議リアルタイム実況】

  6. 後継者が会社を変化させる全過程20【社内会議リアルタイム実況】

  7. 後継者が会社を変化させる全過程16【社内会議リアルタイム実況】

  8. 後継者が会社を変化させる全過程2【社内会議リアルタイム実況】

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。