社内に浸透させる共通言語~同族経営の二代目経営者による会社改革

後継者の方が、会社に新しい文化を浸透させていく。
その過程で起こるのが、先代との対立です。
多くの場合、まず初めにこういう会社にしたい、という思いがある。
それを先代に伝える。
そして後継者が社内に伝える。

これで表向き後継者の意図するところが社員に伝わったかのように見えるわけです。
しかし、多くの場合、先代の鶴の一声で振出しに戻る。
このもどかしさから、先代と子である後継者が対立を深めるというのはよくあるはなしです。
もし、それが上手くいかないとすれば、どうすればいいのでしょうか。





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水は上流から下流に流れます。
それと同じように、企業の意志も基本的には上司から部下に流れます。
これが自然な流れではあります。
だから、会社を変えたければ、上にいる人の意識から変えていかなければならない。
これ、合理的な考え方だと思います。

 

しかし、それでは上手くいかないことが多いのが、事業承継の真っただ中の親子経営。
最近思うのは、こういった企業文化を作るにあたっては、実は中間管理職の立場の方々の教育が非常に重要だと思います。
それをある程度短縮して行う方法はないものか。
そんな事を常々考えていました。

 

そこで一つ有効と考えられるのは、会社において重要な決断における判断基準を社内で「流行させる」ことです。
難しい事を言っても、その内容のとらえ方は人によって違います。
本質を上手くとらえられる人と、表面的な理解にとどまる人が必ず出てきます。

たとえば、私がやっているのが、販売戦略についてのキーワード。
「私たちがはじめに販売するのは、”予防”ではなく、”治療”である。」
という考え方です。
販売に関するアイデアを、予防か?治療か?で判断する方法です。

 

もう少し具体的に説明します。
たとえば、がんという病気に備える内容で考えてみましょう。
予防といえば、「がんにならないための生活習慣20か条」みたいなものでしょう。
多くの人はがんになりたくはない。
その思いはあるはずなのに、その20か条を守る人は決して多くはない。
つまり、予防は売りにくい商品であり、お客さんの視点からは遠いものです。

 

治療といえばまさに、がんに罹ってしまった人なら、名医と聞けば並んででも受診したい、と考えるでしょう。
高いと言って、文句を言う人はいないでしょう。

 

私たちが”はじめに”扱うべきは、治療、と社内で伝えています。
つまり、今お客さんの目の前にある問題や苦痛をできるだけ早く取り除くことをまず販売する。
その後の心配については、”治療”をまずは提供した後に”予防”についての情報を提供しよう、と言っています。
正当な順序から言えば逆ですが、お客様の受け入れやすい順序でお話しするのも一つの正義でしょう。

そんな価値観を社内に浸透させるため、何かをやろう、といったとき、必ず
「それは治療?それとも予防?」
と問いかけます。

予防であれば、その前に関連した治療を提供できないかを考えよう、と言っています。
本質的な意味では、予防が重要なのは百も承知です。
しかし、その認識のないお客さんに、いきなり予防の話をしても私たちから遠ざけるだけです。
だから、お客さんが頭に浮かべる順序で私たちも提案すべき。
プロとして正しい事を押し付けるのではなく、お客さんが正しいと感じる順序でさりげなくプロが考える道に導く。
それこそが今必要なことだと、社内では繰り返し言っています。

こんな価値観を「予防か?治療か?」という誰でもわかる価値観・言葉をあえて使うことで、その考え方を浸透させる方法もあるのです。

これは会社としての判断基準を社員一人一人の頭にインストールする作業だと思っています。

こういったシンプルな判断基準の集合が、理念やミッションを形作る一部となります。
とすると、逆に、会社が実現したい理念やミッションを、細分化し、実行レベルに落とし込み、習慣化させるのは、後継者の大事な役割だと思います。
会社全体の文化を変えたいときの一つの手段として、部分から入るというのも選択肢としてもってみるとよいのではないでしょうか。

部分から入ると、抵抗も小さくて済むことが多いのです。

 

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