後継者にとっての苦難や悩みは自分を成長させるためのシグナル

親の会社を継ぐ後継者にとって、色んな精神的なあるいは物理的な障害や悩み、苦しみがあるんじゃないかと思います。
ある後継者の方は、親との確執に苦しんでいました。
具体的には、自分のやりたいことをことごとく親に制止されるという事です。
成果をあげろと言われる一方で、やろうとすることが制止される。
この後継者はあるタイミングで、この八方塞がりな感じのなかからスッキリした状態になれたと言います。
一体何が起こったのでしょうか。

 

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後継者が何か新しいことをしようとするたびダメ出しがなされる、という事は良くある話です。
そこで、私のところにご相談に訪れました。
色々と対話をした中で、「じゃあ、なぜ先代はなぜダメ出しするのでしょうか?」という問いかけをさせていただきました。

すると、「オヤジは、新しいことをやりたくないんだ。今までのやり方でやりたいと思っていると思います」後継者は答えます。
じゃあ、なぜ、新しいことをやらず、今までのやり方でやりたいと思うのでしょうか。
古いしきたりにこだわっているとか、頭が固いとか、いろんな意見が出てきました。
それでもさらに問いかけていくと、「新しいことを面倒なことと思っているのかも」とか、「新しいことを取り入れることで、自分が困ると感じているのかも」とかいう可能性が出てきました。

はじめのうちは、親と敵対する姿勢で外側から相手を見ていたのが、相手である親の視点に立って考え始めました。
これを例えば、U理論といわれる「過去の延長線上ではない変容やイノベーションを個人、ペア(1対1の関係)、チーム、組織、コミュニティ、社会のレベルで起こすための原理と実践の手法を明示した理論」でいうところの、「相手の靴を履いてみる」という状態かと思います。Uのそこを経験した先には、統合的視点で未来を生み出していける状態への入り口です。

ここで一つの課題が見えてきました。
親が私たちのやることにダメ出しする際に、親である先代がもっている不安や不満が明確になると私たちはそれに対処することが可能になってきます。
新しいことが面倒ならば、それをフォローする体制を作って提案してみればいいのかもしれません。
新しいことを始めても、先代が困らない状態をつくればいいのかもしれません。

なんにせよ、「ダメ出しされてつらい」という停滞した状況からは一歩前に進むことができるようになります。

さらに興味深いことに、こちらが相手の視点で物を考え、コミュニケーションをとり始めると、先代の態度も徐々に軟化してきたようです。
色々と面倒に思うことは未だにあるとはいえ、以前とは比べ物にないほど状況は変化したと言います。

親子の確執もまた人間関係です。
そして、衝突が起こるときに、私たちの相手への対応や、精神的な寛容度が不足していることが多々あります。
問題や衝突が起こる時こそ、そこを広げるチャンス。
そう思えた人が、成長するし、成長しなければずっと同じ場所で苦しい思いをすることになります。
早く気付いて、前に進んでいただければ嬉しいです。

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