中小企業の事業承継は「担当者の変更」とはわけが違う!?

たとえばある実務担当者が退職などをすれば、会社としてはその代わりを採用するなりします。
その人のやっていた仕事を、同じようにこなしてくれる人が見つかればOKなわけです。
じゃあ、中小企業の経営者の変更も同じでしょうか?
事業承継というやつは、もう少し複雑なようです。

今回は、その複雑さを紐解き、後継者の役割というものを考えてみたいと思います。

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私の感覚で言わせてもらいますと、30年前とか、40年前に事業承継を果たした会社は実は「担当者の変更」ほどシンプルとは言いませんが、非常にスムーズな事業承継が可能だったケースが多いと思っています。
中小企業の業態の変化が必要なかったからです。
建設業は建設業であり続けられたし、製造業は製造業であり続けられました。
まだまだ仕事単位の粗利率は眼に見えて悪くなるほどではなかったし、そもそも需要に勢いがあったから売り上げは伸びていた企業が多いのではないでしょうか。
つまり、取り立てて目立った手を打たなくとも、会社は存続したのです。

という事はつまり、後継者としてやるべきことは、組織の中にうまく溶け込み、仕事をおぼえ、先頭に立てばいい。
文字で書く程には簡単ではありませんが、わりと直線的でシンプルな努力で何とかなったわけです。
もちろん、社会の価値観が大きく変わらない状況ですから、合わない人はトコトン合わなかっただろうと思います。
それでも社会の風潮は、「自分の好き嫌いで仕事を選ぶものではない」という考えが一般的でしたから、なんとなく社会に合わせてやっていった人が多かったのではないでしょうか。

 

しかし、今の事業承継はいかがでしょうか?
たぶん、先代のころからじりじり売り上げは下がってきているのではないでしょうか。
売上のみならず、利益率も低下しているケースが多いでしょう。
さらには、コンプライアンスだの、ホワイト/ブラック企業だの、環境問題だの、親の世代では全く無視してきたことに気を取られる現状があるわけです。
つまり、前の”担当者”と同じ仕事ではなくなっているのが、経営者の仕事と言えるのではないでしょうか。
引継ぎだけやっててもダメ、ということです。

しかしそのことに気付いて動き出すと、いろんな抵抗がおこります。
顧客から、また社員から「先代はそんなことを言わなかったぞ」と言われた人は、わたしと同世代の後継者ならたくさんいるんじゃないかと思います。
かつておおらかな時代はOKだったことが、今やそうではなくなった。
だから固いことも言わなければならないことがあるのに、そうすれば自分が悪者になってしまう。
なんとも面倒な時代です。

 

とはいえ、私はこの時代の変化、けっこう歓迎しています。
なぜなら、父のやり方をそのままやれと言われても、私は嫌だからです。
合うか、合わないか、といえば親のやり方はまったくもって私に合いません。
そもそも、会社を「対前年比」の売上で測る物差し自体が、「なにそれ?」と思ってしまうのです。
そういった過去において「あたりまえ」と言われた価値観が今崩れてきています。
そんな風景を見ていると、今の時代でよかった、と思ってしまいます。

 

単なる担当者変更であれば、仕事の中身は変わりません。
しかし今の時代の事業承継は、単なる担当者変更ではありません。
むしろ会社を改造する一大事業の傾向が強いでしょう。
だとすると、「自分好み」に変える余地が出てきます。
ガチガチのルールに縛られた世界ではないわけです。
そこへ踏み出すための下積みが未だとするなら、ちょっとした希望を抱くことができるのではないでしょうか。
だから、今すぐこういう事を考えてみてください。
「すべての障害を取り去った時、自分はどんな経営者になりたくて、どんな会社を作りたいのか」という事を。
意外とこの問いの答えを持っていないのが後継者にありがちなパターンです。
夢を抱かずして、前向きにはなれないのではないでしょうか。

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