後継者

後継者のトレーニングは経営者団体の役員で。 事業承継の後継者育成のコツ

後継者にとって、様々な経営者の会合は学びの宝庫です。
基本的に、そういった会にどっぷりつかることを私はお勧めしませんが、学びのために関わるのは悪い話ではないと思っています。
私も、いやいやながら(笑)、いくつかの会の役員をやったことがありますが、その時に学んだものは少なからずあります。
そこで感じたのは、経営者と言っても、意外と経営者らしい人っていない、という事なのです。


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世の中には、様々な経営者の会があります。
これにどっぷりつかることは、私はあまりお勧めしていません。
しかし、こういった組織で、役員などをやることで組織というものを学ぶのは、とてもいい機会だと思っています。

そこに集まるのは、当然経営者ばかりです。
しかし、そんな中でも、決めるべきことがなかなか決まらないのです。
といっても、そこに集まる経営者の能力の問題ではありません。
周囲への配慮をするがゆえ、物事が決まらないのです。
もっと言ってしまえば、自分で責任を負うつもりがないから決まらないと言えるのではないでしょうか。

自分の会社の事なら、はなから自分で責任を取らざるを得ない環境ですから、たとえしぶしぶであったとしても自分が決めなくてはなりません。
しかし、そういった団体の場合、譲り合いをして、誰かが決めてくれるのを待つ傾向が割と顕著に出てきます。

 

その背景にあるのは、単に責任を取りたくないという事かもしれませんし、嫌われたくないという感情があるのかもしれません。
ポテンヒットではありませんが、お見合いをしているうちに、無難な結論に導かれていく。
そんな状況があるような気がします。

 

こういった組織の中で、強権を発動すると大抵結果は二つに一つ。
嫌われ者になるか、頼られる(依存される?)かです。
どっちにしても、決める側の人間としては、面倒くさい話です。

 

さて、この構図、どこかで見かけたことはありませんか?
もし、会社の中で、社員が自ら動かない、会議をしても意見が出ない、そんな状況があるとしたら社内で同じような力学が働いているかもしれません。
すると、社内で何が起こっているのかが、つかみやすくなりそうですね。
組織の長とその構成員の関係を写し取ったのが、経営者団体に見られる状態といえるのではないでしょうか。

その組織をどうコントロールするか?という実験場に、経営者団体での実験はとてもリアルで興味深い反応を得ることができます。
だから、積極的に、役員の立場は買って出たほうが学びにはいいかもしれませんね。
自分の会社で失敗すれば実害が及びますが、経営者団体は辞めてしまえば終わりです。
まぁ、ここまでブラックなことを言うと、批判されそうですが、それぐらいアグレッシブでもいいのではないでしょうか。

 

こういった経営者団体でもう一つありがちなのが、無難な選択をしてしまいがちなことです。
目が覚めるようなグッド・アイデアを求めるのではなく、誰からも反対が出ないような無難な案に意見の本流が流れがちです。
それも無理からぬもので、すごいアイデアというのは、それだけハレーションを生みます。
そこまでしなくても…という事になるのは、よくわかります。
正直、私もそうやって”無難に過ごした”会や時期がありました。

これは、実はどこにコミットするかなんですね。
その会としての成長なのか、
それとも今の役割をとりあえず大過なく過ごすことなのか、
どちらを選ぶかで振る舞い方は変わります。

 

まあ、社外活動なら、それはあくまでもあなたの選択です。
楽しく仲良くやりたいなら無難に過ごせばいいし、
自分の意志を貫きたいなら、ハレーションをものともせず自分の道を進めばいい。
じゃあ、自分の会社の事ならどうでしょう。
無難な選択を繰り返した先にある未来、って何が見えるのでしょうか。

 

実は、こういった事に関して、先代は肉食系のイメージから、ガツガツとしたアグレッシブな選択をしてきたとように見える場合が多いと思います。
しかし、私の見る限り、そうではないことが多いように気がします。
どういうことかというと、

自分で考え、決断する

というのが苦手なのです。
とくに、決断はもとより、「自分で考える」ことは非常に苦手な方が多いのです。

過去、様々な苦境があったときに行った先代の決断をたどってみてください。
世の中でいいと言われていること、誰かがいいといった事を盲目的に信じ込んで、その通りにしている事が多くありませんか?
先代が、自分で考えて、考えて、作り出したものというのは意外に少ないような気がします。
また、考えるきっかけは、大抵、なにかの圧力を受けたときではないでしょうか?
上手く行っているように見えるものを、見直しするといった課題発見についてはあまり得意としていない方が多いように思います。
あくまで私の私見ですが(笑)

それでも人と同じことを、量的にたくさんこなせば成長できた時代です。
当時はそれでよかったんだと思います。

 

後継者は、恐らく誰も疑問を感じていなかったところに課題を発見し、それを変えていくトレーニングが必要だと思います。
その練習場として、経営者団体の役員になることはとても学びのある場所だと思います。
私は、いやいややりましたが、これをお読みの皆さんには積極的に手をあげて頂けるとよいのではないかと思います。


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