後継者がマーケティングを学ぶべき3つの理由

後継者に限らず、様々な経営者を見ていると、「勉強しなきゃ!」という思いは皆さん持っておられます。
身近な後継者や経営者の方々は、一生懸命情報収集しようと、いろんなジャンルのセミナーに通われてる方もいらっしゃるようです。
それを少し離れたところから眺めていると、あっちをかじっては、こっちをかじり、といったふうに思考が拡散しているようにも見えることがあります。
もしかしたら、それは何を学ぶべきかがまだ明確になっていないのかもしれません。

 

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こんにちは。
中小企業二代目サポーター田村薫です。

 

経営者・後継者の方は、勉強熱心な方が多いと思います。
私の周囲にも、あちこちの勉強会やセミナーに参加している方を見かけますし、私自身もその一人です(笑)
ただ、時に「何を知りたいのだろう?」と首をかしげたくなる方もしばしばいらっしゃいます。

大きなくくりで言えば、「経営について学ぶ」という事なのでしょうが、経営といってもいろんな分野があります。
マーケティング、セールス、人事・マネジメント、財務などなど、数えればきりがありませんが、あれもこれも学んで結局どれも実践できませんでした、という事があるのではないかと思います。

 

そもそも、経営者・後継者の方は、何を学ぼうとしているのでしょうか?
さらに言えば、経営者・後継者の方は、会社がどうなればいいのでしょうか?
まずはこの問いから始めたほうがいいかもしれません。

たしかに、会社の中は問題山積です。

  • 思ったような売り上げが実現できていない
  • 社員とのコミュニケーションが上手く行っていない
  • 社員が自ら考える組織を作りたい
  • 会社の未来をどうしていくべきかをしりたい

そんな問題を多くの経営者の頭を悩ませている事でしょう。

 

じゃあ、という事で、給与体系を変えれば社員が生き生きとするかも、と言って給与体系セミナーに行き、
社員の研修をやれば、社員の質が上がるかもと、社員育成セミナーに行き・・・
そんな行動に出るのですが、それで上手く行くかというと、なかなかうまくいかないのではないでしょうか。
一つの問題に対処すると、次の問題が出てきて、そこに対処すると、さらに次の問題が出てくる。
もはや、もぐら叩き状態です。

 

根気のある経営者・後継者ならば、そこに一つ一つ対処し、いつかは会社もよくなっていくかもしれません。
しかし、私のような短気な人間には、なかなか結果が出るまで待てません。
いえ、多くの経営者・後継者の方も、決して気が長いほうではないのではないでしょうか?(笑)

 

そういったときに、考えたいのが会社のコアの部分です。
給与体系を作るには、戦略的な従業員の活かし方というコアが定まっていなくていいものができるはずがありません。
社員教育だって、社員のモチベーションだって、会社がどの様な意志を持つかを明確にできなくて上がるものではありません。
そもそも、会社がどこに向かおうとしているのかを示せなければ、制度や教育だけで人が動くとは到底思えないのです。

そもそも、私の知る範囲で、多くの経営者・後継者が最も知りたいことは、
時代の変化の中で次にとるべき戦略・会社の方向性
なのではないでしょうか?
もし、そうだとすれば、それを教えてくれる人はこの世の中に誰一人として存在しません。
なぜならば、それはあなたの会社固有のものである必要があるからです。

しいて言うなら、お客様の中にしか存在しないのです。

 

 

そこで、そこへ向かうもっとも近道だと私が考えているのが、
マーケティングを学ぶことなのです。

マーケティングというと、広告、販売促進、市場調査といったイメージが強く、大企業が行う難しい理論と捉えがちな人が多いと思います。
これはマーケティングの一部であって、全体ではないと思います。
一方で、コンテンツマーケティング、ダイレクトマーケティング、WEBマーケティングといったように、個別のスキルのイメージが強い人もいらっしゃいます。
これは方法論ですね。

学術的に学ぶ必要はないと思いますが、マーケティングの基本的な考え方は、会社の戦略を決めるうえでとても重要になってきます。
ですから、今後の戦略を考えたい、と思うなら、ぜひマーケティングを学んでほしいのです。
その理由は、おおきく3つあります。

 

まず一つ目は、マーケティングはお客様を知る事だからです。
マーケティングは商品ではなく、お客様から始まるといわれます。
手持ちの商品をどのようにして売るか?というのがマーケティングではありません。
お客様の心の奥底に、どんなニーズが潜んでいるのかを知ることから始まります。
具体的な、マーケティングスキルを使って販売に役立てよう、と考えるとお客様の事を深く深く知らなければ成功しないのです。

 

そして二つ目は、マーケティングは既存商品とお客様の欲しいもののギャップを知ることです。
お客様の本当の想いを知れば知るほど、従来からある既存商品や既存の仕組の不都合が見え始めてきます。
そのギャップを埋めることが、商品開発や会社の体制づくりに影響を及ぼさざるを得なくなってきます。

 

そして三つ目にあげるのは、マーケティング活動の結果、自社のコアが明確になり始めます。
お客様のどんな要望に応えるのか、そこを考えざるを得なくなります。

 

かのP・F・ドラッカーはこういいました。

企業の目的が顧客の創造であることから、企業には2つの基本的な機能が存在することになる。すなわち、マーケティングとイノベーションである。

私はこの意見が全面的に正しいと考えています。
理解するには随分と時間はかかりましたが・・・。

 

ところで、私自身、家業である保険代理店を引き継いだ時、何をどうすればいいか迷っていました。
とにもかくにも、手っ取り早く売り上げを上げる方法はないものか・・・。
そう考えて、学び始めたのがマーケティングです。
白状すると、ラクして儲かる方法を探していたのです(汗)

当初は、「○○さえやれば、売上■億円」なんていうノウハウに飛びついたクチです。
しかし、こういった事をキチンとできるようになるには、本当の意味でお客様を知らなければならないことに気付きます。
そうすると、業界で言われている常識がいかにお客様の感覚とかけ離れているかを知ることになります。

難しいのは、ほかの業種ならいざ知らず、保険というのはマーケティングの世界でも少し特殊な業種になります。
そもそもお客様は、保険を欲しいという事もなければ、必要性は感じつつもそれが差し迫ったものでないというものなので、お客様の本心が見えにくい業種だと思います。

それを象徴する話として、こんなエピソードがあります。

ある保険会社が「がんで入院したら1日1万円もらえる」と喜んでいるCMを流していたそうですが、その方はこんな感想を漏らしていました。
「がんなのにうれしいわけないだろ。」と一言。

私はそのCMを知らないのですが、恐らく「このお値段で1日1万円の保障があるなんて!」という趣旨のCMだと思います。
業界人的には、「お客様、そうではなくて・・・」という話をすべきところでしょうが、お客様が受け取ったものがすべてです。
お客様にとっては、がん保険よりがんにならないことのほうが大事なのは、当たり前の話です。

 

ここで考えるべきは、「私は保険屋だから、保険の普及で世の中を経済的苦しみから救う。」という選択肢と、
「そもそもがんで苦しむ人が出ないように何ができるだろうか」を考えるという選択肢が目の前に現れます。
どちらが正しいという訳ではありませんが、お客様の心の声に耳を傾けなければ選択肢すら現れないわけです。

そういった積み重ねが、会社の戦略となり、ミッションと昇華していくケースは結構あるのではないかと思います。

 

だから、何を学ぶかに迷ったら、ぜひ、マーケティングを学んでみてください。



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