親の七光りで濃くなる影

もう10年くらい前でしょうか。
ある同業者との会合の後、帰りの電車でたまたまご一緒した同業者からこんな耳打ちをされました。
「あなたも大変だねぇ。いろんなこと言う人がいるから。」
私には何の話かさっぱりわかりません。
詳しく聞いてみると、その方の話によると、当時、私は相当ねたまれていたようです・・・。

 

こんにちは。
田村薫です。

 

私の父は、家業である保険の販売店としてそこそこやってきたわけです。
ゼロから営業を始め、全国のコンテストに入賞するまでの会社にしました。
その後、同じように起業する人たちの教育用ビデオにうちの父の物語が紹介されていたので、まあちょっとした有名人だったわけです。

ところで、耳打ちしてきた人が集まるその会合の参加者のほとんどは、初代で事業を立ち上げた人です。
父と同じように、まったく顧客がゼロの状態から、一人、営業で今の地位を勝ち取った人ばかりです。
それぞれの方のお顔を思い浮かべると、尊敬すべき人ばかりであることは間違いありません。

しかし、そんな人たちの中には、何の努力もなくそういった会社の代表に収まる私の事を、面白くない、と感じる方もいらっしゃるようです。
私が、そんな先輩方にしっぽを振ってひれ伏すならともかく、自分の世界に浸るタイプだからなおさらです(笑)
単純に、生意気な奴と映っているかもしれません。
また、それと前後して私の実力に見合わない業界団体の会長を拝命なんてしたものですから、きっと余計に面白くなかったのでしょう。

とはいえ、それまでは周囲の評価などあまり気にもしていませんでしたが、そんな噂を聞くと、会う人会う人に対し、疑心暗鬼になってしまいます。
親しげに話すこの人も、自分に対してそんな思いを持ってるのかなぁ、なんて。

親の七光りは、いい意味でも、悪い意味でも輝きます。
それはしょうがない事ですね。
それまでの経験の中で、そのことをある程度予想はしてたので、
「君、ねたまれてるよ。」
といわれたところで、正直私の感想は、「ふーーん」でした。
事実であってほしくない思いは、ないとは言いませんが、弁解するつもりも、卑下するつもりもありません。

現実に起こった話として、嫌がらせの類も結構あります。
「アイツの会社、どうやら潰れたらしいぞ。」
そんなうわさが一部の同業者を駆け巡ったこともあるようです。
同業者の集まりにあまり顔を出さないものだから、そんなうわさが流れたのかもしれません。

他で面白いのは、飛び込みでやってきたあるお客さんの証言でした。
たまたま対応した私は、お客様の衝撃的な言葉を耳にすることになります。

そのお客様はこうおっしゃいました。
「今まで保険はA社でお世話になってたけど、そこの店主と相性が合わず他の業者を探してたんです。A社の社長、あそこ(私の会社)だけは行くな、と言われたけど、そんなもの、私の勝手だしね。」
なんてことを漏らしていました。
よっぽど私の会社は同業者に嫌われていたらしい、とその時びっくりしました。

よく言われるのは、出る杭も、究極に出てしまえば打たれなくなる。
さすがにそれはハードルが高そうですね。
じゃあ、出ないようにひっそり暮らそうと思っても、それも許されないようで、結局、どっちも難しいわけです。

 

多分、そんなことで悩み、ふさぎ込むくらい繊細なタイプだったらきっと私ももう少し周囲の人から受け入れられたのかもしれません。
けど、私の出した結論は、シンプルです。
親の七光りといわれようが、変な噂を流されようが、
相手にするだけ無駄
という事です。

 

こういった他人を陥れようという人ほど、業界のリーダーとしての地位を確保したがります。
そして、その手段は大抵古い。

彼らが徒歩で山頂を目指すなら、
私たちは、山頂に一気に飛べるヘリをチャーターする方法、考えてみませんか?

 

 

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