創業者

創業者が「後継者の事がわからない」と言い始めたときが始まり

私は、父の会社に、大学卒業してすぐ入りました。
父が会社絡みで出かけるときは、けっこう一緒に行くことも多かったです。
その関係で、父と近い世代の同業者の知り合いも多くいます。

そういう人たちを見ていると、独特な共通点を感じるのです。


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会社の経営者、創業者というと、やっぱり押しが強い。
圧が強い。

傲慢でワガママです。

けど、そんな経営者・創業者が、今や70歳代、80歳代に入ってきています。
そんな方から漏れた声は、
「後継者の考えていることがよくわからん」
という事。

いや、実際そうなんです。
創業者も後継者も全く違う人種。
その背景にはいろんな要素があります。
以下にまとめてみます。

創業者と後継者の視点の違い

  • (後継者)未来の不安から現在地を見ている
  • (創業者)過去の実績から現在地を見ている。

つまり、過去を継続したい創業者と、過去の延長では無理と感じている後継者というまったく違う視点を持っています。

創業者と後継者の求める結果

  • (後継者)自分の力で会社を発展させたい
  • (創業者)自分の成果を評価されたい

過去の業績を誇りたい創業者と、自分の存在感を発揮したい後継者のぶつかりがここで生まれます。

創業者と後継者の価値観

  • (後継者)組織運営を大事にする割には社員との関係性は薄い事が多い
  • (創業者)社員は創業者を前にすると緊張するが創業者の社員に対する愛はある

いずれにしても関係性が一方通行であることが多いのですが、組織運営を大事にする後継者と言ってみれば封建的な創業者の違いは明確。
ただ、社員への思いとしては、後継者の方がクール

 

……と、ごく一例をあげてみましたが、創業者と後継者は様々なものの見方が真逆です。
それぞれの世界観の中にいると、決して相手の事は見えません。
だから相手を知る必要があるのですが、そこまでの歩み寄りも難しい事の方が多い。

さて、初めの話に戻ると、創業者も70歳代を超えてくると、
ワガママで傲慢だった人も、
「後継者の事がわからない」
つまり、相手軸で物を見ようと努力を始めることが多い。
これまでは、後継者を理解するというより、いかに自分の思いどおりに動かすかの方が大事だったはず。
「わからない」という事は、きっとスタートラインなんだと思います。

ここから、親子の本当の関係が始まるのかもしれませんね。

 

 


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