後継者

自分の強みは自分ではわからない。ならば、どうすればいい?

親の会社を継ぐ後継者というのは、自分の未来に不安を持っているとき、まずは自分の知識やスキルを疑います。
もっと勉強しなければ、とか、もっと知識を増やさなければ、とかです。
しかし、それを繰り返した先に、完璧な自信を手にできるかというと、そういったケースを私はあまり知りません。

では、後継者・跡継ぎの人は、どのように自分をコーチしていけばいいのでしょうか?

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コーチの基本は、得意な分野、好きな分野を伸ばすことです。
その方が成果が出やすいし、特にリーダーとなるべき人間は「平均的で無難」な人間より、「苦手分野があったとしてもとびぬけた部分を持った人」というのが立場にあっているように思えます。
もしそうだとすれば、自分の良い部分、自分の強みといったものはどうすればわかるのでしょうか。

実はその人の強みというのは本当のところ、非常に見つけにくい習性があります。
なぜなら、本人としては「当たり前のこと」としてできる事だからです。

例えば私は、「書く」ということや議事録のような要点をまとめることは比較的得意です。
だから、さっき終わった会議の議事録も、かなり要点整理をしたうえで短時間で書き上げることができます。
2000字程度のブログも多くの人より短い時間でかけたりします。
そういう意味では私は書くことが得意、という事になるのでしょうが実際のところそのことを意識し始めたのは40歳を過ぎてからです。
なぜなら、その頃までは「誰でもできるレベルのこと」としか認識していなかったからです。
それって普通のことだと思ったので、いろんな人から「スゴイ!」といわれても社交辞令くらいにしか思わなかったわけです。
何度も何度も言われてやっと「ああ、そうなのかも」なんて思い始める始末。

 

そんなきっかけが、このブログを生み、本を書き、現在に至るわけです。

ここで大事なのは、
私の長所を見つけてくれたのは周囲の知人・友人
だったという事。
そんな彼らの気持ちを私は、何年も何年もまともに取り合わなかったというおまけつき。
しつこく言いますが、この事を誰かが見つけてくれなければ、私は「書く」という得意技を持っているにもかかわらず、活かすことなく生涯を追えたかもしれません。
こわいこわい。

自分で見つけることができず、他人に指摘されてなお信じられなかった自分の強み。
これ、自分で見つけるのって相当な努力が必要かもしれません。

さて、強みって何かというと、相対的な他人との比較で明らかになるものです。
となると、やっぱり他人に見つけてもらうのがよさそうです。
そのためには、いろんな人と触れ合い、摩擦しあうことが必要になってきます。
色んな人と会って、話して、絡むと言ったことが大事な気がします。

そして彼らに手の内を見せる必要があるので、いろんなことを共同でやるシーンが必要になってきます。
往々にして社内の人間は、やっぱり後継者だから当然的な見方を師がちなので、後継者の良さを引き出してもらえるシーンは少なそうです。
だから社外のコミュニティでもまれる必要があるんじゃないかと思います。
そういったところで、積極的に役員などの役目をやるなかで、いろんなスキルを披露する機会もあるでしょう。
そこで見出されるスキルもあるんじゃないかと思います。

人は摩擦で磨かれる。
もし自分の強みを知りたければ、人の中でもまれることをお勧めしたいと思います。

 

   
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