よく、「後継者経営塾」みたいなものの広告を見かけます。
プログラムを見てみると、よくできた内容です。
会計、労務、法務、組織マネジメント、マーケティングや戦略、その他さまざまな経営に必要な知識が学べたりするようです。
けどそれって、根本的な解決につながるでしょうか?
Facebookグループ「後継者・跡継ぎ・二代目社長の交流場」を作りました。
良かったら、気軽に申請してみてくださいね。(無料)
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Contents
勉強熱心な後継者
後継者は常に勉強している
私の知る限りでは、後継者は勉強熱心な方が多い。
仕事上の知識はもちろん、ビジネス書を買って読んだり、セミナーに参加したり、色んな行動をされていると思います。
経営者というのは、とても色んなことを知っていないと出来ないというイメージがあります。
そういったことを短期間で学ばなければならないので、必死です。
ただ、ふと振り返ってみると、先代である親は一体どの程度経営について知っているでしょうか。
私の知る限り、決算書をまともに読めないで40年経営している人もいるし、就業規則のことなんてまったく知らない社長も多い。
そもそも、契約に関する法律だったり、実務に関する最低限のことさえ知らない経営者はかなり多いと思います。
それは後継者のみなさんも気づいているんじゃないでしょうか。
多くの先代は、イマドキのビジネス用語なんて何にも知りません。
古典的なSWOT分析だって、顧客分析にUSP、ロジカルシンキングとか、といった用語を知らない社長がほとんどです。
けど、それでもこれまで会社を続けてこれたのです。
私たち後継者は「自分達は足りない」と思っているから、いろんなものを詰め込んで欠けてる部分を補おうと頑張っています。
しかし、先代なら知らないでやってこれたことを、あえて後継者が必死に学ぶ必要ってあるのでしょうか?
学ぶべきことと自信は違う
私たち後継者は自信がないという人が多い。
自信がないから何かでその自信を補いたいと思うのですが、先に行ったとおり、知識で補えるものではありません。
ただ、それでもやっぱり知識はあったほうがいいに越したことはありません。
実は先代の時代は、大きくとらえれば、日本の経済自体が伸びていた時代です。
その時代に合わせたビジネスだったから今もその会社が存続しているので、普通に努力すれば会社が伸びる可能性がありました。
色んな会社が同じ業種に参入し、そこにいる会社が売上を分け合って存在できたから今も会社が続いているのです。
しかし、市場が小さくなり始めている今は、それなりに戦略といったことが必要になります。
ただ目の前の仕事を頑張れば上手くいく、という時代ではないのです。
だからそれなりの経営理論は学んだ方がいいのですが、ただ、それを学んだところで自信に変化するとは考えにくいと言えます。
後継者の不安の元はどこにあるのか?
後継者が本当に欲しいもの
ここから先はあくまで私の主観なので、間違っていたらごめんなさい。
実は、後継者の多くは、強い意志で会社を継ごうと思ったというより、物心つく頃にはそうするのが当然、と考えていた人が多いのではないでしょうか。
あるいはそれが親孝行でもあり、人のためになるのだろうと思ったかもしれません。
それはそれで立派なことですが、裏を返せば「自分の意思で決めたというより、そういう立場に生まれたから後継者として頑張っているだけ」という本音があるのではないでしょうか。
言い換えると、誰かの期待に応えたくて後継者として頑張っている、という事ではないかと思います。
こういうと、イラッとされる方もいるかもしれませんが、後継者の多くは「認められるため」に会社を継ごうと思ったのではないでしょうか。
ここからわかることは、取り急ぎ、私たち後継者のゴールは、実は認められることなのではないでしょうか。
先代に、世間に、社員に、あるいはそれ以外のたくさんの人に認められたいのです。
勉強するのも、業績を上げたいのも、いい会社にしたいのも、支店展開や全国制覇の夢も、常に誰かを意識してのことではないでしょうか。
つまり、勉強したり、経営したりするのも、目的は認められることです。
そうではありませんか?
後継者の不安が解消されない理由
どんなに勉強しても、どんなに仕事を頑張っても、後継者の不安というかどこか満たされない気持ちが解消されない原因は実は何をやっても認められないことにあるのではないでしょうか。
少しツッコんでお話をすると、何を頑張っても認められたという実感がないという事が不安とつながります。
何しろ何をやっても「前に進んでいる」という実感を得られない、というのが不安の正体ではないかと思います。
これが後継者の心を蝕んでいき、会社に居場所がないと感じ、会社を辞めたくなったりする原因になったりします。
もちろん、経営なんて言うのは誰しも初めての経験ですから、そうでなくとも一定程度の不安はつきものです。しかし人は普通、不安でもとにかく前に進むことはできるものです。誰しも初めての経験をそうやって克服してきたのですから。しかしそれが進めなくなってしまうのは、単なる不安とは違った理由があるものではないでしょうか。
後継者は自分で自分を受入れよう
他人の評価は他人本意
さて、後継者が他人に認められたくて仕事をしているうちは、常に何かに恐れ、びくびくしてしまうのではないでしょうか。
そして私たち後継者がどんなに一生懸命やったって、それを認めるか認めないかは相手の心次第。
私たち後継者自身には何の決定権もないのです。
具体的に言えば、会社を仮に10倍の規模にしたところで、「どうせ親の七光り」なんて言う人は必ずいます。
そういった他人の評価に惑わされるほどバカバカしいことが、私たちの立場にあるでしょうか。
後継者がそういった他者評価の呪縛から抜けるには、自分で自分を受け入れる必要があります。
シンプルに表現するなら、誰が評価しようがしまいが、自分は価値ある人間である、ということを知ることが大事です。
今ここで生きていて、後継者という立場の中で頑張っている自分がいる時点で(あるいは頑張れない自分であっても)それは価値ある存在なのです。
自然界に無駄なものはありません。
誰かの役に立とうがたつまいが、私たちがここに生きている以上は、生きている価値がある。
そんな事を知ることができれば、私たちには自信が沸き上がってくるはずです。
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